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いずれも標準以上の作品ばかり。重厚な長編も良いけど。これだけ切れ味のある短編ばかり揃った短編集を読むと、とてもお得な気分になれる。
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久しぶりの新規ライトノベル、久しぶりのパッと見買いだったのですが、思ったより文章が好みで、質も良かったです。
表題作「眠り姫」「汝、信心深き者なれば」が印象深かった。
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貴子潤一郎先生の短編集。現代版12月のベロニカ「眠り姫」など様々な短編が収録してあります。探偵真木の擦り切れた大人の感じがちょっといい感じ。
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私はライトノベルで育った世代である。が、年を経るにつれてライトノベルからは遠ざかっていった。それは私の嗜好の変化もあるが、「萌え」という言葉に代表されるライトノベル作品の傾向の変化(偏り)も大きいと思っている。
その中でもこの作品は期待して久しぶりに買ったものである。
ライトノベルの多くは「続き物」が前提である。細かな理由は知らないが、とにかくシリーズ化をしようとして、かえって質を落としている作品は数知れない。それでも出版社はシリーズを売ろうとする。逆に言えばシリーズものでない短編集は乙一を除けばこれくらいではないだろうか。
というわけで、全7編の短編集。ライトノベル界では異色である。
表題作の「眠り姫」は正直拙い。枚数の影響からかあまりにもストレートな書き方に、あらすじを読まされている感すら覚える。だが、内容は氾濫しているライトノベルとは一線を画しており、読む価値はある。
同時に収録されている「水たちがあばれる」「さよなら、アーカイブ」も一般書籍として十分通じる内容であり、このような作品がライトノベルとして売り出されたことに私は希望を見出した。
……が、この作家の続編は再びこてこてファンタジーの続き物になってしまった。商業的にはやはり厳しいのだろうか。私としては、ライトノベルという枠を超えるこのような作品がもっと世に出て欲しいと願うばかりである。