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三原順傑作選 ’80S みんなのレビュー

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みんなのレビュー10件

みんなの評価4.7

評価内訳

  • 星 5 (6件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

実際に犬っころを観察してジャックとロナルドのハート理解した

2006/06/12 03:27

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ISH - この投稿者のレビュー一覧を見る

ぬいぐるみのようなちっこい犬がどこかへ走り出そうとした。でも重いバッグに繋がれていたからできなかった。
でも飼い主さんが来たら大喜び。あらら忌まわしいはずのバッグに乗って尻尾振る…。
…かわいいな、と感じるのを忌まわしいと思った。
子供の舌っ足らずや自由ゆえの不可解な行動を道化扱いする大人がいるからね。でも本当にかわいくもあるからやり切れないね。
ロング・アゴーシリーズのジャックとロナルドか。
媚売って酷い目にあったジャックは直情正義漢。病弱末っ子だから誇らしい処世術さとごまかすロナルドはひねくれ小悪党。相性最悪の親友。
ジャックは犬っころを嫌悪してたけど…彼なりの優しさかも。そんな自分の一面を愛せぬというだけだから。私もそれで『忌まわしい』と感じたもの。
「末っ子ちゃーんにっこり笑って引っ張りだこ〜。でもやりそこねたらどうなるの〜?犬は街中にあふれてるけど日本狼は絶滅それは何故〜?」
ジャックのそれは『過去』ではないでしょう。『受け入れられない一面』でしょう。自分自身か、それへの愛かは知らんが。
だってそれがゆえにジャックは少しいびつだもの。
「私はあの犬の可愛さに敗北してしまいます。生きたいのよ彼らも。愛らしさの代わりにあなたは何か生きる術を与えてくれる?」
「…好きにはなれないけど努力します」
可愛い。ラブと嘲笑混じり合い。
配合比率の問題じゃない?性欲なしの恋愛について考えてみれば?相手が嫌だと思わぬなら可愛い可愛いと思ってもいい…と考えても…頭では割り切れない…だね。
そんな彼が後に奴らを拾うのだから面白い。 つまり…消化したのですね。ロナルドの脳とジャックのハート融合。
へえーフリルキザ男はそんな子だったのか。「この子だけは共通点がないので理解不能」だったのだが。
私は本やマンガにのめりこむことは滅多にありません。
でもこれは十年ぶりくらいの「一時間経過に気づきませんでした」くらいのめりこめる面白い作品でした。
自サイトより加筆修正

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紙の本

まさにロング・アゴー

2012/02/05 16:44

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:お月見 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 三原順さんの他の作品の書評に、タイトルをさんざん引用するほど愛着のある作品でありながら、タイトルが80年代傑作選のせいか、かんじんの書評はあとまわしになってしまいました。

 はみだしっ子に登場した、ジャックとロナルドの少年時代、二人の出会いからお話ははじまり、長い月日をへて、はみだしっ子の一話目に繋がる構成です。
 何故、ジャックが四人を引き取ることにしたのかが語られ、何故、ロナルドが今独りでいるのかが語られ、時代のつながりのはてしなさに、何となく、四人の未来を想像してしまったり。
 個々のエピソードも大好きなシーンばかりなのですが(ジャックのパジャマのとことか、面白すぎです)、一番好きなのは、冒頭の「子供ロナルド」の横顔の美しさかもしれません。
 それほど、この頃の画風は安定していて心の中に焼きついています。
 

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紙の本

シリアスな世の中の物語

2003/02/05 11:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:A-1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ルドルフはテロリストが嫌いだった。
自分勝手な事を言って、人の楽しみを根こそぎ奪うテロが。
つまり、子供時代のルドルフの楽しみを奪ったそれに、それを報告するテレビを前に、彼はそんなことを思ったのだった。
身勝手さはどっちもどっちかもしれないが、ルドルフの主張などささやかなものだ。

大人になったルドルフは、原子力発電の会社に就職した。
それはけして、テロをする奴らに「だから、昔からお前らが嫌いだったんだ!」と言ってやりたかった為じゃない。
なのに、その場所がテロの対象に成りやすいという事実。
本当は…? 判らない…そんなこと思っていない。
ただひとつ言えるのは、会社に不平を漏らす若い彼に言った先輩の言葉がひっかかっているということ。

最近、怪しい言葉と行動を繰り返す奴が居る。
そして同僚が死んだ。
何かが起ころうとしているのか…?
ルドルフは彼の実直さのために事件の渦中に…

「X-day」の主人公ダドリーの気の置けない、そして気が利かない(まわらない)親友ルドルフが主役のお話を頭に、ミステリー仕立ての濃いものの多いオムニバスな一冊。
この「夕暮れの旅」以外は、むしろモダンホラー系かもしれない、どこかじわじわと怖いお話ばかりが並んでいるが、どれも悪趣味の一歩手前で踏みとどまっている様に思える。
同時に集録されている、女性が夢の中でいつも決まって恋いこがれているダンスの相手らしいのが聞き慣れた名前の登場人物だったりするが、パラレルなのかも? 顔がなんだか違うからなぁ。
自殺志望、無邪気な殺人者、夢に呪われる女と内容は不健全なホラーサスペンス系なのに、何処か不思議に健全なのだ。
くっきりとしたストーリー展開と、そのかっちりとしたペンタッチと画風がそう思わせるのか、モダンホラーへのオマージュの様な作品に仕上がっている。

そして、一貫して絵空事である。
大人ばかりが出てくるホラーでは、まるでこの世には救いなど無いのだとでもいわんばかりのぎりぎりの線で悪夢の続きのような救いの手が差し伸べられる。
子供の視点のホラーでは、子供の姿を借りながら、人間社会の悪魔性に対する風刺めいた行動をさせることによって、その残酷さと、何が人それ以外の動物と分けるのかと言うことを考えさせられる。
そして、そのほとんどが、「自殺」という死の選択に対する陶酔性や滑稽さについて、そして救い難い袋小路について、一人だけで考えて答えを出すという愚行についてのお話だ。
おとぎ話のように教訓めいたものを感じるのは私だけではないだろう。
そう言う意味でファンタジーと同義であるのかもしれない。

作者の好んで読んだらしい本の中にヴォガネットJrがあるが、そのオマージュだったのかも知れないとも思ったんですがどうでしょうか?
「ロースウォーターさん貴方に神のお恵みを」と「流れよ我が涙と警官は言った」の二冊しか読んだことがないのでよく分からないが、なんだか救いの無い感じの触感はよく似ていたように思う(どちらも私好みではなかった…)。
でも、悪趣味でなく昇華されています。

悲劇の喜劇的な情けなさ加減を描き出すことが一貫しているみたいです。

「X-day」の主人公ダドリーが端役として二作に渡って登場しているのが見所か?

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紙の本

DieEnergie5.2☆11.8

2002/05/18 02:10

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:猫山まどか - この投稿者のレビュー一覧を見る

少年の頃、ルドルフは『資本主義とその権力者達を憎み、消費者である大衆を軽蔑する者たち』の、悪の象徴であるデパートへの放火事件を目撃した。彼らは自らをを貧乏人であり、『犠牲者』であると言った。
数年後、電力会社に勤務したルドルフは、低濃縮ウランの盗難強迫事件に出会う。

『神様が人間の為におつかわしになったものです。』そう言って人々は残虐性も罪を感じることもなく豚や牛を食する。しかし彼らは屠殺場は好まない。
そして、電灯をつけ テレビをつけ クーラーをつける電気を憎しみはしないが、自然を破壊し、環境を悪化し、危険の可能性を伴う発電所を憎しむ人々は必ずいる。その二つはよく似ているとルドルフは思う。
彼らはテロだったり強行に反対だと叫んだりとするが、そういう彼らはすでにあるこの現実に見合った、どんな案を持つと言うのだ?(しかしまたそうやって誰かが喚いてストップをかけなければ、行き着くところまで突き進むであろう、という現実もあるのだが)
5.2の電気を生み出すのに、17のエネルギーが必要で、廃棄されるエネルギーは11.8。
効率の悪く危険な原発に、彼とて不満がないわけではなかった。だが、ただ叫び、現実に即していない『犠牲者』であることをルドルフは拒否する。
「ただの加害者でいい」と。

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