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多言語国家ベルギー
2022/06/07 18:34
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年のベルギーがオランダ語圏とフランス語圏に分裂しそうになり新政権の発足が難しいというニュースをよく見るが建国当初から二つの言語で対立があったことを知った。よく今まで分滅しなかったなと思ったが分裂回避に国王が果たした役割など今でも政治に関わることがあることなど興味深かった。
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特異な立憲君主
2019/05/02 00:38
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投稿者:コーク - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベルギー王国の建国から「国王」に焦点を当てその個性と「国家」の来歴が語られる。卓越したバランス感覚で国際政治の荒波から小国ベルギーを守ったレオポルド1世、ベルギーの平和を願うあまり過度な中立政策に固執し、結果的にその地位を追われることとなったレオポルド3世等多彩な個性が国家の歴史を彩る。驚きなのは立憲君主でありながら極めて能動的に政治に介入し危機を打開しているというその政治性。王室がフランデレンとワロンという「二つの国家」とも言える地域を「ベルギー」として統一するには不可欠な政治的機関らしい。
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強国の狭間で
2024/02/01 13:33
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベルギーという国は歴史ではけっして主役として扱われない、フランス、ドイツ、オランダといった強国に囲まれているため彼らの力官憲によってどこかの国に従属するしかなかった、今でもオランダ語圏とフランス語圏の住民による対立があるという
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興味深い
2022/06/10 11:24
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベルギーの建国からの歴史が、分かりやすく解説されていてよかったです。二つの公用語や分裂の危機など、興味深かったです。
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ベルギー
2019/09/15 11:43
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しい国だなと思うぐらいでベルギーの歴史については、詳しく知ることがなかったので、今回知ることができて良かったです。
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ベルギーの歴史について建国以後、
特に大戦後を主軸に描く。
大戦期のエピソードは少ないが、
ベルギーの持つ文化的、民族的な多様性が
簡潔にまとめられており面白い。
この国の行く末について強い関心が湧いた。
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ベルギーは1830年にオランダから独立した若い国。プロイセン・ドイツやオーストリア、フランスなどに挟まれ、大国の思惑に翻弄されてきた国。フランス語とオランダ語の2言語国家という不安定さがつきまとう国。
このヨーロッパのど真ん中にあり、EUの首都を持つ国の歴史は面白いです。
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安定の物語シリーズ。ベルギーはEUのなかでも先進的なイメージだが、あまり知らなかった。意外に後進的というか国王が政治に介入することが期待されているかのような政治体制。言語がオランダ語とフランス語に別れ常に独立を含んだ議論、闘争が繰り返されてきた。大国に挟まれた小国ゆえの悩みと苦労というところだろうか。植民地コンゴへの対応だけは大国並みの収奪主義で歩調をあわせて、権益にしがみつく。親しみはわかないが、小国がどのように独立を維持するか、その苦労を学ぶべき国ということだろうか。
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現在ベルギーに住んでいる。何も知らずに住み始めたものの、街中の銅像や歴史的建造物に触れる機会も多いことから、さらっとは知っておきたいと思い手に取った。ベルギーが一つの国であり続けるために奮闘する歴代の国王の人間性や考え方に焦点をあてて歴史を語っており、とても分かりやすくおもしろい。地名がマニアックなので、たまに地図を確認しながら読むとよいかもしれない。昨今のEU金融危機くらいまでの記述があるのもうれしい。
世界史はどうも苦手だが、日本史と同じように、こうしてひとつひとつの国にしぼって考えると楽しめるのかもしれないという大きな気づきも得ることができた。
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チョコレートやワッフルに隠れた真のベルギーの姿が描かれている。小国ベルギーについて書かれた本は少ないので、非常に貴重な一冊。
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ベルギーで興味深い点がいくつか。
1.言語
ベルギーは北部がオランダ語圏、南部はフランス語圏となっており、言語は一種のアイデンティティのような位置付けになってる。20世紀後半にルーヴェン大学では言語分裂が起きたり、選挙では国家分裂の危機に陥ったほど、両言語間の確執は深い。ベルギーが1つの国としてまとまるのは、サッカーベルギー代表を応援する時だけだと揶揄されるのも理解できる。首都ブリュッセルは例外的に両言語とも使用されるらしい。現地の雰囲気を実際に行ってみて感じてみたい。
2.独立までの道のり
世界史でうっすら習った記憶もあるが大部分を忘れていた。近代まではフランスやオランダの支配下にあったこともあり、現在国内に公用語が2つあり、文化も多少違ってくる。大戦期には中立を掲げながらも、ドイツに侵略される歴史があるなど、独立国家として地位を築き上げるには長い月日がかかった。
3.王制
ベルギーの歴史を語る上では、歴代の国王を外すことはできない。
「注意深く周辺国との関係を見ながら振る舞ってきたレオポルド一世。国を(自分を)豊かにしようとして大概進出に夢中になったレオポルド二世。ドイツからベルギーを守ろうとして国民を鼓舞したアルベール一世。ベルギーを守ろうとしたことが裏目に出たレオポルド三世。「ベルギー」を維持するために連邦化に邁進したボードゥアン一世。そして、「分裂危機」のなか分離主義者と闘ったアルベール二世。」
いつの時代もベルギーを守ってきたのは国王であった。
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以前住んでいたベルギーの歴史を今頃になって勉強。
あちこちに挟まれた小さな国の大変さとシニカルなベルギー人を少し理解できたかな。
ベルギーは道ではない、国だ。
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ヨーロッパの十字路に位置しているため、古代から戦乱の舞台となり、建国後もドイツやフランスなどに翻弄され続けてきた国、ベルギー。
19世紀建国の混乱、植民地獲得、二つの世界大戦、公用語をめぐる紛争、分裂危機までを描きます。
EU本部を首都に抱え、欧州の中心ベルギーは、欧州の問題の縮図でもあります。
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ベルギーは日本の関東地方とほぼ同じ広さで人口1100万人強で東京都の人口と同じくらいの小国。夏は涼しく夜九時頃まで明るい。冬は寒くて雪が多く日照時間が短くなる。北海道の気候に一番近い。昼休みを長くとり、日光浴を楽しみ、夜はゆっくりと遅くまで食事とビールを味わう生活。
もっとも悩ませているのは言語、公用語問題とのこと。オランダ語を話す北方のフランデレン(仏語フランドル、英語フランダース)地方、フランス語を話す南方のワロン地方、人口の0.5%はドイツ語を話す多言語国家。フランデレン:ワロン=6:4
様々な国からの統治を受け、オランダからの独立は1830年、勢力均衡を保つため五大国要請による永世中立政策は1939年成立、西洋内では若い国。
中立政策の紆余曲折、言語問題の解決のための連邦制導入、王室との確執、外交問題、コンゴ動乱などに触れ、独特の妥協や合意に対する苦悩を伴う現状にも言及。欧州共同体本部の設置場所が最後までもめてブリュッセルに至った経緯についても、両語圏という国内事情によるものとのこと(スパークの外交手腕)。
ローマとゲルマンの境界線に位置するベルギーに新しい欧州の機関をおくことは戦後平和の象徴、ヨーロッパの首都となっている。
ベルリンとパリを東西に結ぶ直線と、イギリスとイタリアを南北に結ぶ直線が、ベルギーで交差する「ヨーロッパの十字路」
日本の天皇とベルギー王室との交流についても触れている。
ゲーテ戯曲『エグモント』制作 フェリペ二世の恐怖政治、斬首されたエフモント伯ラモラルが主人公
ルーベンス オランダ独立戦争激戦地アントワープでカトリック信徒 聖像を禁ずるプロテスタント抵抗し宗教画描いた宮廷画家、多言語習得した能力も認められ政治的な外交交渉も担った
弟子アンソニーヴァンダイク『キリスト昇架』1610年『キリスト降架』フランダースの犬の少年ネロが憧れた。
開催地をトーキョーと発表した国際オリンピック委員会会長ジャック・ロゲ氏はベルギー人で整形外科医。肥大化したオリンピック競技の適正化と見直しに努め、野球とソフトボールが除外されたらしい。
2007年リスボン条約による欧州理事会常任議長設置の初代議長ベルギー首相ファンロンパイ氏は、日本通で俳句集を出版しているらしい。
ある夏の日「めきめきと麦伸ぶるなり我多忙」
EUノーベル平和賞受賞にて「ノーベル氏の宿題果たし平和の世」
東日本大震災に想いを寄せて「震災後仁愛の風流れ込む」
誰かとともに「地球には日当たりあるも我ら蔭に居り」
長い苦悩の歴史があって、今がある。「自分の言葉で語れるように」ともう一度歴史を学びなおしたという著者の想い、物語を重視したということで今後も学んでいきたい。