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紙の本
ロマンチックSFの傑作
2015/02/24 19:31
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ともひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビブリア古書堂で「たんぽぽ娘」を知り、井上一夫訳の「たんぽぽ娘」を読み、この本を手に取った。
「特別急行がおくれた日」
「河を下る旅」
「エミリーと不滅の詩人たち」
「神風」
「たんぽぽ娘」
「荒寥の地より」
「主従問題」
「第一次火星ミッション」
「失われし時のかたみ」
「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」
「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」
「スターファインダー」
「ジャンヌの弓」
以上13の短編が収められている。
目的はやはり「たんぽぽ娘」にあった。
本書の訳者は以前読んだものと違い、伊藤典夫氏である。
翻訳者が違うと、やはりどこか質感が変わるもので、私は伊藤訳の方が好きだ。
細かい表現がわかりやすいし、ロマンチックな場面はより素敵だと思う。
おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今日はあなた」という表現も伊藤訳だ。
ストーリーはすでに知っていたのではあるが、何度読んでもいいものだと思う。
他の作品はどうだったかというと、「たんぽぽ娘」に負けない作品ばかりだった。
嘘偽りなく、本当にどの作品もよかった。
その中であえて挙げるならばと思っても、「河を下る旅」、「神風」、「主従問題」、「ジャンヌの弓」と絞りきれない状態だ。
世界観と情景描写はとにかくわたしをわくわくさせるし、物語からは切なさと安らぎの両方を感じられる。
それでいて、二番煎じにはならない。
これだけの物語をこんな文章で書けるのなら、さぞ執筆活動は楽しかったことと思う。
死の前日まで次回作の準備をしていたというのも、それが理由の一つではないだろうか。
とにかく他の作品を読みたい。
しかし、4つの長編と200の短編のうち、日本で翻訳された作品はそう多くはない。
あとがきによると、伊藤氏は次のヤングの短編集を計画しているようだが、彼もすでにご高齢である。
…私は英語ができない。
もし英語を読むことができれば、いくつかの作品は手に入る。
「たんぽぽ娘」の原文を味わうこともできる。
さて、どうするか。
紙の本
ロマンチックな作風を得意とするロバート・ヤング氏のSF小説です!
2020/05/31 09:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アメリカ合衆国の小説家であり、SF作家であったローバト・ヤング氏の短編集です。彼は、叙情的で優しい、気恥ずかしいほどストレートに愛を語るロマンティックな作風が特徴の作家で、同書の表題作「たんぽぽ娘」も例外ではありません。表題作は彼の代表作で、その内容は、44歳の弁護士マーク・ランドルフは妻と2週間の休暇を楽しむはずだったのですが、妻が陪審員として思いがけず召喚されたため、たった一人でコーブ・シティで休暇を過ごすことになりました。マークが山小屋の近くの丘を散歩していると、たんぽぽ色の髪をして白いドレスを着た21歳のジュリー・ダンヴァースと出逢います。ジュリーは「わたし、いまから240年後のコーブ・シティから来たんです」と微笑みかけてきます。果たして、ジュリーは何者なのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読む下さい。また、同書にはヤング氏の世界が満喫できる作品が、表題作のほか12編収録されています。
紙の本
幸せになれる本
2017/02/27 12:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なまけもの - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビブリアで知ったので読んでみました。
こういう出会いをしてみたいものです、とても心温まる話でした。
この2人はこれからもずっとお互いを愛し合って幸せに暮らしてくんだろうなと思いました。(。・ω・。)
紙の本
甘いだけでないヤング
2016/10/26 12:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:文蔵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヤングの作品のうちでも特にロマンス色の強いものを集めたとのことだが、結構シニカルの内容もあり、驚かされた。たぶん作者の生きたアメリカの当時の社会状況が影響しているのだろう。甘いだけでなくビターなヤングもなかなか良かった。
紙の本
タイムトラベル
2015/10/21 00:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタ的には新しくはないですが・・良かったです。河出文庫は以外にSF良いもの出してます。たんぽぽ娘も良いが、ハローサマーグッバイの方が好きかな。
電子書籍
ロマンチックなSF
2018/06/28 23:58
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投稿者:かんけつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヤングは「ジョナサンと宇宙クジラ」以来の二冊目。凄いアイディアがあるわけではないがロマンチックなところで一般受けする余地はある。ビブリア古書堂シリーズに登場したのもおおきかったのかも。
紙の本
SFらしくない可愛い表紙
2022/03/29 05:35
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投稿者:如月 弥生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりの翻訳SF。表示のイラストからは想像できないテイストのSF集でした。確かに表題「たんぽぽ娘」に限ってはマッチしているのかもしれないけれど、他はほぼ違う。裏表紙には「甘く切なく美しいヤング傑作選」と描かれていますが、それがあてはまるのは前半の6編までではないかと思う。前半の6編は楽しめました、特に「河を下る旅」「神風」は良かった。後半は読むのが苦痛でした。テッド チャンの「あなたの人生の物語」は楽しめたんだけどなぁ〜。翻訳SF苦手になったかも。歳をとって好みが変わったんですね、きっと。