電子書籍
インスピレーションはどこからやってくるんだろう? ディープラーニ ングの謎を解き明かしたとき、この答えに回答が得られるかもしれない。
2018/07/28 21:59
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投稿者:堀 さと - この投稿者のレビュー一覧を見る
ディープラーニングには謎が多い。ディープラーニングを作った人にもその学習の仕組みはわからない。……というのがAI脅威論でよく言われるところであるが、どうも「よくわからない」という言葉が一人歩きしているらしいことがわかった。
どう「よくわからない」のか、この本の説明でわかったような気がする。
つまり、今はディープラーニングは始まったばかりの技術だから、結果だけを利用しているにすぎない。しかし、結局のところ数式で組み立てているものだから、研究すれば解き明かされるのではないか?……そんな感触を得た。
たとえば、英語と中国語を学んだニューラルネットが、スペイン語を学ぶと、英語や中国語の学力も上がる、というのが「なんだ人間と同じじゃん!」という感じ。
そこまで人間に似ているのなら、ニューラルネットの機械学習のしくみを解き明かせば、人間がどうやって学んでいるのか、どうしたら効率的に学べるのかがわかるのではないだろうか?
雑味のある人間より、理路整然と数式化されている機械学習の方が、モデルとして解明し易いはず。そうすれば、勉強は苦労してするものという体育会系の思考が、AIの研究の成果で払拭されるなら万々歳?!
レイ・カーツワイルらの言うような、人間と機械の融合・ポストヒューマンの時代が来るまえに、AIと人間の脳の研究が進んで、人間の意識(心)やインスピレーションがどのようにして生まれてくるのかも解明できるようになるのかもしれないと思えてきた。
紙の本
AIについて考えるなら、まず最初に読むべき1冊
2016/09/28 19:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
掃除機のルンバや、自動運転車など最近身近な存在となってきたAI(人工知能)。なぜその存在が最近注目されるようになってきたのか、AIとはそもそもどういう事を実行しているのか、今後の問題点は、など広い視点でAIを俯瞰できます。グーグルなど米IT企業が目指す次世代産業のビジョンや、AIが進歩しすぎると人間の存在を脅かすのではないかという問題、AI研究の歴史などAIに関する興味深いトピックスを読むのが辛くならない程度のボリュームでうまくまとめられています。どんな科学技術も使い方によっては人類に貢献する場合も、逆に人類に刃を突きつける場合もあります。人間とAIの共存はどこまで可能なのか、AIは人間にとって危険な存在となり得るのか、考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。
紙の本
読みやすい
2016/08/15 22:00
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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の出版とほぼ同時期に出された人工知能の本と似たようなことが書かれているという印象があるが、人工知能について概観するには読みやすいと思う。
電子書籍
AIがすごい
2016/04/18 02:53
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投稿者:ふねふね - この投稿者のレビュー一覧を見る
AI技術がものすごく進んでいることがよく分かる一冊。
AIの説明が詳しく書かれており、ニューラルネットや
ディープランニングの解説も分かりやすくて良かったです。
AI技術のこれから起こるであろう問題点にも触れていたのも
良かった点です。
紙の本
AI もうそこまできている技術
2015/11/17 12:16
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投稿者:シンジー - この投稿者のレビュー一覧を見る
日経新聞を斜め読みしても、毎日のようにAI、そしてIotなど、関連の用語を目にする。入門書として最適、読みやすい1冊である。
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煽り気味だったけど、まあ、面白かった。
未来への考察については、参考にした方がいい人が世の中にはまだまだ多い気がする。
昔研究者していたころに気にしていた、AIの進化が引き起こす不安な未来について、みんなもっと施行した方がいいと思う。
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人工知能の二度に渡るブームと氷河期を経た歴史を振り返り世界の動きなども俯瞰する人工知能のトレンドを押える入門用の好著です。話題のディープラーニングについてもその歴史から説明するも、画像や自然言語の認識と事例はあれど特徴量の説明は不動産価格の例を持ち出す。もっとも人工知能を作った研究者でさえ、なぜそれを特徴量に選んだかが分からないとのことなので、説明できないあるいは説明したところで、普通の読者では理解できないのでしょう。人工知能の将来に関しては、人間の仕事が奪われることや人間の尊厳が失われることへの危惧も言及している。このあたりが研究者と違うリサーチャーの面目躍如といったところでしょうか。また、かつて栄華を極めた日本のロボットについての凋落にも言及している。
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この先我々が住む世界はどうなるのだろう。AIがコモディティ化した時、果たして'正義'は'悪'に勝てるのか。
文明が高度化すると内部から崩壊するというような話を聞いたことがあるが、この本を読んで、人類は確実にその道を歩んでいるのではないかと思えてならない。
そんな心配をしたところでどうしようもないのだが。
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非常に面白く読ませていただきました。
大学院時代にこの分野に関する勉強もしたので、人工知能はずっと興味を持っているネタです。
で、僕はAIが人類を支配するといった映画のような世界が来ることを信じて恐れているちょっとイタい(笑)やつです。少なくとも、ロボットは永遠に人間の奴隷であるべきだと考えています。しかし、自律的に行動するロボットがこれからどんどん開発され世に出てくるだろうから、僕の考えには無理があることも分かっています。
この本は現在のAI技術について楽観的な立場から書かれている気がします。ちょうどいつも読んでいるブログが近いテーマで更新されたのでリンクします。
http://rekken.g.hatena.ne.jp/murawaki/20150428/p1
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今後の将来を予測する上で非常に興味深い内容であった。250ページで構成されているが、理解し記憶にとどめておくべき重要な内容は数ページで収まるものと感じた。
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掃除機のルンバや、自動運転車など最近身近な存在となってきたAI(人工知能)。なぜその存在が最近注目されるようになってきたのか、AIとはそもそもどういう事を実行しているのか、今後の問題点は、など広い視点でAIを俯瞰できます。グーグルなど米IT企業が目指す次世代産業のビジョンや、AIが進歩しすぎると人間の存在を脅かすのではないかという問題、AI研究の歴史などAIに関する興味深いトピックスを読むのが辛くならない程度のボリュームでうまくまとめられています。どんな科学技術も使い方によっては人類に貢献する場合も、逆に人類に刃を突きつける場合もあります。人間とAIの共存はどこまで可能なのか、AIは人間にとって危険な存在となり得るのか、考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。
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非常に興味深い一冊。
僕たちの知らないところで、僕たちにとっても非常に重大な研究が進んでいて、いつか間違いなく表舞台に登場して、大きい影響を及ぼすであろう「AI=人工知能」というものについて。
これまでのように仕事や暮らしが楽になるというレベルではない「未来」が訪れる。
一方で、著名な科学者ホーキング博士も、AIの進歩が人類を滅ぼす可能性があることを指摘している。
「SF映画の鉄板シチュエーション」の域を超えてしまうかも知れない。
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memo
20
ビッグデータとAIという言葉は対で使われることが多く、(略)ビッグデータの解析作業は、人手に任せるよりも、どんどん自動化の方向に舵を切っているのです。
27
ディープラーニングは「ディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)」と呼ばれることもあります。そこには大脳視覚野の認識メカニズムに基づく、一連のアルゴリズムが実装されています。
47
最後に残された人間の聖域、つまり奪われる可能性がない安全な仕事とは、医師のほか、起業家やマーケティング・マネージャーなど「高度な創造性と社会的知性(=社交やコミュニケーションなどの能力)を必要とする職業」と同調査では見ています。
111
脳の視覚野は、このピクセル情報からいくつかの特徴ベクトル(物体の輪郭を構成する線)を自動的に抽出します。そしてこのベクトルをいくつか組み合わせて、「目」や「耳」のようなパーツ(部品)を描き出し、(略)最終的な対象物を描き出している。(略)この仮説をコンピュータで処理できるようなアルゴリズムへと転化し、これを「スパース・コーディング」と名付けました。
118
ディープラーニングの最大の長所は、「特徴量(特徴ベクトル)」と呼ばれる変数を人間から教わることなく、システム自身が自力で発見する能力にあると言われています。この能力は前述の「スパース・コーディング」に基いています。
120
問題を解決するために必要な「何かに気づく」という能力こそ、これまでのAIに欠如していたものです。
174
日米のスタンス
人間が操作する単機能ロボット(日本) vs. AIを搭載して自律的に動く汎用ロボット(米国)
211
2011年に政府主導で始まったインダストリー4.0ですが、そこには電気・電子メーカーのシーメンスや自動車のフォルクスワーゲンなどドイツを代表する企業、さらには一流大学や研究機関数多く参加しています。…
シーメンスは以前からある工場を試験的に改造し、…「インダストリー4.0とは具体的にどういうものであるか」をデモしています。
…
実際にビジネスに組み込まれるのは、早くても2020年くらいと見られています。
234
ジョブズ氏はかつて「創造性というのは物事を結びつけること(コネクション)にすぎない」と述べ、(略)これとほぼ同じことを、アイザック・アシモフも述べています。「(創造性とは)一見異なる領域に属すると見られる複数の事柄を、一つに結びつける能力を持った人から生まれる」
239
産業革命を境に、(略)人間の能力を遥かに超えるマシンを次々と開発してきました。しかし、どんなことにも対応できる柔軟な「知能」という側面だけは、人間に残された最後の砦として守られてきました。この最後の砦さえも、あえてロボットやコンピュータに譲りわたす決断を人間は下すでしょうか。
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サービスロボットの登場で様々なサービスが変わってくる。
サービスの変化はロボットがけん引する。
IoTとか言われているのが、その本質はロボットなんだろう。
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「AI」が流行りである。いわゆるディープラーニング技術がひとつのブレイクスルーなのだろう。
自分が学生のころは、エキスパートシステムがAIの事例として挙げられたりしていたが、新規性が見いだせず、有用なのかもしれないが果たしてこれをAIと呼んでいいのだろうかと思ったものだ。チューリングテストがAIのひとつの基準として提示されていたとき、ある種非現実的でとさえも思った。チューリングテストをクリアするAIができたかというと、おそらくはまだだと思うのだが、その頃のことを思うと当然ながら長足の進歩だ。シンギュラリティという言葉もそれなりに流行しており、指数関数的に進化するAIが人類に対する脅威になると言う人もいる。
最近においては自動運転技術や将棋やチェスなどで活用され、アメリカではクイズのチャンピオンを破ったという事例も出ているし、電王戦では将棋ソフトがプロ棋士を破るのも普通のことになっている。一定の規則の中での能力においては、人間の能力をコンピュータが凌駕する時代になっているのは確かだろう。ディープラーニングにより自然言語処理もかなり進化するのではないだろうか。
そういった状況でのこの本である。ざっとAIの今を概観するには良い本。それ以上の深みに行こうとするにはやや物足りないのでは。新書っぽい新書で、新書としての役割は果たしている。
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ディープ・ラーニング、機械学習、人工知能など、最近話題となっているキーワードではあるが、一体何ができて、何ができないのかを過不足説明した書籍は実は少ない。本書は、人工知能の進歩の歴史と現在、そしてこれからどんな発展を遂げていくのかについて過不足なく触れられている。技術的な要素についても多少触れているので、全く分からない(私のような)人は勉強になる。
様々な危険性も指摘されているAIだが、恐らくその進歩が止まることはしばらくないと思われる。歴史を振り返っても、そのような危険性のある状況においても技術革新は起き、時には原爆のように問題を投げかけ、また改善することを繰り返してきたからである。今後ビジネスや生活の中に益々AIが入り込んでくることは避けられないだろう。
私はAIを進化させることによって教育も大きく変わると考えている。AIが人間の性質を人間以上に理解し、能力開発の主戦力を担うような時代が必ずやってくると信じている。
人間の「成長」には非常に複雑な要素が絡み合っている。それを外部の人間が性格に把握することは大変難しい。しかし、何らかの形でその要素を数値データとしてリアルタイムに「把握」し「フィードバック」を行うという学習モデルを確立させることができれば、その時に教育は大きな壁を越えて一気に進化を遂げることになろう。