紙の本
浅く広い説明
2013/04/04 21:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とある図書便り編集長 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF小説や漫画などを創る人の入門書という感じ。
項目が多岐に渡り、様々な事が記してありますが、詳しいことは参考文献などで別個に調べた方がよさそう。ファンタジーを書くならそこらへんをネタとして捕まえるのもいいが、あくまでSFです。
ただ、無知の人がいきなり専門書を買うよりかはずっといいとおもいます。深く調べたい項目をより明確にすることができるので。
また、説明書きのところで、題材にされているアニメ作品や映画も出てくるので、逢わせて見るのもいいかも。
紙の本
時間が経ってしまったなぁ……。
2017/09/21 18:07
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この「ゲームシナリオのための~」シリーズは、初心者向けにわかりやすく書いてあるので読みやすいのだが、SFだけはS=科学の日進月歩っぷりが激しすぎるので、もはや本当に初歩の初歩ぐらいにしか役にたたないのが残念。
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歴史の世界に「たら、れば」は禁物と言われるが、科学の世界においての「たら、れば」は大きな意味を持つ。夢想するという遊び心こそが、さまざまな真実を解明してきたことに違いないし、SFというジャンルに昇華することでエンターテイメントにすることもできる。本書はそんなSF小説やゲームを創作する際のネタ本として活用することを目的とした、変わり種の一冊。
SFに登場した題材やテーマをきっかけに、そのテクノロジーに興味を持つことは多い。SFが、科学における『もしドラ』のような役割を果たすこともありうるのだ。仮に、SF小説やゲームの制作に携わる人でなくても、本書は十分に楽しむことが出来るだろう。
◆本書の目次
第1章 科学技術
テラフォーミング/重力制御/タイムトラベル/タイムパラドックス/質量保存の法則/エントロピーの増大/反物質/バイオテクノロジー/動物の知性化/クローン/人口知能/ロボット/アンドロイド/生命倫理/バイオハザード/パワードスーツ/ビーム兵器/物質転送/ロケット/スペースシップ/宇宙推進器/超高速航行/ウラシマ効果/ワープ航法/コールドスリープ/サイバネティクス/コンピュータ/ハッカー/コンピューターウィルス/電脳空間/バーチャルリアリティ/ナノテクノロジー/ローテクノロジー/サイコダイブ/オーパーツ/超古代文明
第2章 巨大構築物
軌道エレベーター/宇宙ステーション/宇宙コロニー/ダイソンスフィア/ジオフロント/ウォーターフロント・海上都市/海中都市/移動都市/ドーム都市/巨大移民船
第3章 生命
生物の進化/DNAと遺伝子/シリコン生命体/スターシード/人工生命/情報生命体/ウィルス・細菌/ミュータント/生きている化石/超能力/不老不死/新人類/アフターマン/シフトアップ/オーバーロード
第4章 世界・環境
暦/地球温暖化/氷河期/ユートピア/ディストピア/ハルマゲドン/核の冬/汚れた未来/カタストロフィ/資源問題/パラレルワールド/異次元/深海
第5章 宇宙
宇宙空間/星/宇宙開発/惑星/恒星/小惑星・衛星/彗星/ガス惑星/太陽系/銀河系/宇宙線/ブラックホール・ホワイトホール/中性子星/スペースデブリ/スペースマタ―/エーテル/地球外生命体/宇宙からのメッセージ/宇宙人/宇宙時代における犯罪
第6章 テーマ
ファーストコンタクト/宇宙戦争/銀河帝国/クラウド/生活圏拡大/情報戦争/歴史改変/スペースオペラ/サイバーパンク/スチームパンク/コンピューターの暴走/ロボットの反乱/ポスト・アポカリポス/人間の意識/神と宗教
例えば、本書を脇に置きながら、ゼロ年代最高SFとの呼び声が高い『虐殺器官』(伊東計劃・著、ハヤカワ文庫)をめくってみる。
『虐殺器官』-あらすじより
9.11以降の、”テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な危機管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大量虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の影に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう・・・・・彼の目的とはいったいなにか?大量虐殺を引き起こす”虐殺器官”の正体とは?
描かれているのは「核の冬」と呼ばれる時代での出来事。主人公は科学的に「サイバネティクス」と呼ばれる情報処理を行いながら戦闘をし、「DNAと遺伝子」などのストーリーが随所に散りばめられている。後半の肝となるシーンにおいて、主人公は、とある女性にこのように言われる。
「進化が良心を生み出したの。わたしたちの文化も。親から子へ、人から人へ伝えられる情報の流れ。ミーム、ってことば、知ってるでしょう」(『虐殺器官』、P206)
例えば「ミーム」に関する説明は、本書の「情報生命体」の項目で、以下のように書かれている。
「ミームとは、人の心の中の情報生命体と言えます。生物と違い、情報自体が活動したりするわけではありませんが、人間の心を通じて繁殖するわけです。」(『ゲームシナリオのためのSF事典』、P123)
ちなみにこの「ミーム」という概念は、リチャード・ドーキンスによって提唱されたものであるそうだ。『虐殺器官』の中で大きな意味をもつ「大量虐殺の文法」も、この「ミーム」の一種と捉えることができる。そして、この「ミーム」と人間精神とのせめぎ合いが『虐殺器官』の主題であることも、読み解くことができる。
本書を活用することで、SF小説を十倍楽しく読むことができるだろう。そして、フィクションとノンフィクションをつなぐ”知の扉”を開けることができる一冊でもある。
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SFの知識が網羅されており、また1テーマ2ページ構成で読みやすく面白かった。
これまでのSF作品がこまめに紹介されているため、読みたいSF作品が増えました。
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子供の頃は21世紀といえば夢の世界で、SF好きでなくても、いろんな空想をしました。そんな昔から、さらに今までのいろんなSFで使われる用語について、現在の実現性や、SFで書くにはどんなことを考慮しておく必要があるかなど、幅広く解説している。ただ、自分が少し詳しい所の解説を読む限りでは、偏った意見や浅い部分もあるように感じた。
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・タイムパラドックス
母親のパラドックス ロバート・ハインラインの「輪廻の蛇」
・動物の知性化
臨床実験 ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」
マッドサイエンティストの実験 H・G・ウェルズの「モロー博士の島」
・人工知能
チューリングテスト P・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」
・ウラシマ効果
ポール・アンダースンの「タウ・ゼロ」
・電脳空間
グレッグ・イーガンの「宇宙喪失」
映画「トロン」
・サイコダイブ
ロジャー・ゼラズニイの「ドリームマスター」
P・K・ディックの「虚空の目」
小松左京の「ゴルディアスの結び目」
夢枕獏の「サイコダイバー」
クリストファー・ノーランの映画「インセプション」
・空中都市
ザレム 木城ゆきと「銃夢」
アトラス 池上永一「シャングリ・ラ」
メガロネスト 長谷川裕一「鋼鉄の狩人」
・超能力
小松左京の「エスパイ」
ゼナ・ヘンダースンの「ピープル」
恩田陸の「常野」
・オーバーロード
ワイドスクリーン・バロック
アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」
スタニスワフ・レムの「天の声」
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ゲームシナリオを書かないSF小説読者にもおススメのSFガイド本。
『本書の概要』の章で「サイエンスとは何か」、「サイエンス・フィクションとは何か」と言うことに触れており、ただの用語解説に特化したものでは無く、SFを正面から捉えたちゃんとした事典になっていると思った。
本書は、SFの世界に登場するトピックを、「科学技術」、「巨大構造物」、「生命」、「世界・環境」、「宇宙」、「テーマ」の6つに分け、それぞれのトピック毎に見開き1ページで現実の科学の成果やSFにおける扱いを中心に解説している。
見開き1ページ以内で記述するため、物足りなさを感じる部分もあるが、逆に見開き1ページに簡潔にまとまっているので短時間で概観を掴めるメリットも大きい。詳細まで知りたい場合は、この本をきっかけにネット上で検索したり、専門書にあたったりすれば良いと思う。
扱っている110のトピックは、今まで名前だけは知っていたり、何となく知っている感じになっていたりするものが多かったので、それらの概観を一気に掴めたのはとても良い成果だった。
また、それぞれのトピックの説明で、そのトピックを扱ったSF小説やアニメも取り上げられており、今後の読書の幅を広げるのにも役立つと思う。
5年おき位で、その時々の最新知見を盛り込んで改訂してくれると嬉しい。
【目次】
はじめに
本書の概要
もくじ
第1章 科学技術
001 テラフォーミング
002 重力制御
003 タイムトラベル
004 タイムパラドックス
005 質量保存の法則
006 エントロピーの増大
007 反物質
008 バイオテクノロジー
009 動物の知性化
010 クローン
011 人工知能
012 ロボット
013 アンドロイド
014 生命倫理
015 バイオハザード
016 パワードスーツ
017 ビーム兵器
018 物質転送
019 ロケット
020 スペースシップ
021 宇宙推進器
022 超光速航行
023 ウラシマ効果
024 ワープ航法
025 コールドスリープ
026 サイバネティクス
027 コンピューター
028 ハッカー
029 コンピュータウィルス
030 電脳空間
031 バーチャルリアリティ
032 ナノテクノロジー
033 ローテクノロジー
034 サイコダイブ
035 オーパーツ
036 超古代文明
SF用語集(Glossary)
第2章 巨大構造物(メガストラクチャー)
037 軌道エレベータ
038 宇宙ステーション
039 宇宙コロニー
040 ダイソンスフィア
041 ジオフロント
042 ウォーターフロント・海上都市
043 海中都市
044 空中都市
045 移動都市
046 ドーム都市
047 巨大移民船
SF用語集(Glossary)
第3章 生命
048 生物の進化
049 DNAと遺伝子
050 シリコン生命体
051 スターシード
052 人工生命
053 情報生命体
054 ウィルス・細菌
055 ミュータント
056 生きている化石
057 超能力
058 不老不死
059 新人類
060 アフターマン
061 シフトアップ
062 オー���ーロード
SF用語集(Glossary)
第4章 世界・環境
063 暦
064 地球温暖化
065 氷河期
066 ユートピア
067 ディストピア
068 ハルマゲドン
069 核の冬
070 汚れた未来
071 カタストロフィ
072 資源問題
073 パラレルワールド
074 異次元
075 深海
SF用語集(Glossary)
第5章 宇宙
076 宇宙空間
077 星
078 宇宙開発
079 惑星
080 恒星
081 小惑星・衛星
082 彗星
083 ガス惑星
084 太陽系
085 銀河系
086 宇宙線
087 ブラックホール・ホワイトホール
088 中性子星
089 スペースデブリ
090 スペースマター
091 エーテル
092 地球外生命体
093 宇宙からのメッセージ
094 宇宙人
095 宇宙時代における犯罪
SF用語集(Glossary)
第6章 テーマ
096 ファーストコンタクト
097 宇宙戦争
098 銀河帝国
099 クラウド
100 生活圏拡大
101 情報戦争
102 歴史改変
103 スペースオペラ
104 サイバーパンク
105 スチームパンク
106 コンピューターの暴走
107 ロボットの反乱
108 ポスト・アポカリプス
109 人間の意識
110 神と宗教
参考文献
索引
執筆者紹介
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241ページ
グレッグ・イーガンの『ディアラスポラ』は人類意識の変遷を宇宙全体の変化と絡めて描く大作です。
ディアラスポラ→ディアスポラ
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非常に利便性の高い入門者向けの事典。
実際の作品に本書の概念なりキーフレームワークを転用するには、実社会への意識と世情の認識が必要。
本書の様々なアイテムと実社会の現象の結びつけ方にこそクリエイティビティは表れると、少なくとも私は思う。
類書のファンタジー編に比して、実社会との相関は技術化のせいもあり、つかみやすいように思う。
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SFについての知識はほとんど持ち合わせていないため、
勉強のつもりで購入。
素人にはテーマについて重複と感じられるような部分も多くあります。
(もちろん厳密に言えば違うってことは承知していますが、
ロボットとアンドロイド、
ロケットとスペースシップ
がテーマとして分かれていても、それほどの違いが感じられません)
とはいえ、
難しい用語などは使わずにわかりやすく説明してくれているので、
素人の自分でも意味がよく理解できました。
それぞれのテーマについて代表作が記載されているので、
実際にこの書籍で知った気になる作品を読んでみたりして、
導入の助けとして十分に役立ちました。
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小説の資料として購入。内容は「可もなく不可もなく」だけど、レイアウトなど含めて読みやすかったのが好印象。
「入門書」としては良い出来。
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構成、執筆陣もろもろ、非常に幼い。企画は理解できるにせよ、何でこのレベルで出版OKが出るのか。
トイレで読むのが良いと紹介された気がするが、勉強になった気がまるでしない。
この執筆陣ではWikiの集合知にかなうわけないのだから、笑いを取りにいくか、作品への興味を持たせるか、ノウハウを伝えることを主眼にするか、別の切り口でなくては。
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2013年8月2日読了。SF世界を舞台にしたゲームシナリオを作成するためのキーワード・アンチョコ集。「科学技術」「巨大建造物」「生命」「世界・環境」「宇宙」「テーマ」という6つの分類にキーワードが割り当てられている。6分類は著者が考案したものか?MECEとは言えないが、各章が微妙に重複し合い、SFの色んな切り口を改めて提示してくれているようで興味深い。「巨大建造物」のような、普通取り上げられないような分類の章をあえて設定しているあたりに著者の強い主張を感じる・・・。一般読者に「おっ、これってSFだね」と直感を抱いてもらうシナリオを作るためのポイントは抑えられているのではないだろうか。現在の科学技術がどこまでSFの世界に近づいているか・どこまでは到達できると想定できるか・科学技術の限界を架空のテクノロジーを設定することなどで「あえて超越してみる」ことで何が起こるか。SFは刺激的で面白いだけに、仕込みとして要求される知識・教養もそれなりに膨大だ。
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SF的なキーワードを見開きにまとめたもの。
ざっくりとSFキーワードをさらうには良いんでしょうね。
「次」を調べるための扉になっていれば、もっと良かったけれど、流石にそこまでは大変だと思う。
ちょこちょこ間違いはあるのでそのまま使うわけにはいけない。
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なんだかちょっと心配になるぐらい誤字脱字の多い本だったけど、SFの基礎を網羅してあって、内容はためになった。本文中に参考文献が豊富に挙げてあるのもうれしい。しかも、古典小説から最近のアニメ作品まで幅広い。興味を引かれた作品がいくつかあったので、近いうちに読むなり観るなりしよう。