紙の本
オルゴール
2019/06/11 00:59
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーのラインは好きな方のはずなんだけれど、
ところどころ現実に戻される感覚があって、
小説世界を味わい切れなかった気がする作品。
エピソードのディテールが荒いのか。
作者とツボが合わなかったか。
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主人公・遼の持っていたオートマタと突然現れた少女きらの物語です。
オートマタと亡くなったきらの母親が残した謎と指輪を巡ってひと騒動あるんですが、ミステリーと言うには犯人も結末もお約束すぎてちょっと物足りなかったです。
でも、物語としては好きだし文章も読みやすかったです。
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この小説がデビュー作の著者。文章に粗さを感じ、人物設定やストーリーも一皮むけば既視感があり、深みがない。表紙から受ける印象とはかけ離れたドタバタとしたストーリー展開と黒幕の意外性の無さ。ただ主人公二人には好感が持てるし、「エデン」の話をもっと読みたいと思うのでシリーズ化して欲しいと思います。というかそうでないと「エデン」の設定必要でしたか?てことにも・・・。親戚をたらい回しにされた経験から祖父の愛情を信じ切れなかった遼が、祖父の愛情に気が付いたラストは泣けました。
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エデンの設定がすごく魅力的です。
主人公はある意味達観して賢いけれど、何も持ってない少年、ヒロインは小さな心のキズを彼に癒してもらったことを忘れない、大金持ちのお嬢様だけれど破天荒で無鉄砲なところのある少女‥‥‥いや、二十歳だから女性と呼ぶべきだろうけれどあれは少女‥‥‥。でも強い。
この二人はぴったりハマっていい感じなんですが、彼女の従兄弟のナイト役がなんかどっかで読んだような性格設定でちょっと気になりました。
この巻は、主人公の遼くんが引っ越してきた当日から、ただでさえ忙しいのに彼女に強襲され、寝込みを襲われてぶん殴られて助けられたり入院したり、退院したら彼女の宝探しでまた殴られたり蹴られたり‥‥‥(笑)
最後は朝コーヒーならぬ朝お味噌汁でやっと泣くことができたという二日半の話です。
でも一言言いたい。
大財閥の社長が惚れ込んで渡す婚約指輪が何で1千万ごときなの?3カラットくらいのメイン石だけで一千万だよ!メイン石に金だのプラチナだのサイド石だの付け加えて一千万ならちょっと寂しいサイズデスよ。
なんか身もふたもないな。これは続刊が読みたいです。
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芸術家や職人ばかりが住まう集落に越してきた遼は
ひとつの機械人形を大切に持ち続けていた
開店準備で窓辺に飾ったその人形の
持ち主である少女が現れて、
遼の生活は鮮やかに生まれ変わる
*****
裏のあらすじを読んで想像していた話とは
大きく違っていたけど
これはこれでとても楽しめた
日常にあふれる奇跡のお話
もうちょっとこう、舞台設定とかが活かせたら良かったかもなぁ
次作があったりするだろうか
オルゴール館に行ってみたくなった
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児童文庫とまではいかなくても、ローティーンの男子向けな作品に感じ、推理ものとしては物足りなく、人間関係の彫込は浅く、トキメキを求める私の方向性ともちょっと違った。
雰囲気は悪くない。ふんわりとした雰囲気に浸りながら、さらっと読みたい人向け。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4431.html
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集英社オレンジ文庫の創刊第2弾シリーズ。
オレンジ文庫はライト文芸レーベルを自称していて、どうやらメディアワークス文庫と似ている。
つまり、ライトノベルと一般文芸の中間くらいの位置づけだ。
そんなレーベルの中で本書は、ゆったりした雰囲気を持つボーイミーツガールもの。
クリエイターの集まるコミュニティやアンティーク雑貨店、機械人形といった設定が際立っている。
ストーリーにおいては、互いの存在が互いを救うというのが感動的だ。
「あなたがいなければ、私は自分の中にためこんだ涙で溺れ死んでいたことでしょう」というセリフも印象的で、この物語の一つの鍵のようになっていると思う。
しかし、やはり全体のストーリーはどこかで見たことがあるような感じがする。
さらに、既存作品と比べるにしても、味付けが足りないように思う。
遼が泣くシーンでは、彼の抱える辛さがあまり描かれていないおかげでなかなか感情移入できなかった。
もっと感動的に仕上げることができるはずだ。
たとえば単純ではあるが、きらに対して遼の過去のことを吐き出すようなシーンがあればよかったのではないか。
あと、一人称の視点と第三者の視点が混ざっているのが気になる。
読んでいて困ることはあまりないのだが、一人称でそろえても問題ないように思う。
それどころか、より主人公の感情を掘り下げられるはずだ。
エデンでの生活を広げきれていないのももったいない。
続編を期待したいところだが、遼ときらの関係もすぐに落ち着きを見せそうなので、書くのが難しそうだ。
アイデアがいいだけに、もっとできるはずなのになぁと思ってしまう。
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資産家が私有地に作った集落「エデン」は、職人が集まり店を出している。高校生の遼は、祖父が「エデン」に残した住居兼アンティーク雑貨店に引っ越してきた。遼が持つ機械人形の持ち主が現れ、お話が動き出す。
とても面白い。続編も楽しみ。