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結論から先に、ぶっちゃけると、私は太田モアレ先生の『鉄風』の方が好きだ、割と
技のキレが伝わりやすい、クド目の画も理由だが、何より、主役の性格がやや捻じ曲がっている点がストーリーを面白くしている
ただ、この『ハナカク』がつまらないって訳じゃない
格闘技をやるには有利とは言いづらい小柄な体躯ながらも、それを埋めるかのような突出した才能を一つだけ持ち、なおかつ、「弱い自分を変えたい」って強いハートを主人公持っている、そんな定番の設定があるからこそ、女子がガチ勝負をする、穏便じゃない内容が苦手な人でも読める
まず、表紙から読み手のハートに一撃を入れに来る根性、そこから私は高評価したい
パンチを打つ理を詳しく解説していたり、試合の手に汗握る攻防を大胆かつ丁寧に描いてくれており、読みやすい
何より、全体から、一つしかない最強の座を目指す女子格闘者の「勝ちたい」、「負けたくない」、「強くなりたい」、そんな純粋な欲望が肌が痛くなるほどに伝わってきて、なおかつ、それが主役のハナに火を付けているトコが、この作品の最強の魅力
この巻で、私が一推ししたい話っつーか試合は、小春vs虹亜のガチンコ勝負の4rin『そうだ、私も・・・』 ―――・・・じゃなく、この熱闘すら食う、異常なまでの静かさと鋭さ、そして、冷たさを孕んだ5rin『花のような』での野原vs千景戦。怖さすらある強さが、人のカタチを取っているような絶対王者・野原忍・・・主役のハナを差し置いて、私の中の№1キャラ。次巻で、そんな忍さんが、自分にラブ光線を、どんなに受け流されても不屈の精神で送り続けてくるジムメイトの頑張りに、ちょっと嬉しそうな顔を見せてくれるようなオマケ漫画があったら、実に嬉しくなれると思う