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FacebookやTwitterを企画、運用していく上でのハンドブック。スケジュール、内容、組織などがかなり具体的に書いてあるので、これからソーシャルの運用をしようと思っていたり、すでに開設しているけれど、悩んでいたりする人には参考になると思う。
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・ユーザーとのコミュニケーションを双方にとって意義あるものにするための伝え方と段取り力が、これまで以上に問われてきている。その中で、なによりも大切なのはKGI設定。この設定がない運用は最終ゴールが分からないまま走るのと同じこと。目的とそれまでの道のり、そこに行きつくプランを明確にする。
・誰がどの役割りを果たすのか、その役割りがキチンと機能しているかを把握するために、KPIを立てる。また、役割りを全うする上で、事前準備をどれだけ入念にできるかがカギ。ソーシャルコミュニケーションは瞬発力も問われるので、担当は特定としても、チーム感、場合によっては部署を横断した取り組みも必要となってくる。
・基本方針をブラさずに、どれだけ早くPDCAを回せるかがポイント。そのための運用サイクル、チェック項目を用意しておくのが良い。
・まずは計画表を作る。また、競合がどのような運用をしているか、テーマや運用方針を常に確認し、見比べていくことが重要。これが出来ればどんな場面でも応用がきく。
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”Facebookページや twitter公式アカウントなどソーシャルメディア運営に携わる方に向けたハンドブック。国内実例も多く参考になる。一方、こういう役割を「コミュニティマネージャー」と呼ぶことへの違和感が、本書を読んで明確になった。
企業が、消費者向けチャネルの一つとして、ソーシャルメディアを使うのは今後ますます広がっていくだろう。それはあくまでも、企業と消費者1人ひとりとの個別コミュニケーションがたくさん行われる場であって、消費者同士が自由にやりとりする場にはなりえない。僕は後者をこそ「コミュニティ」と呼びたいし、本来の「コミュニティマネージャー」とは、その場をいかにデザインし、実装し、ケアしていくかを考え、実践する役割なのだと思う。
著者 中山領さんもそのことを理解しておられる気がする。だから、第1章の冒頭で「図1:コミュニティの類型」のマトリクスを提示し、本書の対象を「企業が主体 × オンライン」の第一象限(=ブランドコミュニティ)、そのなかでもTwitterやFacebookなどのソーシャルメディア公式アカウントの運営主体者に向けたものだと明言されているのだろう。
※中山さんは、kmetwitterアカウント @IKEA_jp_Anna を運営されていた方。その後、トライバルメディアハウスへ移り、現在はクライアントのコミュニティマネジメントをサポートしておられるそうだ。
僕自身が「コミュニティマネージャー」という言葉に感じるのは、「共通の興味関心でつながる自発的なオンラインコミュニティ」や「地縁・血縁や地元の友だち仲間、町内会など」のような場を、心地よく回していくための裏方的な(でも、ときに踊り手にもなる)仕事である。企業内の社員コミュニティだって、あくまでも個人が主体なのでこちらに入るはず。
以下の本、再読しよう。
・『コミュニティ・オブ・プラクティス』
・『ネットコミュニティ戦略』
・『コミュニティを問いなおす』
・『裏方ほどおいしい仕事はない!』
<抜き書き>
★図1:コミュニティの類型(p.3)
本書は、図1における I の象限、つまりブランドコミュニティを対象としている。ただし、ブランドコミュニティにも2つの種類がある。ひとつは、(略)ソーシャルメディアの公式アカウントであり、もう一つは(略)「86(ハチロク)」のファンが集まる「86 SOCIETY」や、Nikeが運営するスポーツを愛するユーザコミュニティ「Nike+」などである。
※図1は2軸のマトリクス。縦軸:企業が主体⇔個人や消費者が主体、横軸:オンライン⇔オフライン
・ソーシャルメディアの公式アカウントとは、必ずしもブランドの熱心な支持者が集まる場ではなく、企業がブランドへの関与が低い層からエバンジェリスト(伝道者)まで幅広いそうとつながる場だ。(略) コミュニティ(公式アカウント)を開設した当初は、帰属意識や支え合いの意識は比較的希薄である。ここにロイヤルカスタマーなどが集まる一般的なブランドコミュニティの運営とは違う難しさがある。(p.4)
※これが本書の対象であり、ここを求める人にとっての実践事例の集まったハンドブックとなる。
・自社の中に、ユーザーにとって価値のある情報がどこに埋まっているのか。それに気づき、掘り起こすことは容易ではない。(p.22)
※なぜなら慣れ親しみすぎた情報だから。
・コミュニケーションテーマは、次の2つの視点から検討することが有効である。
?自社はどんな情報を発信できるか(ターゲットユーザーにとって価値のある情報とは何か)
?どんな情報ならばユーザーが主体となってコミュニケーションをしてくれるか
(p.23)
・図7:投稿スケジュール組成の3ステップ(p.30)
世の中ゴト → 会社ゴト → 投稿日設定
・投稿日が決まったら、それぞれの投稿内容を絞り込んでいく。絞り込みにあたっては、以下の3点に留意してほしい。
?内容がわかりやすいか
?自分ゴト化できるか
?話題にしたくなる要素はあるか
(p.32)
・図17:撮影構図の例(p.45)
三分割法、少しずらす、対角線構図、三角構図
・よりエンゲージ面とを高めるためには、書かれたコメントに反応することに加えて、新たにもうひとつメッセージを追加するとよい。(略)ファンやフォロワーへの感謝の気持ちも込めて、お役立ちネタでお礼をする感覚が大切だ。(p.58)
・NPS(Net Promoter Score:推奨者賞味比率) (p.62-63)
10?9:推奨者(Promoter)
8?7:中立者(Passice)
6?0:批判者(Detractor)
推奨者比率?批判者比率=NPS(%)
・図27:カテゴリ別の平均エンゲージメント率ランキングと水位の確認例 (p.69)
【投稿カテゴリ分析:月次の結果】
※分かりやすい可視化の例
・コストの目安としては、1つのアカウントの運用につき、すべてを自社内でまかなえるのであれば年間300万円程度の確保を見込んでおきたい(p.77)
・消費者に向けたコミュニケーション不足は、ブランド認知度、好感度に影響していた。渡辺氏がFacebookの担当になったときに、消費者の意識調査を複数の方式で実施したところ、どの結果からもニチレイフーズというブランドや商品に対する消費者の関心度が、企業が思っているよりは高くないということが明らかになった。(p.122)
※ニチレイフーズ Facebbokページ運用当初の話。
・投稿する内容はあるが、うまく伝える方法がわからない
(略)
その解決方法はただ一つ──“ファンやフォロワーだったらこの投稿をどう受け取るか”という視点で考えることだ。「キャンペーンはお得だけど、普段の投稿と明らかにテイストが違うし、企業のマーケティング施策に加担しているようで気が進まない……」妥協して作成した投稿に、「いいね!」やリツイートをしないファンの心理はこんなところではないだろうか。(p.142)
・運用を開始して間もないが、なかなか反応を獲得できない
(略)
なにより重要なのは、運用を続けるということだ。(p.157)
※あたりまえだけど、大切なこと!!
・1:9:90 の法則(p.178:付録2 用語集より)
Webにおいて、ユーザーは1%の発信者と9%のコミュニケーター、90%のROMの3つに分類できるという有名な経験則
<きっかけ>
Fb CMC での市川さんご紹介にてamazonでポチリ。”