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スマートフォンの次はスマートTV。
日本では今年の7月の地デジ移行を控え、3DなどをPRしているが、海外では全く違う戦いが行われているとのこと。
欧州も米国も、webにつながるスマートTVが今やキーワードになっているらしい。
もちろん既存のTVに何らかの機器をつなげることで実現できるサービス。
興味深い表現として、
「従来のテレビは、リーンバックしてみるが、スマートTVはリーンフォワードして楽しむ。」つまりゆったりと受け身でみるのではなく、より能動的に楽しんでみるものになるようだ。
テレビ業界のビジネスモデルや、広告業界のビジネスモデルなど、根幹から変えてしまうリスクがあることが、日本ではまだまだ普及していない足かせになっている模様。
でも、、実感がわかない。どこかでスマートTV、体験してみたい。
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スマートテレビとは?という本。サマると以下となる。
・スマートテレビの3つの特徴
1、テレビ番組に加え、動画などインターネットコンテンツを楽しめる。
2、情報処理能力をもっている。
3、インターネットを通じた心理的な協同視聴ができる。
・ビジネスモデル
1、ハードウェア販売
2、ライセンス料
3、広告
4、サービス(コンテンツ)
・テレビとネットの融合(完成形)
1、ドラマなど編集完了しだい、インターネットへ登録
2、配信はオンデマンドが中心
3、電波放送は、ライブのみ(スポーツや音楽など)
4、将来はクラウドからライブ放送、ネットも同様の内容配信
・マイクロ取引
1個100円〜500円の微笑取引。ドラマ、音楽などの1曲売り。DeNAの約7割がマイクロ取引らしい。
・モノからサービスへ
日本では、まだ録画して保存するという文化が主流であり、ストリーミング配信でもコンテンツを保存する傾向にある。クラウド放送は、モノからサービスが主流となる。
このサービス支配論理は欧米で一般化しつつある。
・グーグルテレビの成功条件
1、操作をより簡単に
2、テレビアップスの店舗を早く立ち上げ、登場させる
3、コードカッターを味方にする
5、ソーシャルテレビ視聴を重視する
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各国のスマートテレビ(インターネット+TV)について
・スマートTVとは何か(インターネットコンテンツ&PCのような処理能力&ソーシャル視聴...)
・SWベンダー(Google、Apple、MSなど)
・地上波テレビ(クラウド放送)
・有料テレビ(ケーブルテレビ、衛星放送)
・家電メーカー(SONY、Samsung、LG、その他日本メーカー)
・コンテンツホルダー&アグリゲーター(ハリウッド、Hulu、Youtube)
・広告業界(Apps 広告)
という観点からわかりやすく論じてくれている。
海外のサービスに疎い人((Hulu?Netflix?)でも、これらがどういったサービスでどういった位置づけにあるのかが理解できるようまとめられていて、とても分かりやすい。
ただ注釈が多く、本文と注釈欄(下側)に視線が行き来して、話の流れが頭に入ってこないことも多かった。
注釈化しないでむしろ本文にその内容も記載してくれると個人的には読みやすいと思った。
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筆者は『ネット広告がテレビCMを超える日』などの著作があり、野村総研でこの分野のスポークスマン的立場にいる。(情報通信総合研究所では志村一隆さんが当たるのかな、と思っている)
その著者は冒頭「スマートテレビ」の特徴を次のようにまとめている。
・従来のテレビ番組に加え、動画などインターネット上の各種コンテンツ情報をテレビ画面で楽しめる
・パソコンやスマートフォンのような、情報処理能力を持っている
・インターネットを通じた心理的な共同視聴(ソーシャル視聴)が可能
つまり、「インターネット」、「アプリケーション」、「ソーシャル」が次世代テレビの三大要素だと主張する。 同時に次世代テレビがスマートテレビの方向に進むことを信じている。
大枠は正しくその通りだと思うし、そのことを意識して進まないといけない。
PCや携帯で行われたことが、戦いの場所をTVスクリーンの上に移して三たび行われようとしている。そこではアップルやグーグル、マイクロソフト、サムソンなどが新しい戦いを繰り広げることになるのだろう。
本書では、次世代のテレビに関連する業界を、ソフトウェアベンダー、地上波テレビ、有料テレビ、家電メーカー、コンテンツホルダー&アグリゲーター、広告業界、に分類し、それぞれに1章づつを割いて現状分析を行っている。解説は総研の方らしく網羅的で非常によく整理されている。ただし、整理されているが、何故かすっきりしない。
それは業界の枠を超えて話が進行しているからということもあるが、それよりもテレビがPCや携帯と違い一世代前の確立したビジネスを前提としているからなのだと思う。
その文脈において、本書でいう「スマートテレビ」は既存の放送サービスに対する「代替財」か「補完財」かという議論になってくる。筆者が書くようにその点はいまだ明白ではなく、だからこそ関連業界のベクトルが合ってこないのだと思う。
そして同じ議論は既存のとメディアとソーシャルメディアやネットメディアの関係にもあてはまる。
本書では、これは構造的な課題で、日本だけが特殊なわけではなく、アメリカでもヨーロッパ各国でもそれぞれ違う事情を抱えている、と示唆する。例えば欧米が「必ずしも先行しているわけではなく、フランスは保守的でテレビ放送の画面に放送事業者が意図しないコンテンツや広告が出ないように要請をしているらしい。」(P.92)と書いている。それでも日本が遅れていることは、海外事例も多く紹介されている本書を読んでいけば明らかに分かるのだが。
一通りの業界ごとの整理の後に来る最後のまとめの章で、著者はスマートテレビの成功条件として次の5つの条件を紹介している。
① 操作をより簡単にする(テレビはパソコンではない)
② テレビアップスの店舗をすばやく立ち上げる
③ 決め手となるテレビアップスを登場させる
④ コードカッターを敵に回さず味方にする
⑤ ソーシャルテレビ視聴をもっと重視する
そして成功の鍵は「コミュニティ」の形成にあるとの持論を満を持して披歴する。 すなわち「開発者コミュニティ」、「映像コミュニティ」、「視聴者コミュニティ」を味方に付けることが必要だと。
特にソーシャル視聴は「補完財」となるための鍵としても重要視している。
「ソーシャル視聴用のアプリは間違いなくスマートテレビのキラーアプリになる」(P.86)
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副題には「グーグルがテレビを侵略する」とあるが、そういう単純なことではない。きっとアイキャッチなんだろうが、グーグルがどうのという話ではなく、もっと構造的な話なのだ。テレビはネットにつながり、その力を受けて何らかの形でテレビは「スマート」になる。
しばらく面白いと思う。
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2000年代中盤以降、
パソコンは小さく安くなり,テレビは薄く画面は大きくなりました。
音楽プレーヤもCDの挿入が不要になり、
電子書籍リーダやタブレット等の新端末も登場してきました。
2010年9月に発売されたアップルTV
2010年10月に発売(@米国)されたグーグルTV
は『テレビ+インターネット=スマートテレビ』の構想で大変な騒ぎを起こした。
本書は、
スマートテレビが市場に普及すると影響を受けるだろう様々な業界
(家電メーカ、広告業界、放送業界)について
野村総研所属の方が書いた本
本の内容は、以下の3分野
■ソフトウェア,家電メーカの技術分野 → コンテンツ連携製品
■放送局,itunes等のコンテンツ分野 → クラウド放送,クラウド配信
■広告業などのビジネスモデルについての分野 → Apps広告,仲間視聴
について特に以下の3地域の展開が述べられている
■日本:録画文化が発達したのでスマートTVの普及が遅れている。
■米国:2010年にアップルTV,グーグルTVが発売され普及し続けている
■欧州:スマートTVの普及が進んでいる。
スマートTV時代の収益向上方法は以下、
■ハードウェア販売
■他社提供のライセンス料
■広告
■映像,音楽サービス
私的には、
ニコ生放送のようなコメント投稿型の視聴方法が、
2016年オリンピックや隔年開催のワールドカップなどの放送で行えるようになる日を待ち望んでいます。
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日本が乗り遅れつつある、テレビまわりの新ビジネスの話。
欧米における、テレビ局・コンテンツ供給者・テレビ製造業者・
広告業者・ソフトウェア開発者の動向をわかりやすく解説している。
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スマートテレビは、往来のテレビに比べて3つの点で異なっている。
・動画などインターネット上の各種コンテンツ情報をテレビで楽しめる
・パソコンやスマートフォンのような情報処理能力を持っている
・インターネットを通じた心理的な共同視聴(ソーシャル視聴)が可能
(「Introduction」より)
このために、往来のテレビのしくみがいろいろと変わり、ユーザー的には1画面か2画面での操作、いろいろなソフト的な仕組みで使えることなどが、ソフトウェアベンダー、ビジネスモデル、有料テレビ、家電メーカー、コンテンツホルダー、広告業界、まとめという形で業種ごとにまとめられている。
確かに説明はわかりやすいが、やっぱり実物を見ないと、なんとなくイメージだけで実際の操作感だとか有用感がわからなかった。とはいうものの、日本はこの波に乗り遅れ気味ということもわかったので、今後注視していきたいものである。
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スマートテレビに関する基礎的な知識、現状や今後の動向などが非常に分かりやすく書かれている。海外に比べスマートテレビに消極的な姿勢を示してきた日本が今後どのようにこの業界に関わって行くのか、収益モデルや各メーカーはどのように動くことが予想されるか、業界に携わる人はもちろん、そうでない人もどんな将来が待っているのかを何となく知ることができるのではなかろうか。