紙の本
H26.3.9読了
2014/04/09 16:16
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投稿者:竹匠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作との繋がりを思い出すまでに、少々時間を要したが、テンポは良い。
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4年前に読んだ『警官の血』の続編。2月に出たのだけれど、今度は上下巻ではなく一冊で結構な厚さだったものだから、少し仕事が落ち着いてからと思って4月に購入したところ1,000円を超しちゃった。恐るべし、消費税8%…。
前作のお話が引き継がれ、今回の主人公は、安城家の三代目・和也と、前作で和也が“売った”上司の加賀谷。
覚せい剤の流通ルートで起きた変化を巡る捜査を語って、目指す謎解きはシンプルながら、和也と加賀谷の因縁、同じ組対の中での組織間の軋轢、刑事一人ひとりの捜査スタイルの違い、エスの存在、変化する暴力団の姿などが重層的に語られ、実際にあった事件を塗しながら進む話に、厚いページにも繰る手は進む。
潜入捜査、携帯電話を使った尾行、人質事件の身代わりなど、随所にヤマ場が配され、それぞれに緊迫感十分。
三代目はまだまだ青く、我が身を捨てた加賀谷の一徹さが警官の条件とは何かを語って印象深い。
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名作『警官の血』の後日談。
作者は加賀谷を悪徳警官のままにしておきたくなかったのだろう。
最後のホイッスルがなんとも切なく哀しい。
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丁寧に書き継いでいった感じが好印象。氏の作品にしてはずいぶんとスピード感があってさらによし。ラストも余韻が残る終わり方でなおよし。
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警察小説といっても、最近の警察小説は一昔前のものとは違い、深い人間ドラマが重なっていて、読み応えがあるものが多いと感じる。本作は「警官の血」の後日談だが、苦い終わり方をした前作も含めて、やっと収まり良く着地した感じがした。
最後に行き着く前に展開が予想はできたが、それでも感動した。加賀谷さんが何故復職したのか、「もっと教育すべきだった」と思った相手は誰だったのか…強くて、不器用で、格好良すぎる。
読み終わった翌日は、お巡りさんを見かけるとなんとなく感謝の気持ちが湧いた。
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「警官の血」の続編だが、前作のほうが三代の警官の歴史がある分、読み応えがあり、力作だったなあ。これも好みの問題か。
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「警官の血」の続編
親子三代警察官の三代目と元上司を中心に長いが早いテンポで話が進む
丸暴、麻薬が絡み、警察内の監視組織と命令で上司を売る
最後は警察官として、はてさてその条件とは。。
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警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は水からのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようと奮闘していたが、家庭で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かって″悪徳警官″として石もて追われたはずの、加賀谷仁が!警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』―白熱と慟哭の、第二章。
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不朽の名作「警官の血」続編。都内の麻薬取 引ルートに新たなる正体不明の組織が暗躍。 密命捜査を帯びた警視庁の若きエース安城和 也警部。だが潜入捜査中、部下の刑事が殺されるという失態を犯す。そこへ降って湧いた 汚職刑事の汚名を着せられ依願退職した伝説 のマルボウデカ加賀屋に現場復帰の要請。そ して加賀屋と安城には因縁が。警察と犯罪組 織そして警察組織同士の手に汗握る情報をめ ぐる攻防を、緻密かつ隙のないロジックにて書き込む。
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覚せい剤を車に積むなんてギリギリOUTな事をする警官がいるのかは分からないが、スピード感があり、面白く読めた。ドキドキハラハラの最後がいいね。こんなかっこいい悪徳警官はいないと思うが、記憶に残る一冊。
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『警官の血』の続編。
前作も上下巻の長編だったが、今作も700頁超の大作だ。
祖父に始まり、父と、その跡を継ぐ息子の安城和也も警察官として生きる。
前作は、祖父と父の生き様が主であったように記憶しているが、今作は和也が主役である。否、表の主役と表現した方が良いだろう。影の主役・加賀谷仁その人を措いては、今作は語れないのだから…。
今作の序盤で、逮捕・送検され、裁判に追い込まれ、結果辞職へと赴く加賀谷の姿が描かれる。
しかし、警察を去る加賀谷の背中に哀愁や後悔の念は感じない。加賀谷が警察を見限ったように思えた。
その後、物語は覚せい剤を以てして警察と裏社会との泥仕合の様相となる。この辺りは中だるみだろうか、読む手もその理屈っぽさや遅々として進まない話に疲れを感じるところだろう。
そして中盤過ぎに、諸般の事象を経て、加賀谷が復職することになる。この辺りから、再び物語はリズミカルに展開していく。そして一気に終場へと読者を誘う。
著者の巧みさが輝くのも中盤から終盤に掛けてである。
つまりは、中だるみを感じてしまう半ば当たりを克服すれば、この作品の旨みを味わうことが叶うということだ。
では、肝心の読後感想だが、前述の通り三代に渡り警官として奉仕する安城家の面々の物語よりも、前作の後半から登場した影の主役である加賀谷の存在感が際立つ。
警官に必要なものとは何なのか。
単に正義感だけだと裏社会には通用しない、その何かを著者は追い求めたのであろう。
警官にギリギリ求められる倫理観を、加賀谷の背中に見たような気がする。
彼は、完全に表の主役を食ってしまっている。
そう、これは加賀谷の物語なのだ(笑)
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警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。彼は自らのチームを指揮し、覚醒剤の新たな流通ルートを解明しようとしていたが、過程で重大な失策を犯してしまう。重苦しいムードに包まれる警視庁に、あの男が帰ってきた。かつて、“悪徳警官”として石もて追われたはずの、加賀谷仁が! 警察小説の頂点に燦然と輝く『警官の血』――白熱と慟哭の、第二章。
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独自の闇情報ルートを構築し、多くの事件解決実績を挙げた暴力団担当の捜査員、加賀谷仁。かつて警察組織の論理で違法行為を追及され職を去ったが、覚せい剤闇ルート解明のため再び切り札として登用される。単純なストーリーの割には800ページ近い長編。個人的にはどうでもよい人物や風景描写もくどく感じられ退屈でした。三流Vシネマ、ヤクザ映画の印象でした。ごめんなさい。
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「警官の血」のすぐ後の話で「あの続きが読める」と楽しく、また安城二課vs加賀屋五課になるのかと、久しぶりに次が気になり一気に読んだ。
加賀屋逮捕から、10年が経つが警察組織が弱くなり、再度加賀屋登場。警官をも殺した麻薬組織を追い詰めていく話。
安城、加賀屋の捜査手法のコントラストも面白く、警察組織の動きを興味深く読める、ラストはもの足りな目。
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下巻で強烈な存在感を発していた加賀谷がまた登場。序盤以外、加賀谷の心情があまり描写されていなかったがその分想像を膨らませることができた。和也が最後に「親爺さん」と呼んだときはうるっときてしまった。