紙の本
デュアルシステム
2015/12/31 19:46
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投稿者:般若泡とネクトル - この投稿者のレビュー一覧を見る
デュアルシステム。既になじんでいる人もいると思いますが、それ何?の人のほうが多いのではと思います。今の時代に、物事に取り組む上で、スピーディーに高度な達成を求める上で、著者が言わんとしている事は、きわめて真っ当と共感しかりです。人間の行動科学に基づく著者の作品には、いつも多くの事を学ばさせてもらっています。本作も然り。本書の要素を仕事に活用したいと思わせる作品。
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縦割型・階層型組織の弊害として官僚主義や意思決定の硬直化に陥った企業が、外部環境の変化に柔軟に対応するための変革プロジェクトを成功させるにはどうすればよいのかを、主に組織論の観点から解説した一冊。
企業は創業時のフラットな「ネットワーク型」組織から、ビジネスの拡大に伴い、効率的なマネジメントを行うために「階層型」組織へ移行することが多いが、著者は変化の少ない定常的業務を行う階層型組織を基本としつつ、変革プロジェクトのような緊急性・重要性の高い業務を行う組織としてネットワーク型組織も並存させる「デュアル・システム」を提唱し、熱意ある社員が様々な部門から自主的に参画し、役職に関係なくリーダーシップを発揮することで、変革に成功した企業の事例を紹介している。
全く異なる価値観をもった組織が共存するためには、そもそも社員が変化や機会に対して「オープンマインド」であることと「真の危機感」を持つことが不可欠であるというが、逆にそれらがあれば、デュアル・システムではなくても成功するのでは、という気もしなくはない。とはいえ、所謂"大企業病"を克服し、"変革マインド"を根付かせる実践的手法として、有効な手段であることは間違いないと思う。
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コッター先生の最新作!
本作は組織論となっています。
ざっくりまとめると、階層型組織とネットワーク型組織を融合したデュアルシステムを提唱していて、それが、変化にも柔軟に対応し、イノベーティブな動きを導き出すことができるとしています。
デュアルシステムを成功に導く5つの原則として
・社内のさまざまな部門からたくさんのチェンジエージェントを動員する
・「命じられてやる」ではなく「やりたい」気持ちを引き出す
・理性だけでなく感情にも訴える
・リーダを増やす
・階層組織とネットワーク組織の連携を深める
さらにネットワーク型組織を機能させる8つのアクセラレータとして
・危機感を高める
・コアグループを作る
・ビジョンを掲げ、イニシアチブを決める
・志願者を増やす
・障害物を取り除く
・早めに成果をあげて祝う
・加速を維持する
・変革を体質化する
としています。
そして、その理論を裏付ける成功事例の紹介。さらには、従来型の階層組織での失敗例の紹介もなされています。
この本の最後のほうにあるFAQみたい章にもあるのですが、デュアルシステムと部門横断型のタスクフォースとの違いが完全に腹に落ちません。
本書によれば違いは「命令されてやって、レポートを上に上げる」か「自らがやって、自分たちで管理する」の違いのようです。
部門横断のタスクフォースを志願制で集めて、成果を自分たちで確認しながらやればそれがデュアルシステムというわけでもない感じです。
日産の改革事例と比べて、同じなのか違うのか?
自分の知っている事例と比べて、ここが違うとか、本質的には同じとかって誰か解説してくれないかしら...
成功事例を読むと理解できた感じがするのですが、じゃぁ、それを自分の組織でやろうとしたらどうなる?といったイメージができません。
ということで、まだまだ勉強が足りないなぁと思いました!
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組織のデュアルシステム化の話。
ネットワーク型組織のアクセラレータ
危機感を高める
コア・グループを作る
ビジョンを掲げ、イニシアチブにきめる
志願者を増やす
障害物を取り除く
早めに成果を上げて祝う
加速を維持する
変革を体質化する
運転をするというタスクに求められるスキルはレースサーキットにいるのか、大型バスを運転するのか状況によってまったく違う
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リーダーシップの大御所、コッターの組織提言本。
本書で書かれているデュアル・システム。従来の階層型組織とネットワーク組織を融合させて、機動性を高めるというもの。大きな組織になっていくにつれて、スピードが遅くなってしまう問題を抱える。そのような組織の課題を遂行するために、このデュアル・システムが有効だという。
だけど、なんかイマイチぱっとしない。今まで議論されている内容であるし、新鮮さは一切ない。
スタートアップ企業も成功すれば、どんどん大きくなって階層化して、重たい組織になってしまうというケースは大きな問題として取り上げられている。
それは階層型とネットワーク組織のメリットを活かして解決させようとするのは、いたって、そうだよね。ってところであるけれど、そこから新しい視点がないので、得るものがあまりないと感じてしまう。
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コッター教授の最新作。
議論のベースとなっているのが、昨今の経営環境の変化のスピードが乗数効果的に速くなっており、従来の階層型組織は限界に近づいているということである。
この問題に対しての解決策として、本書の大きなテーマは従来の組織と並行してデュアル・システムというネットワーク型の組織を作り運用することを提唱している。ただ、この概念はこれまでに行われていたようなタスクフォースといったようなものとは異なるというのが著者の立場であるものの、それには説得力が欠けるという印象は拭いきれなかったのが正直な感想。また、運用についても色々ケーススタディを例示しているが、組織形態のフレームワークとして一般化できるほどまだアイディアは洗練化されていないという気がする。いみじくも著者本人が第6章で、「組織変革の真の問題は、人間である。」と述べている。これについてのもう少し深掘りとケーススタディや解決策が欲しかった。
参考になった記述
変革に対するメッセージのポイント
- 短い
− 論理的である: 合理的な人は現実を踏まえない夢物語を受け付けない
− 感情に訴える
− 前向きである
− 本音である
− 明快である
− 整合性がある: 既存の戦略や目標と矛盾してはならない
上記を言い換えると、
機会の提言は
論理的: 背景と理由をはっきりさせる
感情に訴え:誠実で前向きで本音である
覚えやすい: 短く明快で専門用語や業界用語を使わない
変化について
変化の速い世界は、重大なリスクを孕む一方で、大きなチャンスを秘めている。
そもそも、戦略を年に一度考えるだけで良いのか?
チャンスもリスクも律儀に一年毎に出現するわけではない。
戦略の実行中に、状況が変わったら?
新たなデータが発見された?
↓
戦略はもっとダイナミックに変えていくべきであり、プランニング部門がこしらえたものを1年間粛々と実行するようなものではない。
戦略とは絶えず機会を探し、発見した機会を活かすイニシアティブを決め、素早く効率的に実行するためのものだ。
↓
「戦略とは、絶えざる探求、実行、学習、修正の連続である。」
階層組織
現在にフォーカスしすぎる嫌いがある。
サイロ化:部門の孤立化、専門化
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今の変化についていくために、プロジェクトチームの設置などでは追いつくことは難しく。階層組織とネットワーク組織のデュアル・システムが重要である。デュアル・システムは元の組織自体が今まで経験してきたものであると。そして、その駆動力としては危機感が必要であるということであった。なるほどなるほどと納得しながら、読ませていただきました。階層組織とネットワーク組織のイメージが今までぼんやりとしていましたが、明確化することが出来ました。これを今いる環境に当てはめると、うーん。。すぐには実践してみる機会はまだなさそうです。
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vol.315 この先、確実にクローズアップされる指標をおさえておくための基礎知識。http://www.shirayu.com/letter/2015/000638.html
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大企業がどうベンチャーのように素早く、価値を生み出していくのかのノウハウが詳しく載っている。働く一社会人として、とても魅力的に感じるシステムが載っていて、しかも簡単な言葉で書かれているからワクワクしながら読み進められる。こんな組織で働きたい!理想だ。実現は難しいんじゃないか…と思ったりも。
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デュアルシステム、8つのアクセラレータなるほどねー。とっても合意する内容なのですが、これもまたどうやって実現するのかin日本というのが、難しくてですね。
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「実行する組織」
1.購読動機
戦略、戦術、戦闘。
最後の戦闘、行動があって、初めて戦略の有効も失敗も検証できるから。
2.書籍からの学び
実行できない、しない組織にはいくつかの原因が存在します。
その一つの原因が、組織のメンバーが、下記を理解できていないこと。
①外的環境が自社にどんな脅威をもたらすのか?
②①に対して、自社は、何を目的に、どの市場を、いつ、どのように獲得するのか?
さらに、ドリルダウンすれば、会社が考える重要性とメンバーが考える重要性の方向が合致すればこそ、変化への適応スピードに良い影響をもたらすということ。
3.最後に
継続性が大事ではなく、組織がとる戦略が有効ならば、それは徹底的に実行するが成果となる。
最近考えることは、プロジェクトが時間の経過とともに、行動の量も質も低下する傾向が観察できること。
当事者がもったいない、やらないことの機会損失を定量的に把握したときに自律的な変化が起きるのだろう。
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難解 一読をしても容易にイメージができませんでした。
デュアル・システムを用いて大組織を、ベンチャーの速度で動かしてビジネスを加速させるが、ゴールです。
効率的な階層組織で日常業務をこなしながら、創業時と同様のネットワーク組織をあわせて導入する。
階層組織の10%のメンバーをネットワーク組織に参加させて、自発的に変革を進めるもの。
コンサルタントが、行うのではなく業務に精通しているメンバーが行うことでやりたい気持ちを引き出し、少ないコストで成功に導きます。
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第1章 階層組織の限界
組織にとって最も根本的な問題
ネットワーク組織から階層組織へ
階層組織の限界
新しい道「デュアル・システム」
本書の構成
第2章 デュアル・システムとは何か
高業績企業は実施していた
デュアル・システムの構成
デュアル・システムを成功に導く五つの原則
八つのアクセラレータ
ネットワーク組織の波及効果
推進力を生むために
第3章 失敗事例に学ぶ、企業が陥りがちな罠
P社の事例 ── 新しいCEO、新しい戦略
人事情報システムを開発する
はたして、プロジェクトの価値は
暗礁に乗り上げる
思い込みの罠
第4章 リーダーシップの本質と企業組織の進化
ベストプラクティスの限界
マネジメントとリーダーシップの違い
多くの企業がたどる、組織のライフサイクル
いま必要なのは、原点回帰アプローチ
第5章 成功事例にみる「五つの原則」「八つのアクセラレータ」
デュアル・システムをうまく回すには
業績が伸び悩むT社の挑戦
デビッドソン、五つの原則を肝に銘じる
アクセラレータ① 危機感を持ち、機会の実現をめざす
アクセラレータ② コア・グループを形成する
アクセラレータ③ ビジョンを掲げ、イニシアチブを決める
アクセラレータ④⑤ 志願者を募り、イニシアチブを進める
アクセラレータ⑥⑦⑧ 最初の成果を上げ、さらに成果を上げ続ける
誰もが驚いた二年後の成果
その他にも成功事例はある
第6章 真の危機感をいかに醸成するか
組織は本来的に自己満足に陥る
自己満足と偽の危機感
心を開き、外の現状に気づかせる
トップがロールモデルになる
成果を祝い、前向きのエネルギーを生む
いつでも、どこでも、誰に対しても
第7章 大きな機会、大きな可能性
なぜビジョンではなく、「大きな機会」なのか
ビジョン、戦略目標のデメリット
大きな機会を伝わりやすく示すには
ケース① 製造サービス会社の成長の加速
ケース② サプライチェーンの改革
ケース③ 医療関連企業の営業改革
ケース④ 軍隊の組織改革
第8章 デュアル・システムを巡る「よくある質問」
多くの人の不安と疑問に答える
終章 企業の未来とデュアル・システム
変化は加速し続ける
戦略は大きく進化した
資料A 従来の変革手法はまだ通用するか
資料B いまデュアル・システムを導入すべきか
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うーん「企業変革力」程の衝撃なし。いわんとすらことは、ベンチャー企業みたいなことを、大企業内でやれってことかなと理解。ベンチャー企業は何も知らないから無鉄砲ができるのだ。大企業内部の羊たちにはベンチャーはうみだせない。
大きなことを成し遂げた人、が必要。幾人ものリーダーが必要。小さく始める方法が必要。大きな目標が必要。効果大きくできるかどうかの見極めが必要。そうでなければ、鼻息荒い人たちの、給料無駄遣いな結果になりがち。
大企業は大半がピーターについていく羊だが、なんせ社員数が多いから、社長が3%くらいいるまともな人材を引きつければなんとかなる、ということなのかも。まともな人材っていうのは、次の社長になるくらい優秀な人なのだろう。