紙の本
「創」の未払い問題をきっかけに読んでみた
2016/06/08 00:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hibifuon - この投稿者のレビュー一覧を見る
「創」を書店で見かけると、まだ廃刊にならないのかと思いつつ、それを支えてるのが書き手への未払いだったことを知り、読んでみる。1は、「創」での連載、2は、未払いへの督促がメイン。エキセントリックな性格にも思えるけども、連載や、単行本の印税の未払いは、「創」側に言い分があったにせよ、あまりに酷い。一方的な批判と言うのも当たらない。メールを公開するまでに、督促を繰り返して、何年も支払いを待ってたわけで、それでメディア批評をやるのはお門違いだろう。貧乏日記の部分以外の日常エッセイも結構面白かったし、トラブルメーカーのイメージは少し変わった。
投稿元:
レビューを見る
金銭的な問題ももちろんだが、作家として、女性として、親として、その時々にいっぱいいっぱいに、必死に生きようとしてきた、柳美里の飾らない、壮絶な生き様を垣間見ることができる。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞をとった売れっ子の作家が生活苦にあえぐとは…。執筆活動だけでは生活が厳しく、消費者金融に手を出し多重債務者になったことも告白。出版社との印税未払いの顛末記も…。それでも幸せを感じる瞬間があり、貧乏生活を楽しんでいる一面もあるという。作家として、女性として、親として、めいっぱい必死に生きている著者の飾らない生き方を見ることができる。「作家が印税で優雅な暮らしというのは幻想。裕福になろうと思えば、作家なんてやらない」だそうです。
投稿元:
レビューを見る
とても素直な人なんだと思う。でも、敵を作ってしまい、敵が多くなってしまうことも事実、わかる気がする。
投稿元:
レビューを見る
時間の無駄以外の何者でもない。金返せ!と言いたい所だが、考えてみれば図書館で借りたので、今日のところは許してやる。
投稿元:
レビューを見る
内容はタイトル通りになりますが、それも読んでみるまでは「どうなの?」という疑問を持っていました。
有名作家はそれなりに裕福な暮らしだろうと、勝手な想像。その内容は、著書を読んで頂ければわかります。興味本位で購入した一冊ですが、意外に面白く?読めました。
投稿元:
レビューを見る
この前に読んでいたのだ「一私小説書きの日乗 野性の章/西村賢太」で、似たようなニオイを感じますね。女西村賢太と言ってもいい。
露悪的なまでの赤裸々な生活の描写。今回は貧乏がテーマで、ネットは切られ、国保は滞納し、美容院に行く金がないので財布を忘れたフリをする。
攻撃的な性格。攻撃に値すると思うと徹底して攻撃する。今回は「創」の編集者。非は相手にあるとしか思えないが、双方の意見を聞かないとホントのところは分からない。非があったとしても普通であれば、本人に会って協議、請求し、それに応じなければ弁護士マターになるところを、一方からだけの意見をネットやこうした活字でドンドン出していく。腹がたつと甘いものが食べたくなると食べたものを列挙するところなど喜々としてやってるとしか思えない。その毒気たっぷりな性格が読んでるほうは面白い。
それにしても、作家だけで食っていけるのはほんの一部の人だと聞いていたが、こんなに悲惨なものかと思う。特に書けない作家となると救いようがない。
うつ病の症状や無謀な山登りなどセンセーショナルな方向に突き進んでいく。子どもの虐待の告白もこうした性癖から来てるんでしょう。この人のエッセイも必読アイテムですね。
投稿元:
レビューを見る
谷崎潤一郎の恋文 - 松子・重子姉妹との書簡集に挫折したばかりなので、生活に根ざしたエッセイを読み切れるかなと自信がなかったのですが、1日で読了。「読まれることで自分を他人に託すことによってしか生きられない(168頁)」のとおり、著者の思いに入り込んでしまうエッセイでした。
投稿元:
レビューを見る
柳美里はほとんど読んだけど、大概私小説なので何を読んでもまたこれか…という…
なのに、稿料の不払いの事件で、これでもかと同じ文章で掲載され、出版する側も側だけども、読んでる方もこれでお金がもらえるのか…と。まさに身を切り売りして、何を書いたかではなく柳美里が柳美里であるための行為なんだなぁと思う。
小さい頃から子供のたけを登場させているけど、どんな大人になるのか心配でしょうがない。どんなになっても柳美里はそれをネタに書くのだろう。
投稿元:
レビューを見る
「過去は決して過ぎ去らない」がイチバン印象的。中年になると避けて通れないテーマ。これで1作書いて欲しいけど。まあ、自分の場合は精神の揺らぎに関係なく、過去は常に追いかけてくるものではあるが。
「金銭的や時間的には無理しても、自分の性分や生き方には無理をしない仕事をする。」という信念ならばこのような生活になってしまうのは仕方ないし、それが本人にとって幸福なのだから別に問題はないだろう。食うためにTV出演や先生稼業をやるつもりもないのだろうし。作家が儲かる仕事というのは幻想である事は既に多くの人が気づいている事だと思うが、年収は400~500万程度はあるようだし、使い方に問題があるだけで、貧乏とか困窮というのは誇張表現かなという気はする。過去に息子への虐待の番組を見た事があるし、どうやら精神的に病んでいるようではあるが、業界の付き合いはしっかりやっていて孤立しているわけでもないし、それほどヒドイ生活とも思わない。
投稿元:
レビューを見る
この生活怖すぎます。私にはとってもできない。
純文学の作家さんって書くだけでは食べていけないんですかねぇ。大変です。
投稿元:
レビューを見る
経済概念のなさそうな人だと思ってはいたが
うーん
闘病の費用、本人の希望でってやたら強調している
後半は「創」原稿料の戦い
投稿元:
レビューを見る
柳美里の貧乏な日々の暮らしを綴ったエッセイ。
収入が少ないというよりは、贅沢ではないが支出を抑える意志がなく大雑把といった感じで
作家としてあることを第一に考え他のことには無頓着である結果に思える。
また幼少期の話も語られており、短絡的な考え方は育ってきた環境が強く影響していそうと感じられる。
後半は雑誌「創」の編集長への原稿料の支払いの督促に関するやりとりがブログから転載されている。
分筆を専業とする世間知らずな作家が貧しい出版社から容易に搾取されたという印象を受けた。
投稿元:
レビューを見る
人に原稿を書かせておいて原稿料を払わないという、前代未聞のブラック雑誌『創』でのエッセイ(一部)と、泥棒編集長とのやりとりについて書いた著者のブログをまとめたもの。大変厳しい生活であることはわかったが、しかし最初に「400字3枚5万」の口約束が「1枚4千円」にまで下げられるのは納得いかない話だ。これじゃ作家も育たないわ。
投稿元:
レビューを見る
作家という稼業は、売れているのはほんの一握り、流行が去るのも速いし…とはいえ、柳さんは芥川賞まで取ったメジャーな作家さん。
何故困窮生活?と思って読んだが、なるほどその行動力によるものが大きいのかも。
しかし困窮しながらも、必ず手を差し伸べてくれる人がいて、その人徳も柳さんの行動力からくるものなのだなぁと思う。