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ヒットの原理の方程式は、トレンド×ニーズ、である。
例えばコンビニコーヒーは30年前に登場したが、3年前に大ヒットした。その理由は、追い風トレンドが弱かったからである。トレンドとは、世の中の大きな傾向のことで、また加えて、ニーズを深掘りすること(隠れたニーズの抽出)ができれば、商品企画や販促活動の具体案を考えやすくなる。大ヒットした3年前には、①時短トレンド、②セルフトレンド、③香りトレンドといった3つの追い風トレンドが、コンビニコーヒーを後押ししてくれた。
また、コンビニのプレミアムロールケーキのヒットは、食べきり、時短、車内といったトレンドがあるのに、ロールケーキが一本単位でしか売っておらず、切ったり食べたりするのに、包丁や皿が必要で、車内で食べにくそうに食べている、といったトレンドと実際の消費者の行動観察とのギャップから、隠れたニーズを把握したことが成功につながった。
これらのトレンドやニーズは、具体的には以下のように捉える。
①「見る」でなく「頭で捉える」:多い、変わった、手間がかかっているモノ・コトを特に意識する
②「マクロ」と「ミクロ」:マクロニーズとは、世の中全体が求めているもので、トレンドと同等。ミクロニーズとは、ニーズが深掘りされた隠れたニーズである。
③ニーズタイムを作る:頭で捉えることを、意識的に実行する時間を1日5分でもいいので、確保する
④深く掘り下げる:言われたことをそのまま受け止めず、縦に深く掘り下げる
⑤横に連鎖させる:他に似たようなケースはないか、同じような要望を持っている顧客はいないか、を考える
競合(3C)分析は後でもよい。必ずしも、競合の戦略が正しい訳ではない。3T分析(市場動向:Trend、顧客ターゲット:Target、自社技術・ノウハウ;Technology)から始めるべきである。
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最近興味のあるマーケティング。その第一歩の本としては正解だったと思います。
実際のトレンドも事例に取り入れ、そのヒットの理由を分かりやすく解説してあり、なるほど!と思わず納得しました。
売れるにはワケがあるんだなぁと思いました。
それではこの本を読んだらヒット商品が生み出せるかというとそんなことはなくて、やはり顧客のニーズを探ったり、トレンドを掴んだりと、地道な作業が必要。
それでもマーケティングと言ったって何をしたら良いか分からなかった私にとっては、十分な取っ掛かりになりました。
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日本屈指の高収益企業キーエンスで10年間勤務していた経験をもとにヒット商品を生み出す原理を解説。ヒット商品を生み出すためには、マクロのニーズとミクロのニーズをつかむことが重要。マクロのニーズは世の中のトレンドをいい、ミクロのニーズは個々の顧客に直接関連するニーズをいう。例えば、時短、手軽さが世の中のトレンドであれば、手軽に美味しいコーヒーが飲みたいという顧客のニーズが生まれ、コンビニコーヒーが流行るようになるというイメージだ。このような顧客ニーズの情報収集方法は、キーエンスの他アイリスオーヤマもやっているそうだ。読んでみれば当たり前という話しだが、なかなか気づかない視点かな。