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紙の本
親と子
2016/05/10 18:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やましお - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま息子が少年Aになってしまうわけだが、
そこが本線であったとしも、結局は親と子の物語である。
親だから何も言わなくてもわかるだろう、という子の思い。
子だから何でも言ってくれるだろう、という親の思い。
深い断絶をもってはじめて、そうではない、ということに気づく。
その断絶と、それをどう乗り越え回復していくか、最後まで油断ならない展開である。
紙の本
ずっしりと重い。でも一気読みしてしまった。
2015/11/20 20:48
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このテーマで一気読みさせるのはすごいと思う。それだけ、迫力に満ちている。
タイトルから、犯罪を犯した少年の親が主人公になることは簡単に予測がつく。実際、主人公が他人事として聞いていたニュースに自分の息子が関係しているとわかり、弁護士をつけ、接見を重ねるという一連の流れに意外なところはないし、更にその事件の背景にあるだろう事情を予想するのも難くはない。けれど、そういったことが予想できても、全編に漂う緊迫感には関係ない。主人公の内面の葛藤、息子との向き合い方。そういったものが息づまるようなタッチで書かれていて、そこに読み応えがある。
タイトルの『Aではない君』という言葉が、読んでいて何度も胸に浮かんだ。加害者側の立場に立った父親視点だからこその苦悩と切実さがにじみ出る作品だった。
紙の本
父親として読む。
2016/01/21 07:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
息子が殺人を犯してしまった。
そのような事件が起るたびに、自分だったらどう考えるか、
どうすべきか考えるが、ただただ立ちすくむしか無いかもしれない。
私の息子達は既に成人だが、子供達の成長を振り返ると、父親として何が出来たのか、ほとほと自信は無い。
さらに自分の息子達がこんな事件に関わってしまった時に、自分は何が出来るのだろうか。そんな事を真剣に考えさせられる。
息子が何故殺人を犯してしまったのか、息子のこれからを、自分のこれからを、被害者遺族を思って、父親として様々な事に真摯に向かう物語は一気に読む事が出来た。
小説というより、ノンフィクションに近いストーリーを追うだけの書き手の技量には不満だが、読みたいと思わせる一冊。
紙の本
心と体と、どっちを殺した方が悪いの?
2016/01/18 16:14
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
離婚した元妻が引き取った息子が同級生を殺した容疑で逮捕された。
ショッキングな内容の物語はドキュメンタリーのように進んでいきます。
突然中学生のわが子が逮捕されたら、慌てて、どうしたらいいのかわからず、こうなってしまうだろうなと思う展開です。
犯行は認めたものの動機等は警察にも弁護士にも全く話そうとしない息子。
父親は保護者自らが弁護士に代わって話を聞ける「付添人」になる事にする。
息子の問「心と体とどっちを殺した方が悪いの?」
最後に吉永が息子への答え。
悲しく、苦しく重い答え。
被害者側からしたら「身勝手」と思われない答え。
少年犯罪について多く書いている著者だからからこそ書けた作品だと思います。
人によって感想は違うと思います。
それが少年犯罪の難しい部分だと思います。
紙の本
人間とは
2015/10/30 23:43
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投稿者:ケセラン - この投稿者のレビュー一覧を見る
人を殺してはいけない。
当たり前のことであるし、ニュースなどで少年犯罪を見ても、どうしてそんなことをと思ってしまう。Aは悪いやつだと。
この本は少年Aの離婚した父親の目線から書かれている。
少年Aは一方的に悪者なのか、もし自分の子がAとなってしまったら、更生するとは一体どういうことなのか・・・
実際の事件、一つ一つがどのようなものかは、わからないけれど、この本は自分に新たなものの見方をもたらしてくれるものだと感じた。
紙の本
このテーマを取り上げつづけた著者ならでは
2015/11/04 18:15
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投稿者:くりんぐりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
息子が少年Aになってしまったら。そんな両親の苦しみ、葛藤が描かれています。おもしろかったです。
紙の本
雑
2015/11/14 13:37
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
筋立てが粗っぽく、雑な気がする。少年の犯罪や少年法を扱った作品は、時代だけに多いが、他方、ネット社会の今、主人公の息子の犯罪を同僚らがしばらく知らないというのは不自然。また、前半に登場するメディアスクラムが、後半には全く描かれていないのも、また奇妙。したがってラストの感動が伝わらない。