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またしても闇に生まれて光に還る話。
野放図に生きていたムキムキ筋肉殺し屋が、自分の生き写しような「砂漠の男」・病・老いと相対する中で不思議な生い立ちを回想し、死に至って自身の生死の本質を悟り、光に還る(月神になる)話
もうこのテーマ性に尽きる。井上敏樹の全作品に通底している死と滅びへのまなざし。そして「住むべき季節がない」人々への救い。ラストでは予期せずに涙がこぼれる。
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バイオレンスジャックにスポーンを足して下世話にして裏にまわったような汚さ。糞と肉とステロイド、そして老い。非常に哀しくまた教訓的に感じてしまったところが読んでてまた辛かった。
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【怪人偉人死人】驚異的な肉体で自殺志願者の手助けを請け負う男に迫りくる老い。あるとき,「月神」と名乗る男に挑戦状を突きつけられた男は,直接対決に挑むのであるが......。圧倒的なスピード感が読者を異形の世界観に誘うハードボイルド小説です。著者は,「平成仮面ライダー」シリーズの脚本を執筆する井上敏樹。
数々の本を乱読してきましたが,そのどれにも当てはまらない読後感。活字なのに劇画的とでも評することのできる独特な文体に引き込まれました。ストーリー自体は奇抜きわまりないのですが,その直截的な文体が、読者をしっかりと著者の世界観に繋ぎ止めることに成功しているように思えました。
〜最後までは知らなくても最後は知っている。それで充分だ。〜
次作も期待☆5つ