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サムスン、則ち韓国企業の強さはどこからくるのか。
バブル後の失われた20年にもがく日本企業を尻目に戦略的な人材確保と競争精神の醸成と強さの源が感じられる。
一方で後半では、超成果主義や儒教が広く信仰されているが故の世間体へのプレッシャーなどの揺らぎも紹介されている。
先端分野で世界を席巻する韓国の雄、サムスンについて深く理解できる本。
末尾には、トヨタ自動車の章男社長の苦難が書かれている。これはサムスンの新しい社長の器を図るこれからの至難についての一つの例として記されているのだが、章男氏のこれまでの苦難(リーマンショック、品質問題、大震災)の話にやけにジーンときてしまった…やはり日本人だ(..;)
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先日タイにいったとき、あれ?って思った。5年前訪問したときと随分様子が違った。日本製品より、広告も陳列も韓国が優位。
びっくりしていたときに、この本をみつけました。
韓国のオーナー経営の特徴がすごく面白かったです。
現地にあわせたマーケティングも、現地への人材の派遣方法も、採用についても。今までポロポロと話は聞いたことはあるものの、改めて意図を含めて考えると、なるほどと(^_^)ノグローバルってそういうことなんよな。
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改めて企業に大事なものは人財であると感じた。サムスンは徹底的な合理主義かと思っていたが、従業員の家族まで大事にしている所は意外であった。社員の自己実現を手助けする環境整備と惹き付ける企業風土や報酬により好循環が生まれている。
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【リード】
サムソンが世界一の家電メーカーに成長できたビジネスモデル
【内容】
○日本企業の弱み・韓国企業の強み
- 内向きの日本企業・外向きの韓国企業
- 日本企業の6重苦
・円高
・進まない貿易自由化交渉
・高い法人実行税率
・厳しい労働規制
・温室効果ガス排出削減
・電力不足
○サムスンの歴史
- 経営哲学
- 韓国版「熱海階段」
○サムスンの強み
- リバース・エンジニアリング
- デザイン
- 地域専門家制度による製品仕様のローカライズ
- ターゲット価格からの引き算方式によるコスト管理
- 継続的な語学学習システム
○サムスンの弱み
- 徹底した実力主義の功罪
- 57歳定年による老後の不安
【コメント】
韓国企業で働いている人たちの中には、長期間安定して働ける日本企業をうらやんでいる人もいるというのがなんか新鮮だった。
なんかロボットのように全身全霊会社に尽くしている人ばかりだと思っていたから。
よく考えてみると今の韓国のような状態を経由して、今の日本があるのだから、思っていたより今の日本の状態は悪くないのかもしれない。
とはいえかつては真似されていた立場なのに負けている現状は、やはり受け入れがたい。今度はサムスンの良い所を逆輸入して、日本企業がグローバルトップになれるよう貢献したい。
あとこの本、新書なのにボリュームたっぷりでお得。
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サムスン。実に気になる会社である。
分析した本がいくつか出ているが、手軽そうなので衝動買い。
後発企業が、選択と集中。そしてオーナー企業ならではの思い切りで世界トップクラスまで一気に駆け上がってきた手法は興味深い。一方でその仕組みの弊害も出始めているようだが、それすら克服してしまいそうなスピード経営は恐るべし。
もはや死後となった、モーレツ社員とモーレツ企業。こことどう戦っていくのか。。
最後に心に残ったのは実は、トヨタの豊田章男氏の言葉。
2015年に世界販売台数1000万台を視野に入れるとするものの、目標とするのは台数ではなく、1000万人の顧客である。と明言したとのこと。この発想は極めて大事だと感じた
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サムスンがここまで成長した理由を、創業時から現代に至るまで紐解いた本。
もちろん、著者が関係者からのインタビューや、自身の調査を踏まえ、
外から見て考えた内容となっている。
時代背景を踏まえた上での創業者一族の経営手法や考え方をはじめ、
実に色々な知見が得られる本であるが、
一番すごいと感じるのは政府・国を挙げて、企業をバックアップしてきた国民性。
IMF危機を経、ビッグディールを行い、選択と集中を進めたことが、
企業として競争力を付ける追い風となったのは間違いない。
日本政府にもこうした対応が必要な時期ではないだろうかと切に感じた。
内需で事業が成り立ってしまったことが、同じ小国であるにも関わらず、
日本国民に国外に目を向けさせなかったのも皮肉であるがまだ遅くはない。
まだまだ、日本企業は頑張れるはず!と思いたくなる本。
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どのようにして、サムスンが世界の雄となったかを丁寧につづっている。
環境が人を育てるということを再認識。
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今の携帯がサムスン製だったのをきっかけに購入。
正直今でも「日本製一流、韓国製二流」という感覚は変わらない。
でも、世界的な売上の規模で見れば間違いなく日本企業は負けている。圧倒的にである。
サイゼリアの社長も言ってる「売れている商品がいい商品」という基準でいえば、日本の商品はダメな商品ということになる。
米国に追いつき米国を追い越した日本の歴史があったように、
日本に追いつき日本を追い越した韓国は完璧な勝者だと思う。
人を引き抜かれた、商品を真似された、いろんな言い訳はあるだろうけど、本にもあるようにそれはかつての日本がやってきたこと。
時代はとうの昔にすっかり変わったのだ。
でも、、、「日本製一流」っていう感覚。変わらないんだなぁ。
この感覚が日本をダメにしているんだろうな。いかんいかん。
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サムスンのすごさを感じた。
今まではただ勢いのある韓国電機メーカーということしか思ってなかった。
しかしサムスンは戦略的で大きな信念を持っておりそのことにより現在シェア1位の立場を築いているのであるなと感じた。
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今や世界一の電機メーカーであるサムスンについて、一通りざっくりと学ぶことができます。
今や日本の電機メーカー、ソニーやパナソニックが足元にも及ばない存在となったサムスンですが、そのサムスンの特徴が、「リバース・エンジニアリング」「マーケット・イン」。
サムスンは、基礎研究の分野に原則として投資しません。
それどころか、技術開発や開発設計も、原則として自前ではしない。
それは時間もコストもかかりすぎるから。
では、どうするか。
サムスンは先行メーカーの製品を分析し、構造から機能を逆探知したうえで、オリジナルの設計に必要とする機能を足したり引いたりして、最終的にオリジナル製品をつくるのです。
それによって、無駄なコストをかけず、スピードを確保しています。
つまり、これがリバース・エンジニアリング型の開発なのです。
また、サムスンは世界各国、その国現地仕様に即した製品を開発します。
日本メーカーのように、高品質、高付加価値の製品をそのまま持ち込むむのではなく、現地市場のニーズに合わせて、品質の適正化を行うのです。
すなわち、「マーケット・イン」のモノづくり。
しかし、日本のメーカーは技術や製品中心の「プロダクト・アウト」の発想から抜けきれていません。これが大きな違いとなっているのです。
そもそも日本企業は、これまで一般的にコストの積み上げによる価格設定を行ってきました。
それはコストの合計に利潤やマージンを積み上げる方式です。
それに対して、サムスンは、引き算方式。
初めに消費者の購買意欲や値ごろ感をリサーチして、売り上げが最大となるターゲット価格を設定する。
そして、ターゲット価格にふさわしいコスト構造を見いだすのです。
これらの戦略一つ一つが要因となり、世界一という地域を築き上げました。
これまで韓国メーカーといえば日本企業のマネばかりしているというイメージを持つ方が少なくないと思いますが、今はもはや日本企業がマネすべき対象なのです。
本書を読んで、その事を改めて強く感じました。
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3.11の「国難」を乗り越えるために、日本はなりふり構わずやる覚悟が必要なのだと思います。今こそサムスンの戦略を学ぶべきなのではないでしょうか?サムスンに思い描くことができて、日本に描けなかった「ビジョン」がここにあります。(三浦崇典)
▼『ジセダイ』140文字レビューより
http://ji-sedai.jp/special/140review/20111028.html
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日本の大手メーカーであるソニー、パナソニックから世界的にシェアを奪い取ったサムスンの戦略が気になりこの本を読みました。
特に日本メーカーが見習うべき点として「マーケット・イン」だと感じた。
サムスンは世界各国、その国現地仕様に即した製品を開発している。つまりその国の文化、収入に合う製品を徹底的にマーケッティングし、製品を出しているのだ。(GDPが低い国向けに録画機能のないテレビ、とにかく洗えるだけの洗濯機など)
これに対して日本メーカーは世界市場に対して最先端の技術を搭載した製品を輸出しており、製品戦略が画一的でインドでも中国でも先進国向けと同じような高品質、高付加価値の製品を出している。
そうした日本製品はBRICsなどの新興諸国では、ごく一部の富裕層しか購入できず、シェアも取れていない。
日本のメーカーは昨今のグローバル経済の中でさえ技術的なイノベーションを起こすことによって競争優位が生まれるという、製品中心の「プロダクト・アウト」の発想から抜け切れてない。
サムスンと日本メーカーの大きな違いは、最も重要といわれている市場においての顧客適合ができているか、できていないかの違いなのかな、と感じた。
日本メーカーの今後の課題は
「日本メーカーは競争優位の源泉をものづくりに求める製造観を持っているので、ものづくりの経営戦略と開発プロセスは、各地域の文化、消費マインド、サービスの要求にこたえるよう必要がある」
ことかな、と考えました。
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サムスンと戦わなければならない日本企業は大変だと感じた。協力しあえる技術があることが重要。
本著では韓国のビジネスマンについても分かりやすく紹介されていて、勉強になった。
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世界のエグゼクテイブは、頻繁に海外に出かけ
世界市場を注意深く分析している。
サムソンはあらゆる国に人を派遣し、TOP自らも世界を
駆け巡る。
サムソンは、韓国の経済危機のときに、全体で15万人いる中
30%の4万人を解雇し、雇用調整を実施。
大きな痛みをともなう改革を実施したから、本日のサムソンがある。
選択と集中を本気でやった結果と、景気が悪い時に投資できる度胸
が現在の力となっている。
21世紀の企業経営。デザイン力やソフト力。
日本企業は、サムソンのように世界をリードできる会社に
復活できるだろうか?
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サムスン流の戦略の一端が読み取れる。
日本の企業がなぜ負けたのか、勝つにはどうすればいいのか、働くなら日本企業とサムスンのどちらがいいのかなど考えさせられる。