紙の本
初桐野夏生
2016/05/01 23:16
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投稿者:パジェロ大好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二部までは、面白くあっという間でしたが、バラカと父親との再会のラストを期待したのですが、それとは違う展開にしっくりしませんでした。
紙の本
桐野夏生ワールド
2023/05/07 11:01
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投稿者:astre - この投稿者のレビュー一覧を見る
桐野作品ではいつも途中で投げ出したく思う程の人物が出てくるのだが、
それを超える物語が必ずあって、のめり込むように読み終えている。
この作品も同じパターンだった。川島雄祐のこれでもかというほどの悪魔ぶりには、
ついていけない思いだったが、その最期には理解できない。物語を急いだのだろうか。
人の生は謎ということか。
作品自体には作者の姿勢がはっきりしていて快さを受けました。
紙の本
場面展開がすごいです
2017/07/15 08:43
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東日本大震災に関連する物語ですが、世界にも話題が広がり、わくわくしながらも、
考えさせられる内容でした。
厚い本ですが、一気に読めました。
思いがけない、展開でした。
紙の本
さすが桐野夏生
2016/12/20 16:47
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投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが桐野夏生。力が入っている作品は素晴らしいね。ページを繰る手が止まらなかったが、内容は結構重い。これでもかと現代社会の暗部をさらけ出してくれる。原発が4基とも爆発していたら、本当にこの小説のようになっていたかもしれない。まだ戻れない人は大勢いるし、忘れてしまってはいけないんだよな。それなのに、どんどん再稼働しようとしているし。何なんだろうね。
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もの足りない
2016/10/28 21:53
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
やっぱり桐乃さんらしく文章がめちゃ上手くて読ませるのだけれど、なんか中途半端な印象しか残りませんでした。
子供の人身売買の闇取引とか、宗教勧誘のところなんて引き込まれてしまうだけに期待が高まってしまって結末が肩透かしを食ったように感じてしまいました。
紙の本
面白くて
2019/08/29 07:01
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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんどん読めた、けども、やっぱり結末はスッキリしない。
ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない半端な結末というか。そのリアリティ要るか?
悲劇のヒロインが最終的に結婚して子供産んで幸せになりました、という
一昔前の典型的結末っぽいのがどうしても不快なのかも。
とはいえ状況はそれほど幸せには思えない悶々とするエンド・・・わざとだろうなあ。
一気に30年飛ばしてしまうのも読み手が置いてかれた感があって苦手。
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「教団X」に勝るボリューム!ぐいぐい引き込まれる、さすが桐野夏生作品、読ませる。
バラカを利用しようと群がるエゴの塊の大人たちに嫌悪しながらも、これは現実にありうるかもしれない話のように思えて恐ろしかった。個人的には最後もっと書き込んで欲しかった。ページが増えてもいいから。
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運命に流される子供、
運命を変えようとする父親、
すべての人の運命を変えてしまった原発事故。
さて、ここから学ぶべきことは?
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桐野夏生の小説に出てくる女性は力強いなー
小学4年生10才のバラカでさえ強い
震災履歴と言う言葉この小説で初めて知りました
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スケール、スピード感、ボリューム、全てが圧倒的。
震災で歪められた日本、人々。
一人の少女を巡り、悪が蠢めく。
狂気が狂気を呼び、絡み合う物語は、どこまでも上り詰めてゆく。
震災が揺り起こした闇は、とてつもなく深かった。
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650ページもあり、読後にまず、壮大という言葉が浮かぶ。
信じられるはずの人々にことごとく裏切られ、翻弄され続けるバラカ。
周りの人間がいとも簡単に姿を消し、死んでしまうからこそ、必死に逃げ、生き続けるバラカの生命力が強調される。
読みながらついつい「バラカ!がんばれ!」となり、読後はバラカファンになってしまう。
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読み出したら止まらないほど面白いんだけど、最後が予定調和というか、ぐだぐだすぎて残念。前半のような濃いペースが続いて欲しかった。
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根底のテーマは東日本大震災である。
震災により被害を受けたもの、震災を食い物にするもの、震災を鎮静化(表面上)させるもの、そんな中で一人の少女バラカは大人の都合で振り回され翻弄され、運命にゆだねられる。
登場人物のほとんどに猜疑心をもってかかるようなストーリーで誰を信用してよいのか、誰一人として共感できず、寄り添えず、でも1文字たりとも目が離せない。
(バラカが)かわいそうという言葉では到底すまされず、ただただ逃げて、生き延びてといつしか応援している。
ありそうであり得ない桐野さんの今回の作品は、題材が題材だけに考えさせられるし、久々に読み応えあり。
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なんというか、もう、読み終わるのに心身ともに体力を消耗する小説。
この一冊の中にこの国にある絶望と今ある問題の全てが詰まっている。
一人の人間の身勝手さと悪意がどんどん膨らみ重なり共鳴し合い増幅していく恐ろしさ。そしてその集合体である「国」の絶対的なチカラと個人の無力さ。
桐野夏生、なんてひどい世界を描いてくれたんだ。お願いだ。希望を、希望を、希望を!
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東日本大震災で、福島の原発がすべて爆発した、という設定で物語は始まる。
主人公である少女は、ドバイの闇市場で売買された少女バラカ。原発推進派の組織に追われながらも、仲間たちと必死で戦っていく。
放射性物質の飛散により、東京も避難勧告地域に指定され、首都機能を始め、天皇や大手企業、大学までも西に移転している日本。元高級住宅地も荒れ果てて、住んでいるのは、行き場がなかったり、海外からの出稼ぎの人たちばかりという状況は、あのとき一歩間違えば現実となっていたかもしれないとぞっとする。
大阪オリンピックに向けて、日本の安全性をアピールすべく、原発推進派が反対派を強引に潰していくくだりも、絵空事と笑ってはいられないだろう。
さらには、キャリアを積んだものの未婚で将来に不安を抱える女性が、伴侶はいらないが子どもは欲しい、と人身売買を頼る。愛情をかければ動物も人も応えてくれる、とまるでペットのように扱い、なつかなければ育児放棄する。自己中心的な生き方をする女性に対して、作者の目は厳しい。
過度などたばたを含め、あれこれ盛り込みすぎて、無理矢理引っ張っていく粗さはあるものの、骨太でメッセージ性も力強く、がつんと響く。細部のつじつま合わせをするよりも、『OUT』や『メタボラ』など社会派の作品を力業で作り上げるのが得意な作者が、4年の歳月を費やして書き上げたというだけあって、圧巻。
のほほんと生きている私たちは、もっと問題意識を持たなきゃいけないと考えさせられた。とともに、共感できない嫌なヤツが多いのに、やっぱり桐野夏生の目のつけどころ、描きかたは好きだなと改めて感じた。