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『国富論』で知られるアダム・スミスの最初の著作である『道徳感情論』を現代の視点も交えて解説した本。
10章の章立ては、スミス先生の教え。自分を知るには。幸福になるには。自分をだまさずに生きるには。愛されるには。よき人になるには。世界をよりよいところにするには。世界を住みにくいところにするには。現代の世界で生きるには。
自分の中の(すべてを知る)「中立な観察者」に、どのようにふるまうのかを問いかける。
愛されるに値する(愛すべき)人になろうとする。
「自分が一番の法則」を自覚する。
個人的には自分自身の「中立な観察者」を生かそうとするよりも、自分自身ではないマスコミの記者に知られたケースを想像する方が世間的な非難は受けないように思った。
16-75
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中立な観察者
スミスの二面性
国富論より先に道徳感情論を書き、国富論を書いたあと道徳感情論の改訂版を出した
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市場メカニズムによる均衡という概念を発見した資本主義の元祖。
というイメージのあるアダム・スミス。
だが、近年、「国富論」のバックグラウンドにある人間観として「道徳感情論」への関心が高まっているらしい。
「道徳感情論」はいつか読みたい本のリストにはあったのだが、その優先順位は低かった。
が、たまたまの成り行きで「道徳感情論」を読むことに。
その準備として、まずは入りやすそうなこの本を読んでみる。
なるほどね〜。
アダム・スミス、いい人!
という感じだね。
いわゆる倫理哲学的な本として、どこまで深いかは分からない。人間性の観察に鋭さはあるけど、結構、常識的な話が多いかな。
でも、資本主義のベースにこういうモラリティがあるといいと思う。
自立していて、謙虚で、慎しみ深い人間。
そういう人間が、生み出す自然な自己組織化としての経済。
いいよね。
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アダム・スミスといえば,「神の見えざる手」で有名な経済学の人だけど,個人的に大学の卒論でお世話になった人でもある。共感について調べたところで道徳感情論に行き着いた。しばらくぶりに懐かしさもあって読んでみた。海外のものだからということがあるのかもしれないけれど,ファンキーな表紙とは裏腹に意外とちょっと退屈な感じがしなくもない。
それはそれとして人生論として読んでみた。気になったフレーズをいくつか。人生へのメッセージとしては「真にゆたかな人とは……自分の運命に満足する人である」,共感について「他人の悲しみを共にする能力は限られているが,その限られている程度が,慰めるにはちょうどよい」「正義とは他人を傷つけた利害を与えたりしないこと」,行動の指針としては「中立な観察者がどう思うかをつねに意識しなさい」
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読んで良かったと思う。
自分を常に客観的にみつめ、愛される人そして愛されるに値する人になるために、適切な振る舞いを心がけようと思った。