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紙の本
エンダーの言動にはイラっとさせられる
2009/03/01 13:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会と同じくらいに科学技術は進歩している。ただし、違うところが一つ。「魔法」が存在していてみんなが使えること。人々は使い魔となる動物をそれぞれ飼っているし、天気は予報ではなく予言され、首相の使い魔の病状がトップニュースになってしまうような世界。高校生の北見重は、そんな世界ではちょっと外れている。上手く魔法が使えないのだ。でも彼はそんなことをあまり気にしないし、うまく言葉をしゃべれない使い魔ジョン平と仲良く暮らしながら、誰も来ない物理化学室で今日も一人で実験を行っている。
ある日、重に物理化学室の鍵を貸してくれた教師が田舎に帰ることになり、代わりの女性教師、榎戸寧がやってきた。このまま実験をさせてもらえるか分からない重は少し不安になる。そして時を同じく起きるクラスメイトの使い魔の失踪。残される大爆発の跡。幼なじみの有吉鈴音から事件現場近くで寧先生を見たという証言を聞き、自分が疑われたこともあり、重は寧先生を調べ始めるのだが…
全体的にとってもゆるい雰囲気。もっとシリアスな感じになってもおかしくないのだけれど、ジョン平が言葉を発するとそれも自然と緩んでしまう。時々間に挟まれる重の解釈に、いわゆる理系の理屈っぽさを感じる人がいるかもしれない。でもボクはそういうのが好きだし、最後の解決も思わずクスッと笑っちゃうような日常的な解決で好感度が高い。
大人から見た青春群像ともまとめられるかもしれない。
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