紙の本
人は理屈だけでは動かない
2015/09/27 11:59
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitz1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どう考えても、道理に叶わない行動をとる人が少なからずいる。しかも、全く悪気なく。
そういった人がいなくなることはないのだから、その人たちの意思決定の仕方を理解することは、社会で生きていくためのスキルのひとつだと、感じた。
私には、とても著者の指南に従える力はないが、そんな私にも分かる位、社会の分析、解説は的確。
紙の本
納得、腹に落ちる
2015/08/28 12:29
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さんぴん - この投稿者のレビュー一覧を見る
反知性主義が危ないと警告は発している本書。随所に好ましい物の考え方を知の巨人佐藤優氏が教えてくれる。ビジネスマンにいいと思います。買い。
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世間に蔓延する(私の周りにも感じられる)「反知性主義」というものについて、その弊害と対策、自身がどのようにしてその時代に生きていくべきなのか。それについて示唆に富む内容が書かれています。反知性主義に対抗するためには、個人的には知性を磨くこと。そのために一番良いのは本を読むこと。それについては非常に納得いきましたし、そのために具体的に何を読むべきなのかについても書かれていて、実践的です。
反知性主義が主となっている世の中で、それにどう付き合っていくべきなのか。その部分を読み取ることが、ちょっと難しくてできませんでした。
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知性がなく、品位に欠ける某総理大臣に代表される日本の現況に辟易して、この本を手に取ってみた。
反知性主義が日本に与える影響を分析検証、反知性主義者に対抗するための「知性」をどう身につけるかの指南書。
佐藤氏は読書量・思考の深さが常人を超えており、ついていくのが大変だが、思考の一端でも学びたく思う。
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反知性主義 実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度
外国語習得のために必要とされるのは、お金と時間
千野栄一 外国語上達法 岩波新書
宮家邦彦 語られざる中国の結末
芳沢光雄 論理的に考え、書く力 光文社新書
岡部恒治 分数ができない大学生
伊藤寛 第五の戦場 サイバー戦の脅威
伊藤誠 資本論を読む 講談社学術文庫
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反知性主義に抵抗しうる知性を身につけよう。そのための近道は読書だ。本作は、さまざまな時事問題に多面的な視点を持つための書評的な一冊。話がかなり飛ぶので、ついていきずらいところもあり。イスラム国、ピケティについてはなかなか難解だったが、知性がついていけるようになったらもう一度読み直したい。
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知性とは何か、を論じているという内容ではなかった。むしろ、日本を含め最近幅を効かせてきた「反知性主義」について述べ、それに対抗する手段を述べている、という内容でした。全体的に、著者が読むと良いと思う書籍の引用が多くて、書評本のようになっています。竹内久美子の本が引用されているのはどうかと思ったが。
著者のいう「反知性主義」とは<大雑把に定義するならば、「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」である>とのことで、分かりやすく言うと<安倍政権>とのこと。反知性主義は<実証性や客観性を無視>する態度なので、論理だとか理詰めで説得することがそもそもできない。だから、知性で外堀を埋めていくしかないようです。その知性を磨くためには読書が必要であり、会話(SNSなんかの文章も含む)ではなくて、文章を書く作業が必要なようだ。
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反知性主義とは、「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」。たぶん人類の殆どが反知性主義ではないだろうか?(もちろん自分も含めて)。という疑い・認識からまずはスタートする必要があるのかと。まあでも確率で生きるのもつまらないし、反知性主義的に生きるのはそれはそれで幸せなような気も。他人に迷惑が掛からない程度において。
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英語
中学校 英語の基本的な表現や文法の基礎
高校 大人の英語に必要な文法や構文の知識、英語の論理的文章構成法など
大学 英語で発信する異文化コミュニケーション能力を養う
勉強法の要諦
初級レベルの「語彙と文法」を暗記すること
千野栄一 外国語学習法
ある外国語を習得しようと決心し、具体的にスタートしたときは、半年ぐらはがむしゃらに進む必要がある。
毎日少しずつでも定期的に繰り返すこと。
外国語を勉強する場合、入門、初級の段階で、極端に難しい文法書に取り組まなうことが重要である。「薄い教科書を使え」
ネットゲームが反知性主義を強化する
勤勉性を養う
勤勉性とは、少ない報酬で努力する能力
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反知性主義。
実証性と客観性を軽視もしくは無視して、
自分が欲するように世界を理解する態度のこと。
自分には当てはまらないと思って読み始めたが、
これはよほど意識的に、知識を吸収し、
思考することを続けなければ、
あっさりと反知性主義に陥ってしまうと感じた。
“実践的な読書”をしなければ。
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新しい知識や見識、論理性、他者との関係性などを等身大に見つめる努力をしながら世界を理解していくという作業を拒み、自分に都合が良い物語の殻に籠るところに反知性主義者の特徴があり、合理的、客観的、実証的な討論を反知性主義者は拒否するという。
これを可能にするのが人間のもつ「自己欺瞞」の能力だという。動物行動学を援用したこのくだりは面白い。(p116)
では、反知性主義を封じ込めるには、深い自己省察と謙虚さを持った人間性に価値を置くこと。やはり、基本的な人間修養が最も大切だという基本に戻ると思う。
また、著者は読書の大切さを繰り返し説いているが、これは言わずもがなである。
本の構成としては、話題が飛ぶし、議論の深まり具合に一貫性がないので読みにくい。しかし、ところどころ考えさせられる部分があり良。
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誰にでも「自分が欲するように世界を理解しようとする態度」という一面は在る。それは否定出来ないが、と言って「実証性や客観性を軽視もしくは無視」というのも困る…「実証性や客観性を軽視もしくは無視」に対して、「実証性や客観性を少々重視」ということにして、「どうでしょうか?」と考えるというようなこと…大切にしたいように思う。或る意味、本書を読んで“スッキリ”したような気もしている。
或いは…「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解しようとする態度」と本書の著者が定義する「反知性主義」とでも呼ぶべき傾向を、「自身も強めに帯びているのかもしれない」ことを“自覚”しているが故に、それに類するものが気になるのかもしれない。そして「実証性や客観性を軽視もしくは無視」に対して、「実証性や客観性を少々重視」ということにして、「どうでしょうか?」と考えるというようなことに意を向けたいと思うのかもしれない…
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久しぶりに私がまたもや尊敬する、佐藤優さんの本を図書館でゲットできたので、今日も書評ブログを書こうと思う。
ズバリ題名は「知性とは何か」という曖昧かつ直観的なタイトルである。著者の佐藤さんが言うには、いま日本には「反知性主義」が蔓延している。反知性主義とは「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」だといいう。
私も先日、入院していたとき、友人でかつ霊能者の方から「反知性攻撃」を受けた。攻撃の対象となったのは、私が以前所属していた、宗教団体についてである。
彼は私の実証的な経験談を全く無視し、「新興宗教は~」と一方的に彼の論理をまくしたてた。
当該宗教団体は、霊能力を基盤にし霊能者を要請する宗教団体であり、自分の事が霊能者と悟られないように、常日頃行動している彼にとって、何としても全否定をしたいという風な意図が満載であった。
私が精神分裂病(当時の病名、現在は統合失調症と呼ばれる)を発症し家族入信であることを知った彼は、中小企業の経営者だった私の父が下請けの会社の経営者を入信させた、という事実を告げると、なんと父が会社の金銭を当該下請け会社の経営者と共謀し、横領して所属していた宗教団体にお布施していたのに違いない、と自説を頑強に主張し始めた。
私が「私の入信していた宗教団体は、そのような黒い意図の金銭を求めません。例えば昼食を外出で賄っていった人が、早起きしてお弁当を作り、浮いたお金をお布施する。そのような善意のあるお金等を喜んで受け取るのですよ」と諭しても、ますます舌鋒は鋭くなり、彼は霊能力を行使して、父と交信したのか「お父さんは統失(統合失調症)じゃないですかね~?」とまで言われた。
私は呆れてものが言えなかったので、彼に「あのね、他人の両親を否定することは一番みんなの嫌うことですよ。また他人の信仰なんかそのように全否定すると、みんなカンカンになって怒ります。」と諭してやった。
彼は仲間内でも毒舌で有名で、読書量も半端なく、東洋大学出身だが関学生の私を捕まえて、「僕は法政大学を受けた時、ノロウイルスにかかっていた。病気さえなければ、法政に通っていた。絶対あなたより僕の方が頭いいですし、裁判を起こしてもらっても結構。絶対訴訟をしたら、僕が勝ちます。」とまで言い切った。
何故、彼が頑なまでに私を否定したかったかというと、私は霊能者の霊能力で統合失調症になったので、霊能者をいつも全否定しているのが、彼にカチンと来たようだ。ましてや自分も霊能者であり、その上自分が霊能者であることをバラされたくない、とそのような動機があったと思われる。
彼の行ったことは、本書で言う「反知性主義(実証性や客観性を無視し自分が欲するように世界を理解すること)そのものであった」
この著書にはそのような反知性主義者の行動にどう立ち向かえばいいか、つぶさに書いてある。
スマン。今日も××で自転車の鍵を盗られたので、感情的になりました。いい本です。
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だいぶ前にかじっていたものを読み通した。
本書を購入するきっかけとなったのは、田坂広志氏の「知性とは正解のないものを問う力」という言葉に出会い、「知性とは何か」を探求したかったからだ。
本書は2015年に書かれている。
斎藤環氏の『ヤンキー化する日本』が引用されていたり、柄谷行人について言及していたりと、偶然にも私自身が最近または直近で気になっていたことと合致して嬉しかった。
佐藤氏の書物は難解に感じるものが多かったが、本書は理解できるところが多かった。
また、参考になる文献の紹介もあった。
しかし、それは佐藤氏が内容のレベルを下げているからだと推測する。
「知の怪物」佐藤氏にしては、ずいぶんと噛み砕いて書かれていた。
反知性主義に傾きそうな読者に知性を与えたいと考えて噛み砕いているとすれば、複雑な心境になる。
とはいえ、佐藤氏の「目に見えないもの」まで分析するインテリジェンスの力に触れることができた一冊であった。
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著者は確かに博識で様々な社会・国際問題に対する示唆に富んだ意見も納得できるし、反知性主義に対する警告もその通りだと思う。 ただ逆説的だが、世の中が知性で動いていない以上、その中で生き抜いていくためには知性主義一辺倒では頭でっかちではないか。その差を埋めていく具体的な手を差し伸べ方が必要な気がする。 そういう意味で紹介している書籍や引用文はやや難解で、インテリ界の持ち物のような印象。架け橋となる池上彰さんのようなアプローチも大事。 ただ著者の言う通り、客観性と実証性を伴った勉強はするべき。