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「となり街戦争」という本が人気のようですが、 さしずめこれは「おとなりさん戦争」といった話でしょうか。
「アホか〜」って言いたくなるぐらい、大の大人がしょうもないことしてますが、 実際にありえない話じゃないのが恐ろしいです。
つい最近、ワイドショーでお隣だかお向いだかの家に10年に渡って
嫌がらせを続けた女性が逮捕されたっていうのをやってて「うわぁ〜、そんなしょうもないことよく10年も続けたよな〜。そのエネルギーをもっと別の事に役立てなさいよ…」と思いましたが、 他人事だからそう思えるんであって、当事となったらたまんないですよね。
この本の感想もまさにそれ!
いやー、ご近所さんとは仲良くしたいもんです
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この小説・・何だかドキドキ感の中であっという間に読破してしまった。
「どろ」という短いタイトルは、たぶん終わりの無い「泥仕合」の「どろ」だ。
テーマは端的にいうと「お隣さんとの様々な問題」だ。
とある新興住宅地に隣同士で住んでいる2軒の家の主人が、些細なきっかけから「嫌がらせ合戦」をはじめる。
この内容が、到底思いつかないような「イヤなこと」なのだ。
隣の家の朝刊をポストから抜く・・
相手の玄関に犬の糞を置く・・
隣の庭の花に除草液をばら撒き、すべて枯れさせる・・
相手の家に勝手に出前を届けさせる・・
隣の家の車のドア穴にモノを詰める・・
最初はこんなものだったのに、それがどんどん過激になる。
そして家族を巻き込み、職場にも波及し・・2人とも常識の感覚が麻痺してしまう。
しかし、こういう「ご近所問題」って、現代社会にはあるかもしれない。
ゴミを隣に向って積み重ね、常に悪臭を放つ人・・
早朝よりガンガンに音を響かせて嫌がらせをする主婦・・
やはり、他人の不幸には若干興味がそそられるのかな・・・。
小説ではあるものの、そのへんの近所で起こっているかもしれない身近なニュースのような気がした。
自分の身には・・絶対起こらないで欲しいけど。^_^;
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最近多い「ご近所トラブル」
ほんの些細なことからドロドロの嫌がらせ合戦が繰り広げられる。
そこまでやるか!と失笑を堪えながら読めるのも本の世界だから。
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隣人との些細な出来事からとんでもない戦いに・・
お互いに職を失ってまでも 戦う
ラストまで おもしろい!
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隣の家の犬の鎖の音がうるさい、隣の家の雑草が邪魔。確かきっかけはそんな理由やったはずやのに・・・。最初の嫌がらせは、相手の玄関に犬の糞を置いたり、相手の庭の花に除草液をばら撒いて花を枯らしたり・・くらいやったのに。どんどんエスカレートしていく嫌がらせ・・いや、もう嫌がらせという表現は生ぬるく、どんどん大事となり事件性を帯びてゆく。相手の家族を巻き込むことも厭わなくなり、相手の肉体を傷つけることも構わなくなり、そしてそれぞれの仕事に支障をきたすまで・・。でも二人とも、家庭や仕事などという柵から解放されて、最終的にはすごい楽しそうなんで、こっちも軽めな気持ちで読めた。
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隣同士に住む岩室孝行と手原和範。雑草が自分の敷地内まで入ってきているとか、犬をつないでいる鎖がこすれる音がうるさいだとか。最初はそんなどこにでもあるささいなご近所トラブルだったのが、いつのまにやらやられたらやりかえす報復合戦に。どこまでやれば、この泥仕合は終わるのか?
最初はイタズラ程度のものだったのが、いつのまにやらお互い完全な犯罪に。それを本人達が自覚していないところがまたおそろしい。仕事でかかえたうっぷんをこのやりあいで発散しているのはよくわかるのだが、文庫本の帯に書かれているように読んでいる側がこれで痛快さを感じるかといわれると、うーんという感じ。どこまでエスカレートするんだろうという怖いもの見たさだよなぁ。最後の決着はもしかして殺し合いになるんではと心配したが、さすがにそこまではいかず。今までの行為を振り返って罪を羅列したところには、よくもまぁこれだけいろいろやったものだと変に感心してしまった。
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市役所に勤務する岩室とペット葬儀社で働く手原は、大阪の新興住宅街地に居を構える隣人同士。しかし、小さな誤解からお互いに始めた嫌がらせが、職場や家族までも巻き込むエスカレートぶり。どんなにムカついても、腹が立っても、「猫をかぶった状態」でやり過ごすのが、普通の大人である―が、仮面が一度剥がれてしまったら!?お互いに引くに引けず、誹謗中傷嫌がらせがどこまでもヒートアップする泥仕合…。隣の家の住人が気に入らんとか、上司がアホやからとか、とにかく日常にむかついている人、ここまでやってみませんか?おススメです。
こういうことってのもあるのかもしれませんよねぇ。。。
なんだか大人になるというか譲ってあげるというか、許してあげる心をもつってのはとても大事なことでしょうね♪
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一言でいうなれば「陰湿」
よくぞここまで出来るなーというくらいに陰湿です。
簡単に説明してしまえば、ちょっとしたご近所トラブルから陰湿な嫌がらせ合戦へ突入していく話です。
すきっと爽やか!な雰囲気は一切なく、ドロドロ陰湿な嫌がらせの連続です。
まさに『どろ』のタイトルが相応しいといった感じです。
それにしても文庫の背表紙に書いてある文言が笑えましたよ。
「とにかく日常にむかついている人、ここまでやってみませんか? おススメです。」
……ここまでやったら犯罪ですよ奥さん。
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お腹が痛くなるような、どちらかと言えば不快な緊張の連続である序〜中盤。しかし、何故かページをめくる手が止まらない。
人間の嫌な、キモチワルイ部分が列挙されているが、それよりも主人公二人がどこに向かって行くのか気になってしょうがない。
職も家族も失ってからの終盤は、フィクション色が強く、二人も吹っ切れているためある意味爽やかに読めた。
テリーが無事でほんとうに良かった…
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しまった、前買った本だった…。というわけで2度目読了。隣人トラブルの話なんだが、TV等のニュースでこういった事件を耳にすると、「なんでそこまで…」みたいな感想を抱くのだが、これを読むと、あーそうなっちゃいますか、ですよねぇ、となる。読後爽やかでは無いけど、面白かった。
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そもそもあまりいい印象を持っていなかった隣合った住人同士が、ちょっとした誤解から互いにいやがらせをはじめ、どんどんエスカレートしていく話です。これでもかと攻撃しあう展開に、あっという間に読めちゃいました。それぞれ仕事や家庭にも問題を抱えており、それがいやがらせにも絡んでいき・・。現実にもありそうなイヤな職場とか粘着質ないやがらせにはイライラしたりしますが、徹底的にやりあうラストは爽快だったりもします。
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そんなことしたら、そうなっちゃうよ!
実際に怪我する頃からは痛そうで嫌だし、最初から飼い犬の存在がヒヤヒヤ。
笑って読める人もいるだろうけど。
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この著者の本を初めて読みました。
扱う内容はとても斬新でしたが、なにぶん、内容が「いやがらせ」のため、あんまりいい気持ちで読み進めることができませんでした。第三者であったとしても、これは読んでいていい気がしない内容です。あんまり「次はどんな嫌がらせで反撃するんだ?」とワクワクして次を期待する、、という気持ちにはどうしてもなれなかったのです。
とはいえ、扱う内容がそうなのだから、当然仕方がありませんよね。
他の題材の小説も読んでみたいです。
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書評で興味をそそられ積読。それが藤田香織だったことを解説を読んで思い出した。読み出した時の岩室が語る隣人に対する嫌悪感が他人事に思えず、読んだことに対する後悔のような気持ちを覚えた。次に配された手原の語りを読むと、双方ともに言い分と誤解があり、これが人間同士の付き合いの難しさを感じさせる。また、それぞれの家庭環境、職場の人間関係が二人の犯罪行為に少なからぬ影響を与えている。すいすい読めたが、読後感に爽快さはなかった。
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隣近所は選べないから大変です。隣近所に恵まれていることは、とてつもなく有難いことだと思います。山本甲士「どろ」、2004.12発行、358頁。ご近所問題、お互い様で済むうちはいいけど、それを越すと、どんどん泥のかけあいがエスカレートして・・・。