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紙の本
「猫の森」に対する評価はさまざまでしょうが、この本を読んでペットロスに対する考えが少し変わりました。
2011/02/21 23:42
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
高齢や病気、事故など色々な事情で
ご主人と離れたとき、猫たちはどうするのだろう。
キャットシッターを始めたときから、
南里秀子はこの「猫の森」の構想を温めていたという。
猫と暮らし始めるうえで、
責任を持ってその子の最後を看取る覚悟は大前提だが
本人の思いとはべつに運命が動き始めていく場合もある。
愛情いっぱいに育てられた家猫は、もはや野生に戻れない。
第1章に登場するのは、ご主人Hさんが余命2か月を宣告された
ネネとミン。
Hさんは30代前半の女性で独り暮らし。
残される愛猫のことが、ただただ心配なのだという。
ペットを簡単に捨てたりする人もいる中で、
自分が死んだあとまで愛情を与えられる猫たちは、
月並みにいえば幸せなのかもしれない。
Hさんの場合でいえば、ネネとミンは大切な家族である。
もっといえば、子どもまたはそれ以上の存在だったかもしれない。
猫の森にやってくるのは、
ネネとミンのようなケースの猫のほか、
同居人の猫アレルギーなど特殊な事情で里親を探す猫、
海外出張などで長期の留守番を余儀なくされる猫などさまざま。
ここにくる猫たちの依頼主に共通しているのは
自分がいなくなった後やいない間、
できるだけ快適に猫に過ごしてほしいという明確な意思と
ある程度の経済的余裕があるということだろう。
たまに、ペットロスという事態が起きたときのことを
漠然と考えるときがある。
でも、そんな縁起でもないことを早々と思うよりは、
(状況は人それぞれなので、もし哀しみを増加させるような
表現になっていたら、申し訳なく思うが)
一緒にいられる今を充実させるべきではないか、
その気持ちのほうがつよくて、考えはすぐに打ち消される。
本書には、
ペットロスどころか、その先(はるか先!?)が書かれているのだ。
日本にもついにこういう施設が誕生したのだなと感慨深い。
Hさんをはじめとして前述した依頼主たちには
救世主のような頼れる存在なのだろう。
ひるがえって、
ペットロスに対しても、その関連をいたずらに忌避したり
つらい想像を重ねてマイナスイメージをつくるのはやめようと、
考えさせられた。
色々なことを知るというのは、こわさから遠ざかる方法なのだ。
この本に書いてあることを家族と語り合いながら、
愛猫に対する意識を、より深めていきたいと思った。
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