紙の本
キーワードは「子供」
2016/12/22 20:06
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投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公が家裁調査員補として4組の家族と対面して、書類だけではわからない人の感情や想いなどを体験していく話。すべてに共通するのは子供。子供の本音を引き出すむずかしさに直面していきますが、最後の話で両親の離婚でどちらと暮らしたいか迷う少年。この少年の主人公にあてた手紙が泣けます。最後まで見届けることはできないけど、かかわった家族の先に笑顔があれば幸いと思わされ、しみる話でした。
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大変な職業ですね。
2016/09/24 19:42
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
家庭裁判調査員なんて職業を初めて知りました。なかなか縁ないですよね、裁判。
裁判官が更なる判決材料を欲するときに調査を依頼する公務員って認識であってますか?大切なお仕事ですね。
研修中の家裁調査員補の奮闘振りを描いたお話し。
調査書や本人の供述だけでは分からない真実を自分の足と周りの人の助言をちゃんと聞き入れながら追い求めて行きます。
ドラマの原作になっても面白いかも。
続編とか読みたいですね。ちゃんと調査官になってからの姿とか。
丸一冊のミステリーとかになってもいいかも。
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家裁が身近な存在となる
2018/10/08 18:02
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投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
柚月裕子の小説だが、珍しくも家庭裁判所の調査官の物語である。司法関係者が主人公になることはそれほど多くはない。これはテレビドラマでも同様である。あまり話題性がないのかといえば、実はその逆である。あまりにもリアルで取り上げにくいのかもしれない。
家裁の調査官は研修中に実際に地方の家裁で調査活動の実習を行うことになっている。主人公の望月大地は福森市という架空の街にある家裁で、同じ研修生である2名と一緒に一年間の実務研修を受けることになった。
本書は全体で5話から構成されているが、この各話の内容は家裁で取り扱うケースの体験記のような内容になっている。5話を読むことによって読者も1年間の研修を受けているような気がしてくる。家裁と通常の裁判所では何が異なるのか。それがよく分かる研修体験である。
少年事件と家事事件の二つに分けられている。望月等、研修生はどちらも経験させられる。そもそも家庭裁判所は少年事件、家事事件を専門に扱う地裁レベルの裁判所である。それだけこれらのカテゴリーの事件が多いと言いうことであろう。人間に関わるこれらの事件は話を聞くだけで相当の労力を要する。
本書の5話まではこれら事件の典型例として紹介されていると思われる。自分には直接に関係していないという読者も内容を読めば、家裁のこれらの事件に関係している方々には、相当の苦労があることに想像がつく。
結末は研修生たちが無事に研修を終わり、本来の研修所に戻り、全ての課程を修了して実戦に臨み、一人前の調査官になることを祈るということになるのであろう。本書は様々なケースを通じて家裁の関係者になるために創造された小説ではない。しかし、全く縁がない人にとっては家裁が身近に感じられるのではないかと思う。
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【半人前でも、人を救いたいんだ】家裁調査官補・通称「カンポちゃん」の望月大地。家裁で働く大地は様々な事件に葛藤しながら、一人前の調査官を目指し成長してゆく。
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いやぁ、家庭裁判所調査官なんて職業があるなんて知らなかったけど、いい仕事してはります。
きっと続きますよね、待ってます!
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20160801リクエスト
家裁調査官補・通称カンポちゃんの望月大地。実地研修中に出会った案件が一つずつ短編になってる。
頑張ってる姿は若々しく好感が持てるけど、仕事に対してやり過ぎ感も少し感じる。こんなにしてたら、早く潰れてしまいそう。
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家裁調査官に採用された望月大地。
だが、採用されてから任官するまでの二年間――養成課程研修のあいだ、修習生は家庭調査官補・通称“カンポちゃん”と呼ばれる。「カンポちゃん」の成長物語w
5編の短編。ひとつひとつが痛々しく、苦しい。
罰しないことが良きこととはならない、のね。難しいわ。
重荷から、しばしの間でも解放してあげることが、次のステップに繋がることもある。
あしたの君が、今日よりしあわせになれるように・・・
そんな祈りとも願いともつかない気持ちを持たずに読むことはできない。
ラスト1編は本当に辛かったな。
子供が苦しめられることって、理不尽でしかない。
子供はみんな、健やかに育ってほしいな。
柚月さん、すごいわって・・・若い人かと思ってたら違ったww 若くなくても、すごいけどw
また読みたい作家さんリストに名前が増えてしまったよ・・・。
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家裁調査官補、「通称・カンポちゃん」の成長の物語。法学部を卒業し、家裁調査官になった大地は、事件の当事者たちとの接し方に悩みながらも、一生懸命に真実と向き合おうとする姿についエールを送りたくなってしまう。家裁調査官と言うと、どうしても伊坂幸太郎の「チルドレン」の陣内が頭に浮かぶが、この作品は、「こうして家裁調査官って成長していくんだな」と思える一作。
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見習いの家裁調査官補望月大地は、心を開かない相談者たちを相手に、心が屈折した理由を調べあげる。全5話の連作短編集。
どの短編も現実的な重いテーマを投げ掛けてくる。
人の気持ちに寄り添うのは難い・・・。
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ちょっと辛目の感想です。
自分がこの手の、児童虐待だったり、現代貧困問題だったりのノンフィクションをいくつか読んでいるからかだと思うけれど、そのあたりの書籍の匿名の話、或いはヤフーニュースにかいつまんで掲載される、虚実入り混じった話、それらの寄せ集めのようだった。
なんとなくすべていい話にまとまっているが、ほとんどがこのように現代日本の今どこかで起きている事実なので、これをフィクションとしてよい話ですね、と感想をいうわけにはいかないなと思った。
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家裁の調査官補の話。
カンポちゃん とか言うから、ドラマ化でも狙ってるのかと思ってたら、やっぱりタイトル同様キッチリしてました。
でも、なんか上手くまとまり過ぎじゃないですか?
実際はもっとドロドロしてるでしょ
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主人公lは「カンポちゃん」の愛称で呼ばれる家裁調査官補の島。窃盗を犯した少女,ストーカーをはたらいた少年,両親の離婚に悩み苦しむ少年…。真相を追い心を開かない彼らに手を差し伸べる島。彼が迷い悩みながら一人前の調査官になっていく心洗われる成長物語だ。
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家裁調査官。
存在は知ってても具体的な職務内容は知りませんでした。
実際のところ、自分の担当案件ひとつひとつにここまで心と時間と労力を割けるものなんでしょうか。
フィクションなんだから、リアルはある程度流れ作業な側面もあるよ、と言われてもそりゃそうだろうなとも思う。きっとすべての事案にこんな風に寄り添っていたら精神がもたないだろう。こんな風にその時点での最良な終わり方をするパターンの方が少ないだろうし。
でも、人生のなかでも特に辛く苦しい時間を過ごしているであろう当事者を考えると、すべての家裁調査官がすべての事案に対してこうであってほしいと思います。
自分には勤まらないであろう職業リストには、直接人命に関わる職業を筆頭に色々ありますが、「家庭裁判所調査官」が新規追加されました。
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新米の家裁調査官補が少年事件や家族問題を調査し、そこから隠された真実を知り、苦悩しながら成長していく連作短編集。よくある現実問題をベースにしているのであまり新鮮味はないが、悩みながら頑張って答えを見つけて行く主人公には好感を持てた。
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家裁調査官の見習いである家庭調査官補「望月大地」の奮闘記なんですけど、同様に法曹界を扱った佐方貞人シリーズと比べるといささか弱すぎます。家裁ものとしても、伊坂のシリーズの足元にも及びません。