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紙の本
大河のように生きたい。
2016/10/01 18:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:照月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「水は低きに流れる」という言葉があるように、「水」というのは、あまり良い意味に使われない。どうしても、水というのは、
形が定まらない→相手に合わせる、
なくなってしまう、
といった意味合いで使われることが多かった。
本書ではそういった水の特性をいかして、「そんな生き方もいいじゃないか」と提唱し、
「穏やかな心を取り戻すための92のコツ」がまとめられている。
水は、著者のいう通り「流れにまかせて生きていく」ものである。だからこそ、大河においてはゆったりと生きているのである。「大河のようにゆったりとおおらかに生きる」とあるが、ゆったりしているのはそこが大河だからであり、滝では激しく流れている。水は「流れにまかせて生きて」おり、本来はゆったりとしたものではない。
また「水のように先を争わずに生きていく」とあるが、水こそは、先を争って流れているものである。だからこそ、時には濁流や津波となって人を襲うのである。
「穏やかな心」を「水」に比したのは、少し違っていたのでは、と思う。
ただ、本書にある92の穏やかな心を取り戻すためのコツ、は共感できる。
例えば、「私は正しい」と思う人ほど、誤った方向に進みがち、というのはよくあること。正しいと思っている分自分の考えを引っ込めず、職場で浮いてしまうことは珍しいことではない。勢いの強さに、周囲が引いているだけなのを、「正しい」と勘違いするのである。
また「人に親切にしたことも、水に流す」とある。
そうしないと、あんなに親切にしてあげたのに感謝してくれない」という恨みにつながる、と。
そんな親切なら、最初からしない方がいい。
水は、こうして見ると、人間に似ている面がある。
少ないと静かだが、量が増えると破壊的になる。
環境によって態度を変える。
流される。
同じ水でも、大河のように生きたいものである。
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