電子書籍
ありがちではあるが
2018/07/05 20:37
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投稿者:tome - この投稿者のレビュー一覧を見る
掌編と、それをひとつの流れとして読ませる幕間で構成されています。斬新なストーリーではありませんが、全体的に面白く読めました。とくに、「屍と寝るな」は面白かったです。ミステリっぽさが楽しかった。
ホラーとしては星3つですが、構成が面白いので星4つ。
紙の本
傍観者が当事者に変化していく…
2016/08/12 15:31
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投稿者:sin - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作も作者お得意のご自身を題材にして創作と現実の垣根を取り払うような所謂メタフィクションである。構成としては雑誌スバルに連載した短編を担当編集とのやりとりを幕間にすることによって現実に近づけていく手法がとられているが、その際担当に「先生の書かれるホラーの多くが、実話を基にしている…」と云わせることで最後に読者をも巻き込む伏線としている。連載が続いていく過程で担当編集が怪異に巻き込まれ、読んでいくうちに読者も巻き込まれてしまう…といった傍観者が当事者に変化していくという形を取っている。さぁあなたもご一緒に…
紙の本
怖いというより
2017/04/25 17:47
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
怖いさよりも厭な感じがする作品です。読んでいて何かイヤなものが自分にこびりついてしまったような錯覚が。その感覚が怖いのかも。
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筆者が蒐集しテープ起こしを元に執筆した怪談六編に、それらを編集する上で編集者に降りかかる怪異や筆者の解釈を加えるという体裁のホラー短編集です。自身を題材に現実と虚構をない交ぜにする筆者の手法は今回も健在です。
「死人のテープ起こし」が、筆者のドキュメンタリー語りの体裁で、圧倒的に実話らしさと臨場感があって、心底冷え冷えとした。加えて、序章から「死人のテープ起こし」の流れは、これから筆者らがどんな怪異に巻き込まれていくのかと期待を盛り上げてくれたため、この後は一気読みでした。
「留守番の夜」怪しい館と変なルール。異常な状況での留守番バイト体験。好き。
「集まった四人」妖怪ものの山岳怪談。
「屍と寝るな」不条理ホラーですね。僕の推測が突飛すぎて納得はできないけど、とにかく凶々しい。
「黄雨女」サイコホラーと都市伝説の要素。不気味。
「すれちがうもの」駅から部屋にじわじわと迫る黒いもの。理不尽さと追い詰められ感が半端なくて怖い。
終章で各話の共通点に気づいていく流れに期待しましたが、ラストの解釈は驚きも怖さもそれほどではなかったなという印象。追記部分はあくまでオプションと捉えて六編を楽しむのがよさそう。でも、実はもっと語られない何かがあるのではという不気味さはあるんですよね。
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序章・幕間・終章と怪談の合間に挟まれる編集者との会話。それが小説と現実の境目を曖昧にしてくれます。
そもそも、怪談の恐怖は、書かれている話と読んでいる自分との共感があってこそだと思います。それを助長させる編集者の体験。二段重ねでこちらとの境界へと踏み出してくる仕様。かんべんしてもらいたい。
「留守番の夜」が一番の怖さ。得体のしれないものは、知っているけど知らないものだと思う。自分の常識の範囲内に収まるべきものが、そこから外れた存在であるという突拍子もない事実。それは怖いですよ。
さらに、その得体のしれないものに、追いかけられる恐怖。
定番だけど、圧倒的な怖さがありますね。
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【収録作品】序章/死人のテープ起こし/留守番の夜/幕間1/集まった四人/屍と寝るな/幕間2/黄雨女/すれちがうもの/終章
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短編集ですが、編集者とのやり取りを間に挟むことによって、長編の趣きです。
なるほど。
怪異の中にも法則性があるという、三津田信三の解釈が、ここでも光ります。
なんとも後に残る感じの短編が満載です。
楽しめました。
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怪奇連作短編集。どの話も、じわじわと迫りくる恐怖に溢れています。起こる怪異、そしてその怪異の原因がはっきりと分からないままなのがなんとも恐ろしくて。各話の間に挿入された、実話っぽい(「ぽい」のだと思いたいです)怪異もまた怖い。どきどきしながら読み終えましたが、今のところ、私にはまだ怪異は起こっていないようです……。
お気に入りは「留守番の夜」。これが一番怖かった作品。シチュエーションがとにかく怖いのはもちろん、謎めいた死体のあらわすものがあれって……でも何なのかははっきり分からないところが、とんでもなく気持ちの悪い一作でした。
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ホラーは苦手なのに、この著者のミステリが好きなので読んでしまった…
自殺する間際に吹き込こまれたメッセージや聞き取った怪談などのテープを聞いてテキストに起こし、それを著作の参考にする…という企画から作家と編集者に迫る怪異。
連作短編集のような形だが、一つ一つの怪談は静かに怖い。特に前半は寝静まった夜に読み始めたのを後悔した。ただ最後まで読み終わると、モヤモヤした恐怖がちょっと薄れるので個人的にはホッとしたが、ホラーとしてはどうなのかという気もする。
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三津田信三の怪談連作短編。
おそらく雑誌に掲載されたものをまとめて加筆して連作という形にしているんじゃないかなと思いますが。なんとなく無理やりっぽさを感じたかな。「共通して『水』が・・」っていうのも一部こじつけっぽい話もあったような気がするし。。一度そう思っちゃうと怖さって半減しちゃいますね。なんかちょっともったいなかったな。
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これから死ぬ人間が吹き込んだ録音テープを作品に仕立て上げたらどうだろうという企画に、そのアイデアの助けになればとテープ起こしを手伝った担当編集者。しかしテープ起こしの最中に、奇怪な現象が編集者の身の回りに起こる。そして出来上がったこの短編集、もしかしたら読んでいるあなたにも怪異が起こるかもしれない…という実話風作品。
読者を楽しませるためには個々の短編が面白いだけではダメで、一冊をまとめる大きな仕掛けが欲されているのかもしれないけれど、今回はその仕掛けのせいで「屍(しかばね)と寝るな」など余韻に浸りたいお話の印象が薄れてしまったかも。
他にも「留守番の夜」など単体で十分に楽しい短編がいくつかあるのでちょっと惜しい。
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怖い!じわじわくる怖さ。どれも後味悪くて参った。夜には怖くて読めないし、昼でも一人ぼっちの時に読むのは怖いかも・・・。
借りた本だから良いけど、この人の本、家の本棚に置くのは躊躇われる。表紙を上にして置いておくのさえ怖いわ!
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今回もホラー映画蘊蓄を織り交ぜつつ、毎度お得意のリアルとの交差っぷりが絶妙で、読者へのくすぐり、とても楽しめました。
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【ネタバレあり】
冬の三津田信三祭。
「黄雨女」読み終わったあと、まさかな…と思って窓を開けたらいつの間にか雨が降り出していていたという恐怖!!!ある意味最高の楽しみ方ができました。まだ幸いにも死体には出くわしていませんが。
各話を「水」というテーマでくくるには少し弱すぎたかな?という感じはありましたが、どの話も不気味で怖くて、楽しめました。いつもの「この本を読んで同じような怪異が起こったら一旦読むのやめてね」っていう注意書きは本当にずるい。怖い。
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タイトルがすでに怖い。
表紙も怖いわー。
まぁ、中身も怖いんですが。
怖すぎて、めっちゃ流し読みした箇所もありまして。
なんていうか、もう、やだー。(ノд・。)