紙の本
グローバリズムの影響
2016/07/17 00:24
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投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
格差社会はカルトやテロがつけ込み易い。EUが単一市場を実現したが、社会保障や賃金はまちまちであり、そこに難民が急増している。日本でも労働者が部品化されていることから、格差社会が進行しつつあり、危険な状況に陥ることが予想される。
紙の本
トロイの木馬
2019/05/31 10:45
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
国内に格差や貧困の問題を抱えるEU諸国が直面している難民流入への不寛容問題をイスラムに責任を負わせるという体質を日本は冷静に分析し、将来に生かすことができるか。今まさに読むべき書。
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EUについては全く知識不足だったが,本書でなんとかなりそうだ.第3章のEU誕生までの物語が良い.第二次大戦の5年後の1950年にフランスのロベール・シューマンが計画を発表した由.チャーチルやアデナウアーなどよく知った名前が出てくる.ECSC→ EEC→ EC→ EUと展開していく過程が良く理解できる.p188のリベラルとソシアルの話が面白かった.「フランス式をアメリカにあてはめてみると共和党はリベラルであり,民主党はソシアルになる」とある,またこの後に歴史的にもリベラルとソシアルの定義が変遷してきたことが書いてある.このような区分けは無意味ではないかと感じた.p172の「経済学の概念の貧困さ」は良い視点だと思う.ピケティの評価がフランスで低いのがよく分かる.シャルリエブド事件やパリ同時多発テロに関して,多民族国家のキーワードがライシテであると述べて,それの解説が続くが,野菜サラダに例えているのが面白かった.野菜が個人で,ドレッシングがフランス語であり人権 の由.難民問題についても記載があったが,正直 日本の役割が何なのかよくわからない.
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本書では、まず、2014年から2015年にかけて起きたエポックメーキングな事件を追う。すなわち、欧州議会選挙での「欧州懐疑派」の台頭と、難民移民、格差問題。そしてギリシャ債務問題をめぐるチプラス政権と債権者の確執。
この観察は、原点から、EUの歴史と思想を振り返ることに導いた。
2005年にフランスやオランダで欧州憲法条約の批准が国民投票で否決されたとき、欧州の統合は終わった、といわれたが、果たしてそうなのだろうか?
この問いの先には、「民主主義」が待っていた。
役所でも劇場でも、パリの街を歩けば、いたるところにEUの青い旗がはためいている。大統領や首相の演説でもバックには国旗と並んで必ずEU旗がある。工事現場にはEUの補助議場と書いてある。第一、毎日ユーロを使っている。それなのにEUは、つねに人々の不満の対象であり、「民主主義の赤字」と批判され、不変の課題となっている。
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良書。でも『新潮選書』。「入門書」じゃあない。
現代の欧州統合史が深い部分まで、そしてその軋轢まで、うまく纏められている。それだけに歯応え読み応え、ハンパない。
頭から読み始めるとやや厳しいだろ。目次で馴染みのある箇所を先に拾って読み始める方が吉。