電子書籍
迷い傷つく探偵
2020/05/15 10:09
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
探偵役でありながら、心に鬱屈とした想いを抱えている八木剛士が異色です。雨を降らせる特殊能力と、不死身の肉体が巻き起こす事件が哀しいです。
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この作者の初期の世界観にちょっとついていけない感じがあったのですが、このシリーズはかなり好きです。
まず、カバーがすごいいい感じ。イラストと色使いがステキ。で、内容もかなりミステリ臭が強くっていいのではないかと思います。少しファンタジー・SF的な要素もありますが。
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純菜ちゃんシリーズ2作目。主役の二人がまた少し仲良くなりました。相変わらず超能力的な要素があります。
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”奇跡の男”八木剛士の周辺で何故か頻発する怪事件。女子高生の首吊り死体が発見され、無差別放火事件が連続する。
世の中を恨み続けて生きてきた剛士が、唯一出会った理解者・松浦純菜と事件を調べるうちに、ある一人の男に辿りつく。孤独に徹しきれない剛士の心に芽生える複雑な想いを、青春ミステリの先覚者、浦賀和宏が切なく描く!!
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「上手なミステリの書き方教えます」を店頭で見つけた時に浦賀和宏に興味を持って、読んでみようと思ったらシリーズ物だったので遡ってみたら、間違えて「火事と密室と、雨男のものがたり」を読んでしまったというまぬけな話。2作目なんですね、これ。
メフィスト賞ものには本格推理もあれば、そうじゃないものもあるので意外ではないのですが、これは読んでいて正直しんどかった。不死身の力を得ている八木と、雨を降らすことができる南部。いじめられて登校拒否になった者とそうでない者。力一杯、精一杯、「自分が悪いんじゃない」と言う(もしくは思う)んやけど、読んでいて何か引いてしまいます。
「それをいっちゃああかんやろ」と思ったり、「分かるんやけどなぁ」と思ったり……で、この作品てそういう読み方をすればいいの? 所々に挿入されるガンダムネタの大半が分かってしまいますが、最後まで読んで、「あ、そうかミステリやった」と思ったくらい結局の所、ホントは本筋が何なのか分からなくなりました。
「上手なミステリの書き方教えます」 まで続けて読もうと思わなくなったあたりが正直な感想じゃないかと思います。で、かなり辛めですが★一つ。
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うあー、痛い痛い痛い痛い。
ひたすらイジメで俺はどれだけ傷ついたか、で埋められる本書。
イジメられる側が悪いわけでもなく、かといって単純に「被害者が可哀相」とも違う。
やっぱり「痛い」がしっくりくる。
ところでこれミステリなんだっけ?
えっと、どこが?
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久しぶりに読書。放置していた先月の浦賀の新刊。もっと別のタイトルはなかったのかと思う。まんまじゃん。
前作『松浦純菜の~』の続編で、《力》を持つ人間の物語。松浦純菜も八木剛士も登場。相変わらず鬱屈した精神を書くのが上手いよなぁ。読んでいてこちらがイライラしてくるくらい。
ミステリとしてのトリック自体はありきたり。《力》を持つ存在と、独特の精神をもつ登場人物がいるから読めているのだろう。読むにしたがってどんどん松浦純菜の性格が分からなくなってくる。なんか、統一感がないというか。そういうキャラなのかしら。
小田渚の思考回路が少し微妙。偶然自分の近くで二つ、殺人事件があったからってそこまで怯えるものかしら。たった二つのサンプルじゃ法則は導き出せないと思うけどな。非常に非論理的なことばかり考えているので、もしかしたら人間、彼女のような立場にたたされたら誰でもこんな風に非論理的になるのかしら、とも思う。
ラストのオチは好き。ちゃんと最後にこういうのがないとな。
05.08.05
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松浦純菜シリーズ2作目。
chapter 9 の南部のお話は言いたいことも分からず、読むのが辛かった。
ミステリーとしても微妙。
事件や雨男の設定は好きなんですが。
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二作目。連続放火事件と偽装自殺事件の謎を追うミステリ。「密室」の正体は案外と単純なものなのだけれど、しかし犯人はなぜ雨が降ることを知っていたのか、という謎の答えがこのシリーズならではのものなのですね。まあある程度はタイトルを見ればわかってしまうかもしれないけれど。それは大した問題ではありません。
八木のこじらせっぷりがなんとも鬱陶しくもあり、しかしそれを自覚しながらも力強く生きようとする姿が潔くもあり。とりあえず、いじめをやっている連中のほうがなんともレベルが低くってどうしようもない馬鹿だなあ、と思えて仕方ありませんでしたが。若いうちはそこまで達観した姿勢にはなかなかなれませんよねえ。うん、頑張れ!
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ー あなたは自分の《力》に気付いていなかったはずよ。〈力》があるからこうやって外に出ないで引きこもってるなんて嘘っぱちよ。あなたは《力》と関係なしに世の中と関わるのを諦めた。その後に自分の《力》に気付いたの。あなたはその時、心の底から喜んだでしょうね。世の中に負けて引きこもってるんじゃない。この《力》のせいで俺は外に出られないんだ。そう自分に言い訳することができるんですもの。 ー
《力》の存在が意外と事件と関係しているので、《力》の前提がミステリーの前提なんだな。《力》が本物かどうかの検証も必要なので、これは事件解決の難易度が上がるなぁ〜。まぁ、ミステリーの謎を解く気はあまりないので、これはこれで面白い。
それにしてもいじめられっ子の主人公のうじうじと歪んだ自意識はこれからどうなっていくのか楽しみだ。
歪んだ碇シンジみたいだな。