紙の本
意外な事実がたくさん
2017/11/10 14:54
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投稿者:カズノリ - この投稿者のレビュー一覧を見る
17、8年前に北欧に住んでいましたが、この本を読むことによって時代の移り変わりを感じさせる事実をたくさん発見することができました。例えば難民問題は決してはずせないトピックです。この本を読んでいるとき北欧に住んでたときはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で逃れた人々をみかけたことを思い出しました。筆者が実際に北欧に住んで肌で感じたことがストレートに書かれていますので、大変読みやすく楽しめる本です。
限りなく完璧に近い国でも幸せな国でも、どこか普通の人間の感情や欲望を感じとることができる本です。最近の北欧(2、3年前)の動向を知りたいときにはこの本一冊でカバーできます。
電子書籍
親近感がわきました
2017/05/17 00:19
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投稿者:アキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランドの文化、国民性、政策、関係などをおもしろく読めました。
とくに「ヤンテ」「ヒュゲ」「スィス」「ドゥクティ」についてが興味深かったです。
スウェーデンの「優性政策」のことを知らなかったのでショックでした。
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いやあ、面白かったなあ。デンマーク語が堪能な英国人から見た北欧。統計データやデンマーク語に関するちょっとしたネタ、歴史的事実を踏まえた考察が満載。訳もとっても素晴らしく、言葉選びがすごくよいせいか、切れ味のよさに何度も唸らされた。
例 43ページより
(新聞の)片方のページには中国人ビジネスマンが世界地図を見ているところが描かれている。一人が「デンマーク? 正確な場所はどこだ? 眼鏡を取ってくれ」と言っている。(中略)一方、反対側のページには「トーリング首相、中国に圧力をかける」という見出しがある。こちらはデンマークの首相が、近々訪問する予定の北京で、中国の首脳に人権問題について物申してくるという記事だ。北京は震え上がっていたに違いない。
他にも何度も笑わされた。個人的には同じ著者の『英国一家~』以上によく書けてると思うけど、テーマが北欧ってのはニッチかな? 幸せをはかれるのか、幸福度調査についてが主な読みどころか。
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北欧諸国が幸福なのは、なりたい自分になる自由、やりたい事をやる自由といった社会的流動性が高いから(米英よりも高い)。それは教育の機会均等がベースとなっている。
ただし、移民との融和は上手くいっていない。移民の収入は-36%。移民に対する恐怖と偏見がある。との事。
幸福や満足は主観的なモノで統計が全てではないが、経済的成長こそが幸せと思い込んでいる人々にとっては色々と参考になる部分が多いと思う。が、かなり冗長で翻訳ならではの読みにくさは仕方ないのか。
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よくある北欧素晴らしい!論ではなく、少しウイットの利いた、北欧の国の真実が語られている。一般的に北欧で括られがちな5つの国の特徴もよくわかる。
スウェーデンで著者が行なった社会実験はスウェーデン人の特徴が現れていて面白い。また、国家統制主義的個人主義という概念に驚いた。
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イギリス人の北欧論なんだけれど。おそらくイギリスと北欧の距離って近いんだろうなあ。特にスコットランドとか。
面白がれるかというとちょっと難しいのが残念。
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デンマーク、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン。なんとなく「北欧」としか理解していなかったが、国によって大いに違う国民性を、実際に移住して味わった著者の実感とインタビューから明らかにしていく。
世界一幸せな国民=喪失と敗北の歴史から、足ることを知っていることというデンマーク人。いまだにバイキング気質をたぶんに持っている「無茶しやがって」島民であるアイスランド人。石油で大当たりしちゃってとまどっている大いなる田舎者のノルウェー人。スウェーデンとロシアに挟まれて苦労した寡黙で信頼できるフィンランド人。シャイでかたくるしく退屈な全体主義者のスウェーデン人。
スウェーデン人、デンマーク人、ノルウェー人の3人が難破して無人島にいるというシチュエーションのジョークが紹介されている。ひとりにひとつ願いを叶えてくれる魔法の貝が見つかったとき、スウェーデン人は「ボルボとビデオとおしゃれなイケアの家具がある、大きくて快適な家に帰してください」と願い、デンマーク人は「コペンハーゲンの居心地の良いアパートに帰って、柔らかいソファーに座ってテーブルに足をのせ、セクシーなガールフレンドと一緒にラガービールを飲みたい」と願った。2人が去ったあとノルウェー人は「すごく寂しいから、さっきの二人をここに戻してください」。あー、なんとなくわかりやすい。
なかなかおもしろかったが、もうすこし短くまとまっていると読みやすいんだけどなぁとちょっとこぼしてみる。いや、なかなかおもしろかったですよ。
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英国人目線で北欧のいい面、悪い面を整理した本。北欧の入門書として最適。サブタイトル「なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?」は 皮肉が含まれている気がする
重税&手厚い福祉により 国民間の経済的平等を目指す 北欧モデルが 日本の目指すべき幸福モデルかもしれないが、北欧それぞれの国に 問題があり、日本の方が バランス いい と思った
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めちゃくちゃ長いです。北欧の歴史から政治、風習まで網羅してなぜそう完璧に思われるのかということをひたすら書かれています。
税率を高くして、公共系を充実させている国々だそうです
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北欧5ヶ国(スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・フィンランド・アイスランド)について、おそれながら今まで少しごっちゃになっていた面が自分の中であったことを認識した次第。。それぞれの国の特徴を、ユーモアを交えて描いていて読みやすいです。(500ページもあるけど!)
昔、京成高砂あたりで話しかけられたスウェーデンの人(この本を読むと、話しかけてもらったことは奇跡に思えました。まぁそんな盛り上がった会話ではなかった気がしますが)に「スオミって言うんですっけ?」的な質問をして「それはフィンランド」とあっさり返された情けない思い出があるのですが、この本を読んでいればそんなコトにはならなかったに違いない。
日本では常々「北欧をお手本に」的なコトが言われていますが、この本を読んでみると、良い指標だけをつまみ食いせず、その背景に目を向けないといけないと思わされます。
例えば、女性の社会参加が進んでいるスウェーデン。出産後早くに子どもが託児所に預けられていることが、比較的少年の犯罪率・青年の軽犯罪率が高い理由の一部になっているのでは?と著者は問題を提起しています。
他にも、最も幸福度が高い国(デンマーク)や最も教育水準の高い国(フィンランド)も、それってどういうコトなの?的な探りを著者が入れているのが面白いところです。
北欧にも、日本の全体主義っぽい、忖度しちゃう国民性と一部似通った部分があるようで。成功した社会主義国なんて表現は日本だけだと思ってたのですが、スウェーデンもなかなかのものでした。
北欧への旅行前に読んでみるのも楽しいかも。ガイドブックよりも国民性について結構突っ込んだ感じなので望ましいふるまいの参考になるかと。(行くモチベーションに影響が出て旅行が中止にならないことを祈ります)
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なんとなくリベラルでおしゃれでイケアで…じゃなくて、北欧の国々で実際に生きている人々や社会を、ちょっと毒のあるユーモア感覚で真剣に書いている本。
世界は興味深い人で満ちているわ。
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書き口が面白いです。タイトルから想像していた内容と違い、絶賛するような内容というより事実を列挙しつつ手厳しく書いてある内容。
少々読みづらく飽きる部分もありました。
こういうった本を読む度、近代以降の日本の闇を感じてしまいます。
日本は裕福な国であるはずなのに、日本人の幸福度が低い。
江戸時代までは妖精の国と呼ばれ、清貧という言葉があったのに、
豊かになったはずが幸せだと思う人が少なくなった。
豊かさとは、幸せとはなにかと考えてしまいます。
北欧は一度も行ったことがないので、是非行ってみたいなと思います。
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結構理論的な部分が多い本で、気軽に読む本ではなくじっくりと腰据えて読むタイプの本。
訳は読みやすく内容も分かりやすい。
ななめ読みになってしまったが、北欧は北欧で色々あるということは何となくわかった。
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読み始め!「はじめに」を読んでもう終了することにする。つまらないわけではない。さすがマイケル・ブースさん!文章が面白い!読んでいて飽きない!
た だ し、なんせページ数が多い!はじめに、が終われば、デンマークの章…ノルウェーの章…スウェーデンの章…一体何ページあるんだ…!!!
北欧に興味が湧いて、北欧のこと知りたい!!となった時に再び読もうと思う。
ただ、「はじめに」にあったが、「北欧の暮らし」「福祉大国」「マリメッコ」「のんびり」「あくせくしない」「自然と共存」「幸福度」なんて魅力的な言葉が並ぶ北欧を、魅力的な言葉のまま鵜呑みにしていたが、実は天気はどんよりだし、国民は普通に悪態つくし、食事は貧相だし、税金高くて住むのに不便だし…なんて、本当にそうなのか?素敵な言葉だらけの国ではないぞ!ということを考えることを与えてくれた本でした。
つくづく自分はメディアの言葉に騙されてるなあと思いました。
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アイスランドを含む北欧5カ国の話し。人々の暮らしの中に入り込み、良い点というよりも、わざと悪い点をえぐり出そうとしている。デンマークで闇市場で買い物したことある人がほとんどというのが結構衝撃だった。ある意味管理社会・高福祉・税金が高い社会のガス抜き的なところがあるのだろう。フィンランドのサウナと酒癖?の話も興味深かった。
ちょっと分厚いが、憧れの北欧を違った視点から見ることができる書と思った。