投稿元:
レビューを見る
爽快感とか高揚感とか、そういう感覚とは無縁の物語だとはおもうけれども、不思議と引きずられるように読み進めてしまった感じ。
大きな不満があるわけでもなく、夫として好きではなくなったゆえに離婚を思い立つ、それも嫌いになったというわけではなく、好きではなくなったということをもって。
ネットのレビューを見るとネガティブなものが思いの他おおくて、すこし「あれ?」って思う反面、そのレビューにも一理あるかなと納得しないでもない。
不思議と自分の周波数にあってしまったかして、一気に読めてしまった感じ。融通の利かない愚直さ?
投稿元:
レビューを見る
この作家さんの本は3冊目
前の2冊とも合わなかったのに…
本屋に行くたびに帯の文が気になり思わず購入
やはり合わない…
読んでいて楽しくないし、だらだらしてしまう
終わりもズルズルしてる感じがして気持ち悪かった
申し訳ないが、やはりこの人の分は私には合わない
投稿元:
レビューを見る
嫌いになったわけではないのに、突然夫と一緒に暮らすことが嫌になった森子。熟年女性の心の奥に潜む本音を鋭く描く長編小説。
『熟年離婚』は、女性側が一方的に申し出ることがほとんどだそうだ。男が気付かない我慢の鬱積が爆発した結果だと思っていたが、朝倉流はもっと根深い。人が一緒に暮らすという夫婦や家族の定義を考えてしまう。
投稿元:
レビューを見る
森子の気持ちがよく理解できる私は
やっぱり結婚に向かないんだろうなぁ〜。
私も好きじゃないと思ったら
安定した生活よりも
一人になることを選ぶと思う。
投稿元:
レビューを見る
結婚に向く人向かない人はいると思う
森子は後者で 夫がどんな人であろうと彼女は2人の生活は無理なんだと思う
そこに子供がいたら話はまた別。
投稿元:
レビューを見る
結婚10年を迎える夫婦の倦怠感、妻側の心理の変化、10年間の日常が細かく描写されている。夫として好きじゃなくなった、という理由だけではなかなか離婚に踏み切れる専業主婦はいないと思う。それは養われているという事実があるから。森子はあえて自分に試練として自立した生活をやってみたいという抑えられない願望から行動してしまったようだ。本来の自分は贅沢な生活に喜びを感じるわけではないし、養われていることに常に負い目があった、少しずつ自分にとっての幸せは何かについて気付いていく。10年前と現在が交互に語られて途中混乱するけど、10年前と今では自分は変わって夫は外見だけが変わってしまったという現実。森子のわがままで片付けてしまう見方もあるけどなんとなくわかるぅ、と思う自分もいる。
投稿元:
レビューを見る
これは離婚小説ではなく離活小説。
冒頭の「あじさいのうた」だけ読むと、いい歳して男の前でわざと二回間違えることを「秘技」なんて言っちゃう森子を痛い…としか思えないのだけど。しかもどうやらなかなかの読書家という設定が浮いてるように感じられて余計に頭が悪く感じてしまうのだけど。(もちろん読書量と知性はイコールではないとはいえ)
結婚当初の相思相愛ぷりを読むと、10年で冷め切ってしまった愛情にしみじみともの寂しさを感じる。
モーちゃんは習慣を大切にする人だと強調されているだけに、果たして今でも森子を愛しているのか、単に今までの結婚生活を続けたいだけなのか分からないのがまたちょっと淋しい。おそらく後者な気もする…。
山田詠美の「無線優雅」が大好きだっただけに、あの二人もこんな結末を迎える可能性は大いにあるな…なんて思うとさらに切ない。
森子がお給料をその人の実力と考えてるのは、それはちょっと違うのではと言いたい。だって旦那の勤務地に合わせるために仕事をやめたり、子育てのためにブランクを作らざるを得ない(地域によっては保育園の信頼度が低かったりするので我が子を手元で育てたいと望むのはわがままとは言えないでしょう…)女性はざらにいるのでフェアじゃないよなぁと。
旦那の稼ぎを自分のものとは考えられないって、一見殊勝なようだけど実は家事労働を軽んじた傲慢な考え方かなと。
森子も堂々とモーちゃんの貯蓄もらってっても少し贅沢な一人暮らしスタートさせたらよかったのに!
投稿元:
レビューを見る
50前の夫婦の妻のほうが、夫のことを夫として好きではなくなったと言って別居し始めるお話で、二人の出会いから別居しての生活の様子が時間軸を行き来して語られるのだが、とても心に響く。自分自身が同世代で離婚したということもあるのかもしれないが、読み終わるのが名残惜しくて、少しずつ読んだ今年一番の本。
投稿元:
レビューを見る
わかりやすい非がない夫との生活に少しずつ絶望する話。
自分と重なって身につまされる思いだった
ただ、答えがでなかったので読後感がすっきりしなかった。
投稿元:
レビューを見る
専業主婦版の『れんげ荘』みたいだなと思った。
言葉にしたら、「だから何なんだ」と言われそうな、心に浮かぶ一瞬一瞬を描いていくような文章がとても心地いい。今まで生きてきた中のどこかで、私自身もこういうことを考えていた瞬間があったような気がする。こういう着地点もないあれやこれやが生きているってことじゃないかと感じるし、これこそが文学じゃないかと思う。私は好き。
投稿元:
レビューを見る
人から見たら「なんて我儘で自分勝手な人なんだろう」と思われてしまうだろう。
「夫として好きじゃ無くなった」と言って、安定的な生活を捨ててまで、自分を通すのを見て
愚かだなぁと思う人もいるだろう。
でも、私には森進一子の気持ちがよく分かってしまうんだなぁ。
朝倉かすみさんは私の心の中を読めるんじゃないかと感じてしまう。