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紙の本
帰宅こそ彼女の試練
2015/09/29 16:26
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
柚崎歩は中学時代に中二病を発症した結果、友達が出来なかった。今度こそはと異郷の地の月ヶ丘高校に入学したものの、部活に入る勇気もなく、結局はぼっちの座に甘んじている。話すのは同学年の妹の柚崎柑那くらいだ。ただこの妹は、真剣に兄を異性として認識しているので、なるべくなら近づきたくはない。
そんなある日、最短距離で高速帰宅中の柚崎歩は、道路に半ば足を埋めている鉄面皮クラスメイトの東条神埜と遭遇してしまう。何かの見間違いかと思った翌日、やけにテンションの高い巨乳の高城風夏に無理矢理引っ張られていった柚崎歩は、東条神埜が紅椿神社の呪いにかかっており、帰宅途中に心を揺らがせると地面に沈み込んでしまう状況にあることを知らされる。
なし崩しに「紅椿神社の呪いにかかった人を助ける帰宅部」に入部することになった柚崎歩は、過去に呪いにかかったことがあるリュシー・セイトールからの情報に基づき、呪いを解くために尽力することになるのだった。
第1回講談社ラノベチャレンジカップ優秀賞受賞作品。呪いで他人に迷惑をかけないために感情を殺して日々を過ごす少女と、異能に憧れるあまり日常ではぼっちになっている少年の出会いを描く。
設定は単純で分かりやすいが、キャラの潤滑な登場のさせ方に難がある。トイレの芳香剤とか繰り返されても、作者は面白いのかもしれんが、初見の読者は何のことか分からんよ。あと妹をなぜクラスメイトにしたのかの必然性も不明。妙に距離感が近くなりすぎて、主人公のぼっち設定が言葉だけのものになってしまっている。何となく、双子じゃないけどクラスメイトの兄妹というのがやりたかったんだろうけれど、それは盛り込みすぎだろう。
また、イベントの起こし方もいまいち起伏がないし、これだけで一巻分引っ張るのも冗長すぎた印象がある。もう少し主人公がぼっちになっていく様をリアルに描き、底辺からのラブコメ化と展開を強調した方が、物語的にカタルシスが得られた気がする。まあその場合、類似作品もバンバン挙げられるだろうけれど。
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