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『箱』から連想されること。箱入り娘、密室、その息苦しさほの暗さ、閉じ込められる不安に守られる安心、何が飛び出すか分からない玉手箱…。想像力が相変わらず飛んでるなあ。まだまだ女が生き難かった大正時代を舞台にする事で、ジェンダー問題を背負ったミステリーとなり、ちょっと心理的に重苦しいのだが、それだけに読みながら登場人物たちに救いがあることを求めたくなる。
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散文詩のような文体が心地良い。
箱入り娘ではなく箱娘。箱とは自由を奪うもの束縛するもの象徴なのかな。大正時代の女性の社会的な立場や因習に縛られた扱われ方を批判的に描いている。
上野千鶴子や笙野頼子の著作に近い雰囲気を感じるが、最も近いのは“大正野球娘。”じゃないかな。
“今際”は物語としてとても面白かったし“放蕩”では出来事よりも紺の人物像に肉付けすることが中心になっていてかなり面白かった。
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女が生き難かった大正時代が舞台の短編集。
新米新聞記者と箱娘とよばれる少女が、箱に詰まっている謎と秘密を開く・・・
箱、謎、秘密、そして女がテーマとなってる上に、時代が大正。女性にとっては辛いというか暗い話が多くて予想してたのとちょっと違ったかな(+o+)
短編集だけど、全体的には話がつながってる。
まだ始めなので、箱娘とは何なのか先が気になります。
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女性たちが生きづらい時代の箱にまつわる短編集。ミステリーを謳っているけれど、ミステリー要素が少ない気もする。題材が面白いだけに話数がちょっとしかなく、読みごたえがなくて残念。2巻に続くみたいなので、期待も込めて星3つ。
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とてもとても好みの時と、そうでもないときがあるなぁ、とこの著者に対しては思っているのだけど、本作はそうでもない部類だった。次回作がこのシリーズなら、それはもう買わないかな…
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雰囲気はとても素敵。
この先紺がどう変わっていくのだろう、とは思うけれど、続きを買うかは出てから、かなぁ。
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雰囲気がとても良い。
何も解決せず、何も進められず、何も成せず。
みっともなくて、ムズムズして、大声で罵倒したくなって。
それでも肩入れしたくなるような、そんな主人公。
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箱娘の存在、謎解き、キャラ、文体も含め作品全体が好み。箱や手紙に限らず、閉じた蓋を開けるのはちょっと怖い気持ちはわかる。資料としてあたったのが横溝正史だそうで納得。続編が楽しみ!
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初読みの作家の方。ある事情から女性であることを隠し、男装の新聞記者として働く英田紺が「神楽坂の箱娘」と呼ばれる回向院うららの力を借りて謎を解いていくミステリー。図書館で見て「良さそうだな」と思ったが、読んでみて私的には「当たり」の作品だった。「箱娘」のうららが「時代と国の永世守護」者と呼ばれる所以や、第3話に出てきた「怪人カシオペイヤ」がどのような人物かの謎などまだまだ語られてない所が多く、先を読むのが楽しみなシリーズになりそうな予感。続編が出たら読んでいきたいと思う。
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この作者さんの本読むの初。
CDで言えばジャケ買いです。表紙かわいい
『箱娘』『今際女優』
『放蕩子爵』『悪食警部』
の4編で構成された一冊。ライトノベルですね。
タイトル通り、大正が舞台です。
大正モノ結構好きなんですが、時代考証がびみょうかな……要素を「挟んでる」って感じで、時代背景を感じるようではなかったかな
描きたいものの周辺事情だけ拾ったみたいな?
具体的には、女性の立場は何度も描かれてるけど、家長制度はふんわり、といったような。
あと、こだわった表現で埋め尽くされてる感じが……普通の文の中にひとつ、ぽろっとあると輝くような表現が、ぞろぞろ出てきててぎらぎらしてるとでも言いますか……
あと句点が多い気がしましたが、読む勢いに乗ってしまえば気にならないかもしれません。
一番好きな話は『今際女優』ですね。
彼女は落語心中のみよきっちゃんを連想しました。
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【収録作品】箱娘/今際女優/放蕩子爵/悪食警部
大正時代の一見自由ながら息苦しい空気感が伝わってくる。今も変わらないのかもしれない。
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電撃文庫の『ミミズクと夜の王』を読んで雰囲気が好きだった紅玉さん。文体がやっぱり独特だなーと、改めて思った。詩的というか、文と文の間とか空気感がいい。
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新米記者は取材のために、旧家に出向き、箱を手に入れ
閉じるも開けるも自在の『箱娘』の所を訪れる。
連続短編集になっていますが、この時代
女性は生きにくいです。
閉じ込められているのか、閉じこもっているのか。
それは本人がどこで生きようとするかによって
変わってくる世界、だと思います。
外に出る事を選んだ主人公と、中にいることを選んだ娘。
そういえば、登場人物はほとんどが中を選んだ人ばかり。
そこから脱出したのは…妹さん、だけでしょうか?
これを脱出、というならば。
その話の主人公は、なんだかうっかり惚れそうなほどの
行動力でした…w
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開けぬ箱も閉じれぬ箱もないと言う少女。新米記者の元に舞い込む謎。大正時代の女たちの物語。舞台が整い人物が揃い謎と秘密が開かれる。
実に好みの要素の詰まった作品でした。既視感も強いが時代が持つ女というものに焦点を合わせた点が面白い。
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読む前は、大正ロマン溢れる可愛らしいお話を想像してました。が…読みにくいσ^_^;句読点の位置が最後まで慣れませんでした。妖しい作風を狙っていたのはなんとなくわかります。あとがきにあるように、横溝正史を意識したのもわかりますが個人的には横溝正史なの⁇と疑問です。男尊女卑の時代を描きたくて大正なんでしょうが、これなら明治でも昭和初期でも良かったような…謎解き要素もちょっとありつつ、解決はなんとなくボンヤリ。残念。続編もあるようですが手に取るかは微妙。