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名前を聞いたことのある豪快なおばはん達が、よくわからないけど言いたい放題言う、という感じの本。しかしながら最後、すかっとする。上等!というもののそれほど喧嘩腰でもなく、表現もわかりやすい。もっと過激派では?とも思ったが、お二人とも若干落ち着かれたのだろうか?違うか。
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社会学者の上野さんと著述家の湯山さん。
教養とパワーあふれる お二人の対談形式。
震災、家族、加齢、そして
下ネタまでも高尚なお話に仕上がっていて
ついてゆくのが必死・・・
いや、ちょっとついていけてない(笑)
専門用語の理解はさておき
男女 年齢問わず 人モテする先輩方の言葉は、
キョンキョンが書評集で語るように、
マーカー引いてしまうほど、ハッとするもの多し
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3.11を過ぎ、先日読んだ本(「頭は本の読み方で磨かれる」茂木健一郎著)で、キョンキョンの書評本を想い出したので、そこにあった「3.11」の付いた本書を読んだ。社会学者上野千鶴子と湯山玲子(著述家って何?)の対談集だ。
あとがきで、上野は「対話はひとを選ぶ。相手があっての化学反応だとつくづく思う。」と記す。選んだ相手が良かったのか悪かったのか、相当危険な化学反応をしている内容だった。対談集は多少立場や意見の異なる相手同士のほうが丁々発止が面白かったり、最後に共通の認識に辿りつことでカタルシスの味わえたりするのだけど、ほとんどハナっから意気投合しての会話の応酬は、圧倒的情報量とパワーにただただ圧倒される。
ひとまわりの年齢差のある二人だが(上野1948生、湯山1960生)、戦後から現在までを俯瞰し、アカデミックな話題から芸能、マスコミ、下ネタまであらゆる文化?活動に渡る話題の展開は圧巻だ。 曰く1970年代はどう生き残るかサバイバルの時代、ノストラダムスが流行ったり”終末論”がこの時代を生きた人の身についている、そして女性は1980年の山口百恵の引退で、仕事を頑張り燃焼し尽くし、その後未練なく家庭に入るというモデルが男女ともに浸透し「山口百恵の呪い」を掛けられる(笑) そんな80年代は、糸井重里のコピー「不思議、大好き」と西武カルチャーに持てはやされて遊ぶ大人として過ごしバブルを謳歌。そんな浮かれ気分やその反動も、同じ流れ、同じ社会システムの中で浮き沈んでたら、3.11で価値観含めて全部ひっくり返ったと喝破する。 なるほど、面白おかしく、よく時代を見ているもんだ。
キョンキョンは、女としての大先輩として、二人のこの対談集に「生まれて初めて教科書や参考書以外の本にラインマーカーを引きまくった」そうな。
「仕事をしながら生きる女としての矜持や美意識、何よりこの先を生きてゆくパワーが心にムクムク沸き上がるような気持ちになれた。」と絶賛していた。
ただ、ちょっと危険すぎる。最初にも書いたけど、意気投合した二人の会話は、誰も異論を挟まない。お互いで「そうそう!」と盛り上がって、思わぬほど遠いところに強引に胴体着陸してみせて、「どうだ、男ども、しっかりせいやー!」と言い放っているようで、はいはい、言ってなさいよって感じになってくる。セックスだマスターベーションだと下ネタ連発の中盤は、なんでもオープンに語たりゃいいってもんじゃないでしょと、聞きたくもないお二人の体験談の披瀝にやや辟易。 呑みの席とかなら笑って聞いてられる罪のない話なんだけどね。
でもまぁ、知識見識、これまでの体験は大したもの。生きた教訓も多く含まれ、キョンキョンじゃないけど付箋紙付けまくりの一冊であったことも確か。
ただ、あっちこっちに話題は飛んで、まとまりないっちゃぁまとまりない。
上野さんは、今後、ボケの世界を言語化したいと、ボケることを楽しみに過ごしてらっしゃとか。
湯山さんは、この対談で知った「予測誤差」、「最後の秘境は他人」という上野を教えを、ゴールの無い恋愛で楽しんでいくのであろう(ゴールというのは、結婚、妊娠、家族を作るという社会の通念のような縛り)。
そんな二人の対談。 3.11ですら忘れてしまいそうなぶっ飛んだものだった。
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読んでるときはおもしろかったんだけど、私は二人に言わせると諦めて思考停止してる人ってことになるみたいで、そこはこれを読んだからといって変わらないだろうな。
毎日楽しいしね。
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これまで友達にも恋人にも夫にも相談できなかったような事柄が、
お姉さまたちの対談を聞きながら、いっきに解決。人生経験や学術的な裏付けのある断定なので、心強いことこの上ない。
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〇組織は必ず腐る。そこに帰属する人たちのお得と存続が真の目的になっていくから。
〇社員による内部改革はまず無理。組織温存に血道を上げがち。
〇組織の自己防衛。図体が大きく、止まろうにも止まれない。慣性。
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〇「人間は抑圧し抜くと、抑圧に慣れる生きものだ」
〇東大話法ーあの情報の薄さの割の物言いの説得力
〇セクシィ・ギャルの大研究
〇やってみたら大したことない。会社の仕事も、女のひとり寿司も、どうってことない。なんてことないものを、幻想で守って、ずっと男女の差をつけていた。
やってみたらどうってことないじゃん、やらせてみろよ、と。
〇ファッションって、自分のイメージを作り上げ、自分の魅力を自ら発掘して輝かせるもの。
〇向上:
not 目的たっせのためのスキル向上、効率向上
but 人間の質として、より思慮深くなり、自分の体験に即した強い言語を持ち、全人格的に成熟する
死ぬまでにもっと世界を見てみたいという”向上心”
〇ママが不幸せじゃなければ大丈夫
ママが不幸だと、男の子は、ママを幸せにする責任を凄く早くから背負ってしまう。
〇去勢された状態;社会における自分の位置取りを学習し、分(ぶん)を知らされる、ということ(大人には必要な状態)
〇読むべき「モア・リポート」性の実態
〇マスターベーションの回数は、過少申告の傾向。(過大に申告してお得なことな何もない
〇性交頻度とマスタベーションの頻度とは相関する。
〇獣フェミニスト集団FROG
〇女の暴力:
女の依存性がイデオロギー化「私を丸ごと受け止めて」
〇ロマンティックラブの妄想ー異性間での自我の全面譲渡を神話化したもの
〇韓流ー安心がほしい、絶対の安心、絶対の受容。現実には、そこそこの信頼、そこそこの安心でいい。(親であっても)
ー女の性は男のためにあるもので、自家消費しちゃいか、ということになっていた。)
ー自分の性欲は男のためにある、という刷り込み。男によって選ばれ、男によって快感を得るということが、どこまでも内面化している。
-選ばれることに自分の全存在をかけているから、Noと言われると全存在を否定されたと感じる。
★ムラムラ、ドキドキ、ワクワク、というのは相手に予測できない部分があってこそ生じるもの。だから、慣れ親しんだ肉体より、そうじゃない未知の肉体にムラムラするのは当然。
〇”快楽とは受動的なものである”
性欲の主体より、客体になる方がよい
快楽は、自分の統制から放たれたところに到達する忘我
自分でくすぐるより、くすぐられるほうが感じる(予測誤差)
〇たかがセックス。ごはんと同じ。断られたら、OK、でよい。
〇夫で気持ちよくなければ、他流試合をしろ。
〇マスターベーション=光合成、自家発電
〇性欲の中に物語性が学習される。加齢とともに、物語性が欠落していく。残るのは純粋性欲、マスターベーションだけではないか(上野仮説)
〇ドンファン回顧録「記憶に残るベストセックスは、本当に愛し合った相手と、互いに許しあったセックスをしたとき」
〇欧米:対等なセックス
日本:男女差、権力支配ファンタジー?
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〇女たちは気楽に楽しく生きる。
〇応援団をつくる。自分が言うことに、同意、共感してくれる人。
〇加齢とともに、恋愛と性に、遊戯性が中心になっていく。(=目的がない)
恋愛は予測誤差の集まり。おもしろくて仕方ない。
予測誤差=「対人性」という要素。最後の秘境は他人。
〇非対称性(相手と自分が違う)は、鮎のハラワタくらい美味。
〇男の足枷は覇権主義。アウェイの理解不能集団、敵視される場、およびでないところで生き抜く術が必要。外国、被災地。
〇濃密な、生きててよかったと感じる時間が、私にはほしい。
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すっごい面白い。
ネオリベ女代表としての勝間さんのあり方とかを冷静にフェミとして分析してたりして、あげく「一冊の小説も必要としない人」と描写しており、妙に納得してしまった。
この本を理解するには教養とフェミの理解が足りとらんので、勉強してみます。
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めちゃくちゃ面白い部分と興味ない部分が両方ある降り幅の広い本だった。この本タイトルでなんとなく借りたけど、出版は約10年前。
つまんない、興味ない部分は自分語り(自分がどれだけ周りと違うか語り合うの必要だった?)とか自分にとっての正しさを他人に押し付けてるだけに感じた。そもそも10年前の価値観での話だから古い考えを押し付けられたように感じちゃったのかとも思うので、しょうがないのかもしれない。
興味ない、嫌なところが半分くらいあったけど残りの半分はかなり勉強になったし自分と同じだと思えた部分もあったしこれからを生きるヒントもたくさんあった。