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投稿者:あーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
弟くんの告白感動した!まだまだ時間かかりそうだけどまた元のようにようちゃんと仲良くなれたらいいなぁ、殿さんの焦りようがキュンとしました
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とのさんと修平の関係性が好き。
修平がとのさんに宣戦布告しに来たのにお仕事で
謡ちゃんのライブに行けないとのさん。
なんだかんだで、
「アレは 感情任せに謡に そんなんしない
あいつは すごいんだよ
おれと出会う前から ずっと謡を大事に して」
と信用していて、男としてあいつに負ける気しかしない..
と思っているところが可愛い。
謡が気がついた時真っ先に目にするのが修平の顔で
「自信満々に人呼び出しておいて倒れるとかざけんなよ」
と怒って誤魔化しながら、
「頼むから無理しないでよ」と心配しているところがきゅんとする。
男嫌いの事情を知っている田辺さんが、謡ちゃんを助けた後
話す時にも距離を取ってくれているのがさりげなく優しい。
とのさんが謡ちゃんのためだけに作ってくれたギター。
いきなり本番でリハと違うギターを使うのは
本当はちょっとどうなのかなとは思うけれど、
今使っているものと似せて作っているから大丈夫
というエクスキューズも用意されている。
謡ちゃんが、ずっとそばで見守り続けてくれた修平と
一緒に走ると言ってくれたとのさんと
2人の愛を感じて頑張るところが素敵だ。
ライブ後に修平が、
「あの事件があってねーちゃんはもう笑わないんだと 思ってた」
と謡に気持ちを吐露する。
「おれが何年 そばにいたってたぶんねーちゃんは ギターを弾けないまま だったんじゃないかと思うけど」
だから、その点でとのさんがすごいと思っているのだ。
ストレートな「謡が好きだ」という告白が沁みるし、ちゃんと
「あたしはとのさんが好き」
と答える謡も辛いところ。
「わかってて告るとかやっぱりきつい。すげーきつい」
「おれ結局なに見せられに ここに来たの?
彼氏からもらった 誕プレギターめっちゃ楽しそうに 弾いてる姿とか
マジで何? 罰ゲーム?
ほんとむかつく むかつくけどでも
アレが見たかったんだ ずっとずっと」
素直な本心なのだろうかと思うと、読んでいても切ない。
自分では取り返せなかった、大好きだった笑顔。
ちゃんと謡も向き合ってくれるし、遅れて駆け付けたとのさんが
「告白とか かっこいいこと すんなっ!!
男前すぎて 全おれが惚れるわ」
「あのタイミングで ギターのプレゼントとか最高かよ!」
と修平と言い合うのが好き過ぎる。笑
仲が悪そうでいて、お互いを認め合っている関係、好きだ。
勢いにまかせて「おれ以外はダメっっ 絶対!!!」
というとのさんの無自覚なところも良い。
修平に気を遣うのは人として正しくても男として終わってるし
そこまで余裕ない、譲れない、
「だからおまえは自分の気持ち無理に捨てようとしなくていいよ」
捨てないといけない、弟でいないといけないと
抑えきれない気持ちを抱え込んでひとりで泣かなくて良い。
「雑な大人だな」と捨て台詞を言って帰ろうとするけれど、とのさんの言葉も救いになっていて。
「フラれてよかった。
弟のクセにって気持ち���いっていわれなくてよかった。
何年分って気持ちなかったことにされるよりずっとましだ」
ごめんとありがとうを言う修平の気持ちを考えると
告白できて良かったと思うし、この先幸せになって欲しい。
謡ちゃんが修平のことを考えてとのさんにすがらないようにしているのを、とのさんが
「知るか、おれが甘えたいんだよ」
と言って甘えさせてくれるのが大人。
すみれちゃんが好きなのがとのさんではなくて
田辺さんなことがはっきりして、修平くんが
「ダメはダメなりにちゃんとふられるって
結構大事なことなのかも しれませんよ
がんばってください」
と言えるくらい気持ちがすっきりして良かった。
修平と元通りの関係には戻れないままだけれど
謡ちゃんが「これからもねーちゃんがんばります」
と決意しているの前向きで尊いし、
ギターを大事にすると言われて
「その心意気は嬉しいがおれが
ギターに拓く事案が 発生するからやめろ」
ととのさんが突っ込むのが面白い。
ちゃんと謡ちゃんのお家にご挨拶に行って、
年上彼氏なんて!じゃなく「譜くん」とお母さんに気に入られちゃうところがすごい。
弟同伴とは言えお泊りを許してくれる親、羨ましい。
修平がねーちゃんって言わなくなった、と謡ちゃんが気にしているが、わざとではなくて
自分なりに決着つけたつもりなのにぎこちなくなって
それまでどうやって普通にしていたか思い出せなくて
どう呼びかけていいかわからない
とすみれに打ち明けている。
謡が修平の嫌いな食べ物を並べなかったと
すみれに言われて気がついて、むかつきつつ嬉しい修平。
とのさんもさりげなく禁煙しているのが偉いし、
もうちょっと一緒にいたかったとしょんぼりしているのも可愛かった。
高校生だと思うと、遠さを感じる気持ち、ちょっと分かる。
大人に見えるとのさんだけれど
「少なくとも おれはおまえのことで
上手く立ち回れたと 思えたことは一度も ないよ」
とちょっと本当の気持ちを言うところも良い。
その後の「クマとの戦いに 勝った経験とか おありでしょうか?」
「ほんと ごめんな 無えよ」
のやり取り面白かった。
2人が肝試し中に迷子になったかもしれなくて
心配して電話をしたときに、勢いで
「別に無事ならいい ねーちゃんが」と修平が言えて良かった。呼べた、と嬉しそうな表情なのも良い。
お迎え待ち中のとのさんのモノローグの
僕の牙が 君を傷つける ものではなく
君を守るもので あるように
というのが素敵。