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王国
著者 よしもとばなな (著)
「あんたは山を降りなさい」。薬草のお茶で身体の悪い人を癒してきた祖母の言葉が、十八歳になった雫石の人生を動かす。自給自足の山の生活を離れ、慣れぬ都会で待っていたのは、目の不自由な占い師の男・楓との運命的な出会い。そしてサボテンが縁を結んだ野林真一郎との、不倫の恋だった。大きな愛情の輪に包まれた、特別な力を受け継ぐ女の子の物語。ライフワーク長編の幕が開く。
王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―
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2021/02/26 17:26
ライフワークと聞いてたけど、やっと読む。その意味がちょっと解る。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
スピリチャルなチカラがテーマとなっている物語だろうか。というか、ひとは目に見えないチカラや存在を忘れすぎているなぁと、読み終えてポッと思う。
薬草茶で他者のカラダを治してきた祖母が、旅立つ孫娘・雫石に語るコトバがいちいち深い。身体の悪人が病から治癒すること、穏やかに寿命を終えること。ひとにとっての仕事の意味。ものごとを変えてゆく正しい道のりと、それを阻害する欲の話。
読後感がなにより良い。