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電子書籍

3月のライオン 新着

著者 羽海野チカ

その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。

3月のライオン(1)

税込 660 6pt

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みんなのレビュー607件

みんなの評価4.7

評価内訳

少年の中には獅子の魂が眠っている。

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この新作も素晴らしい作品だな、そう素直に思えた。主人公は桐山零(れい)、プロ棋士。
史上五人目となる中学生でのプロ化を果たした彼は高校一年生。

ガランとしたマンションの一室に一人暮らしている。冒頭シーン。謎めいた夢から目覚める零。
膝を抱え、体を折り畳んで眠る姿は、まるで手負いの獣でもあるかのような、気高さと孤独とを匂わせる。

彼の過去に一体何があったのか?夢の続きの様な、何処かしらが欠落した赴きのまま対局に向かう零。
対戦相手も零と深い関係性がありそうなのに、互いに歪んだ空気を放っている。そんな零を優しく、

暖かく見守るのが、あかりを初めとする三姉妹だ。彼女達も母親を亡くしているらしく、
長女のあかりは昼は家業の手伝いをしながら、夜は叔母がしている銀座のクラブのホステスをしながら、

妹達を育てている。そんなあかりが、銀座の街の宵闇に、(先輩棋士たちから)見捨てられ、
置き去りにされた零を見つけ、零の自宅とは、橋を挟んで隣町の、自分の家に連れて帰ったのが、

あかりの妹達、中学生のひな、幼稚園児のももとの運命的出会いになった。
そんな訳で対局から解放された直後だと言うのに、晩御飯のカレーライスに添える福神漬けを買って来て!と

有無を言わせぬ勢いで頼み込まれても、苦笑しながらも満更でもない様だ。
下町の人情味あるドタバタを描ける筆捌きこそ、作者・羽海野チカさんの力量であるように思う。

他にも脇役一人をとっても、決して手を抜かないから、零の高校の先生の林田先生と
零との間の細やかな秘密(彼がプロ棋士であることを口外しない)ある関係性が際立つのだと思う。

普通の、ごく普通の、目立たない高校生として過ごしたいと願う零の言動には、ズシッっとした重みがある。
棋士仲間との関係性も微笑ましい。桐山零の永遠の宿敵と豪語し、強引に零の親友だと名乗る二階堂晴信。

豪快で、笑えるキャラクターの反面、身体にハンデを抱える繊細さ、
それを勝負への強い執着心へと向上させている所は流石だ。彼のエピソードに、

丸一話分割かれているのも良く分かる気がした。どのエピソードも、抜群に良いのだけれど、
中でも中学生のひなが、零と歩いた夜道、痩せぎすの彼に

『おねいちゃんはガリガリの子を見つけるとほっとけないの。でフクフクにするのが好きなの』
『でも大丈夫きっとおねいちゃんがすぐにフクフクにしてくれるよ』ってシーンは、

この漫画の奥深い温もりを象徴しているようで、強く印象に残りました。
一巻の最後辺りから明らかになる零の過去の傷み。物語がどんなに流れても最終的には、

『みんながフクフクになる』そう願いたくなる、極上のストーリーです。オススメします!

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いよいよ、大きく動き出しました

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カフェイン中毒 - この投稿者のレビュー一覧を見る

中学生でプロの棋士になった、主人公の桐山零。
幼い頃に事故で家族を失ったあと、引き取ってくれた家で彼は、
「将棋が強いかどうか」でしか、養父の愛情を量ることができませんでした。

居場所を求めて将棋の勉強を続け、その家の子供たち(義理の姉弟)の激しい妬みも買います。
彼にとって将棋は、まず生きるための手段で(居場所と存在意義の確保)、
惜しみない努力で勝ち取ったプロへの最短の道も、結局は彼を幸せにすることはできません。

家を出て高校へ通い始めた彼は、
「独立すれば大人になれる、大人になれば泣かずにすむ」と思っていたようです。
プロ棋士になれたところで、それほどの孤独を抱えた高校生が幸せなはずがありません。

ひょんなことから知り合った川本家の3姉妹が、ときに気遣い、ときにマイペースに、
ひとり暮らしの彼を慰めてくれます。
あたたかい3姉妹に救われるように、ほんの少しずつ彼の生活も変化していくのでした。

川本姉妹との出会いや、零の生い立ち、
彼にとっての将棋を指すことの意味などが中心に描かれていた1、2巻を経て、
今回、いろいろな方面で物語が動き始めました。
ちらっとしか見えなかった登場人物たちの顔が詳しく描かれ始め、一気に面白くなっています。

特に棋士たち。
今までは零の対局の相手として描かれることがほとんどだったのですが、今回は盛り沢山。
さまざまなクラスのプロ棋士の、複雑な思いに触れることにもなります。

彼らから見た零は、強いとは言ってもまだまだ若く、圧倒的に経験値が足りない。
ゆえに読者は、これからの彼の伸びしろを想像することができるのでした。
ただの孤独な天才の苦悩を描くだけの物語ではないことを窺わせます。

個人的には、お気に入りのスミス先輩の対局の1日が描かれていたことが嬉しく、
なぜスミスと呼ばれているのかも、ぼんやりとわかりニヤニヤしてしまいました。

前作『ハチミツとクローバー』でも存分に発揮された、食べ物や雑貨などの細々した絵に、
川本家の日常が、温かく彩られています。
ちゃぶ台に並ぶよく知る料理や、食べ終わったあとの食器など、
ついひとつひとつ見入ってしまう細かさと可愛らしさ。
一方で、男のひとり暮らしらしい、スミス先輩の豪快でちょっと行儀の悪い朝食風景
(これがまた色っぽく見えるのだけれど)。

もちろん棋士たちの喜び、苦悩、成長と同時に、勝負のハイライトなども描かれているのですが、
最近、長年の夢だった将棋をかじり始めた私には、これもまたおもしろい。
紙面を目で追っていただけの駒の動きにも興味がわき、その意味を考え、
素人ながら、これまでの倍は楽しんでいます。

先崎学氏のコラムも充実していて、将棋を知らない人にも、とてもわかりやすく書かれています。
大きく動き始めた3巻で、より続きが楽しみになりました。
『3月のライオン』というタイトル、意味深でいいですね。

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そっと包み込まれたデリカシーが、心に届く。

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

今回は、対局シーンは少なめ。
将棋のシーンと、その他のシーンが
バランスよくまとまった感じ。
零が、だんだんじぶんを取り戻していく様子が
ほんとうに嬉しくなる。

先崎学の将棋コラムも毎回おもしろい。
専門分野の人は、とかく
専門のことしか目がいかなくなる傾向があるが、
この人はちゃんと「3月のライオン」を
読み込んだうえで、適切な解説をしていると思う。
だからこのまんがのファンも
かなり高い好感度を持って、このページを
読んでいるのではないかと推測する。

さて、三姉妹プラス猫たちは
あいかわらずいい味を出してくれているけれど、
次女のひなたちゃんが、大変なことに巻き込まれてしまう。
彼女が思わずこぼした涙に、零が発するひとこと。
これが5巻のクライマックスなのだけれど、
この何ページかのあいだで、泣いてしまう。
ふたりの思いそれぞれに、感情移入してしまう。
いや、ふたりの思いが、こちらに侵入してくるのだ。
めったに震わせてはいけないところに
そっと(決して無理やりではなく)入り込んできてしまう。
琴線に触れてしまうのだ。

羽海野チカは、ふたりを抱きしめるような思いで
これを描いたのだろうか。
そしておそらくふたりの立場にいるたくさんの人を
抱きしめる思いを持って。
感応してしまう人には、なにかとても壊れやすいものを
そっと包んで差し出してもらったような
気になるのではないだろうか。
「3月のライオン」には、ほんとうにいつも、
大事なことが描きこまれているなぁと感じる。

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ハチクロファンにも嬉しい14巻

9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:金柑露 - この投稿者のレビュー一覧を見る

マニーちゃん、可愛い!!14巻、すごく面白かった!

前半は野口先輩と零くんの、あかりさんを巡る島田さんと林田先生バトル?を画策の巻の話がメイン。私としては島田さんとあかりさん推しですけど。映画で佐々木蔵之介さんが演じたからか似せてる…と思いましたが、今じゃ昔登場した島田さんより、髪の毛の量も普通ではないですか!あかりさんといると大人の男性な雰囲気出してるし、お?これはもしかして。そうだ島田さんの胃痛を癒してくれる女神はあかりさんしかいない!野口先輩本当お父さん目線??本当の歳忘れます。あの紛らわしい髭で…!

そして後半の職業団体戦と橋高文化祭の話では、あの!ハチクロの藤原デザインのメンバーが出て橋校先生方と対戦。隈倉健吾に夢中なマリオとルイジ社長、相変わらず美和子さんにおもちゃにされてる山崎…。真山の柄シャツ(トーン)も変わってない!それぞれの相手の女性のことも描いていて、懐かしかった。
最後は高1の皮をかぶったまさかの小学生の、ひなちゃんにもとうとう変化が!?気づいたかな、自分のほんとの気持ち。

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イジメ問題に言及

9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:桜李 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ひなちゃんの巻。
相変わらず、物語の半分弱しか将棋をしない将棋漫画。(笑

学校生活における永遠の課題"イジメ"をテーマに持ってきた6巻から引き続き、イジメに対して言及していく。
結論から言えば、理想に徹しすぎている感は否めない。ただ、解決策のひとつであることも確かだと思う。

子供のイジメって、自覚なし、きっかけは些細なこと。からかい半分で始め、加減できずに行き着くところまで行ってしまい、同級生も大人も手を出せなくなってしまうケースが多いように思う。
"思いやり"に欠ける加害者と、自分では対処できず理不尽に追い詰められる被害者。
どちらの気持ちも、対処したいんだけどできない先生の立場も、とことん描かれているので読んでいて苦しい。

ひなちゃんの場合は、親身になってくれる主人公、いつも寄り添ってくれてるお姉さん、家族に恵まれているのが、少しだけ救われた気分になれる。
倒れた担任に代わってクラスをまとめ始めた学年主任が、真正面から生徒たちと向き合うシーン、よかったです。
「転校する者が出る程のいじめがあったのに、お前ら38人もいて当事者以外誰一人声を上げず、ここまで見て見ぬフリをして来た代償だから」

最後に、扉絵がひとつのお話になっていて可愛い。重いテーマの中で、ほっと癒される1ページ。
そして女の子はやっぱりスイーツよね!甘いもの食べて、笑って、少しリフレッシュ。
盛大にトッピングされたデザートは、家族からひなちゃんへの愛だね。

次からは、ちゃんと将棋の話になるみたいです。

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つながりの暖かさ

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

零君とひなちゃん 進展!これだけでもこの巻は素敵。
零君はもう1巻の時みたいに凍えて乾いた目をしていない。
ジグソーパズルこと、食べ物のこと、零君が見つめるひとつひとつが暖かい。

宗谷名人の家
おばあさんがパワフル!たま子さんと子供、よく来るようになった土橋さん。
今の宗谷さんの周りは音がいっぱい。彼の周囲も暖かくなっていて嬉しくなった。

島田さん 重田さんになつかれて(なついているんだよね?あれ)微妙な反応。
シャンプーには笑わせていただいた。

そして、祝・二階堂君 完全復活!
本当にめでたい!

川本家の隣家を巡り、金ヅルにされかかってる零君。
ある意味、望むところかも(笑)

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重く暗い題材を、個性的で楽しい登場人物たちと共に、どこかカラリと明るく描いている。読むと将棋を覚えたくなります。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

1巻から6巻まで一気読み。
そしてその後、今度は舐めるようにもう一周。

羽海野さんの描く女の子は本当に可愛い。
ふんわりとしたその雰囲気を味わうだけでも読む価値がある。

だけど今回は、ハチクロとは全く違った趣の、重い重いお話。
しかも題材が「将棋」
なんと渋い!

実は私、将棋は全くわからない。
ただ、エラく奥の深いもので、勝つには大変な頭脳が要る、というイメージと、チェスは取った駒は死んでしまうだけだが、将棋では自分の持ち駒になるんだよという、昔だれかから教えてもらった知識があったぐらい。
実際この漫画の中でも、主人公の零は、他の有段者との非常に熾烈な戦いをくぐり抜けていくわけで、それだけであれば、ただ
「ああ、やっぱり将棋って難しいもんなんだな。」
で終わってしまっていたと思う。
ところが、である。
ここが羽海野さんのすごいところだと思うのだが、そんな難しいイメージの将棋のルールを、この漫画の中では、なんと猫のキャラクターで(しかも絵本という形で)優しく教えてくれるのだ。
私も、読みながら「ふむふむ。なるほど、これは面白そうだ」と、思わず前のめりになり、
「将棋、やってみようかな」
なんて思っちゃったりもしたぐらいなのだ。

それと、情景の表現が非常に巧み。
背景の絵と、そこに時折差し挟まれる詩的な言葉が非常にマッチしていて、くらくらするほど酔わせてくれる。

"水色の空に水銀をぽろろところがしたような淡い閃光"

なんて、なかなか出てこないよこんな表現。
さすが、スピッツとスガシカオが好きな作者だけある(関係あるのかそれ?)
ただね、心象風景を表す横書きの文章を、コマとコマの間に挟み込むという斬新な手法はとっても効果的で良いとおもうんだけど、あまりそればかりだと、読むほうはちょっとツライ。
だってセリフは基本的にタテ書きなんだもの。そこに唐突に横書きが混ざるわけだからね。
効果的だからこそ、ここぞという部分だけにしとくべきかなぁとは思ったかな(えらそう)。

ストーリー自体は非常に面白く、私にとっては目が離せない漫画のひとつになったけれど、6巻の不穏な展開は、私はあまり好きじゃない。
なんだか説教臭くてね…。
もちろん、そこで取り上げられていることは、とても大切な問題だと思う。それは重々承知の上で。
この漫画でそこまで問題を拡げちゃうかなぁ、と。それは別の漫画で描くべきじゃないかな。

いやぁな予感がするのだ。
今まで、私はどんなに多くの小説や漫画で、これをやられて興ざめし、読むのをやめてしまったことか。
いつのまにか、お話の主題からどんどん逸れて、作者の"青年の主張"みたいになってしまうものが非常に多いのだ。延々と作者の主張を聞かされ、「イジメかっこ悪い」みたいな、道徳っぽい話になってしまった残念なケースが。
杞憂に終われば良いのだけど。ていうか、信じてるからね、羽海野さん。

とまぁ、色々注文をつけてしまったけれども。
兎にも角にも、今後に大いに期待。


最後に、猫好きさんなら、この漫画は必見ですゾ。
可愛いニャーたちがてんこ盛り出てきなさるよ。
しかもひとつひとつのセリフがとっても面白いよ。

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17巻

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:むくどり - この投稿者のレビュー一覧を見る

桐山君と二階堂君の将棋話とあかりさんのデリバリー和菓子屋、銀座のバー、そして島田兄者のお話。
いつもどおりに面白い。
あとがきにラストスパートって書いてあって終わっちゃうのがとても悲しいな。

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「理不尽」に振りまわされるってことを考えました

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kinokino - この投稿者のレビュー一覧を見る

あまりに身勝手な父親・誠二郎にかきまわされ彼を中心に周りのみんなが出口のない闇に取り囲まれる中、零は図太く、彼なりの当たり前で体を張る。人のことを考える人間が、考えない人間に勝てるわけがない、そんなことを教えてくれ、乗り超えるためには、本当に理不尽だとは思うが、当たり前のルールを忘れずに、こちらも汗をかくしかない、そんなことを考えながら、またうなり、感動しながら読み終えました。
「3月のライオン」は必読です。

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一人で指すがひとりじゃない

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 桐山零五段が懇意にする川本家の次女ひなたを襲うクラスでのいじめ。いじめられる友だちをかばったせいで、彼女が新たな標的にされたのだ。それに対処すべき担任は、むしろひなたを悪者にして、見なければいつか問題が消えてなくなると思っている様な態度をとる。
 桐山零は彼の心を救ってくれたひなたに恩返しがしたい。でも自分に出来るのは結局将棋だけ。だからこそ彼は初めて欲をもって、勝つために将棋を指す。その賞金でひなたがどうなっても助けられるように。

 勝ったり負けたりを繰り返しながらではあるが、順調に新人王戦を勝ち抜いていく桐山零。そんな彼の練習相手となるのは、桐山の心友を自称する二階堂晴信五段だ。互いに決勝で対局すべく、それぞれが死力を尽くす。しかし…。

 いじめの問題は難しい。なにが難しいかって、最善の落とし所である元通りには、絶対に戻らないからだ。それに、人によって落とし所は異なってくる。誰もが満足いく解決なんて、果たしてあるのかどうか。
 ただひなたの救いは、彼女が正しいと全面的に肯定して、それに寄り添ってくれる人たちがいること。そして彼女もそれを受け入れていること。あとはそれを支えにして、自分が正しいと思う道を進めば良いと思う。誰がそれを妨害しようとも。

 そして二階堂晴信の事情を知った桐山零。彼のモデルは故・村山聖九段なのだろうから、彼がどれだけ死ぬ思いをして将棋を指しているかは推して知るべし。
 将棋は相手と自分、二人で指すもの。盤上ではひとりで戦わなければならないが、その指し手に至るプロセスには、様々な人の想いが介入し、彼を支えてくれている。そのことを今回、桐山零は実感するのだろう。

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単刀直入におもしろい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ハチミツとクローバー」を
ひさしぶりに読み返したら、
「3月のライオン」もすごく気になってしまい、
4巻までをオトナ買い。
おもしろかった。

羽海野さんはやはり、すごーく
「ハチクロ」のイメージが強烈なので、
将棋というテーマとあの絵がなかなか結びつかず、 
どうなんだろう?と思っていたが、
期待以上に、読後感はよかった。
彼女のほんわかしたテイストもきちんと残され、
なおかつ、熱さには拍車がかかっている。
竹本君のじぶん探しが、うんとうんと濃くなったような。

せりふがカッコいい。
美学などがちりばめられていて・・・。
その熱さを
三人姉妹プラス猫がほんわかと中和。
猫たちの細かい描写が、
ほんとうに、いちいち、いい。
笑わせてくれるところも、いい。

4巻はとくに対局のシーンが多くて、
将棋のことが少しはわかってたほうが
より楽しめるかも・・・・・・と、感じた。
この本をもっと味わいたくて、
将棋を、ちょこっとかじり始めた。

入り込みやすさって、コミックの強みだ。
吸引力のある本だと思う。
読者を、まったく新しい世界へ惹きこんでしまう
羽海野チカって、すごいなぁ。

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零がほかの人たちと心を通わせ、大事なものを得ていく姿が、とてもいい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 中学生でプロの棋士になり、自分が進む道を将棋の世界に決めた高校生、桐山零(きりやま れい)。孤独な寂しさを抱え、心に傷を負った彼が、あかり、ひなた、モモの三姉妹と出会い、あたたかな人間味に触れていくなかで、何かを取り戻してゆく物語。プロの棋士として様々なプレッシャーにさらされ、色々と迷いながらも、主人公の零がほかの人たちと心を通わせ、大事なものを得ていく姿が、とてもいいです。胸が熱くなります。

 第2巻では、ヒナちゃんの好きな中学生、高橋勇介君との会話の場面と、テレビ画面から親友の(?)零に向ってほえる二階堂晴信の姿に、ぐっときちゃったな。なかでも、「自分を大切にしてくれっっ 桐山っっ」とゼッキョーする二階堂に対してぶちキレる零の姿、それを見ていたヒナちゃんが、「れいちゃんのでっかい声 初めて聞いた」「なんか楽しいね」と言うシーンがとてもよくて、ほろりとさせられました。

 ところどころに挟まれた【先崎学のライオン将棋コラム】も興味深く、毎度、楽しく読ませてもらっています。

 『March comes in like a lion』と英訳されている『3月のライオン』。次の第3巻の発売が待ち遠しいなあ。

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満を期しての桐山君!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:al - この投稿者のレビュー一覧を見る

いやぁ、素晴らしい。将棋盤という少年漫画のような派手な戦場ではないけれど、一番「闘い」というのを感じさせてくれる漫画です。そして今回はまた新たなタイプの敵がでてきましたね。そして予想の斜め上をゆく安定の桐山君。ウミノさん、うまいなぁ!続きが気になって仕方ありません。
登場人物に心の底から嫌いになるような人物がいないのはさすがだと感服します。あの人ですら、心底嫌う気になれませんから。
それにしても、桐山君がどんどんイケメソになっていきますな!成長を感じます(笑

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縛られる気持ち/断ち切られる呪縛

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 名人戦七番勝負が終わると次の順位戦が始まる。同じC1級の桐山零と二階堂晴信だが、順位戦の対局は組まれず、その勝負は新人戦トーナメントの舞台となる。そして学校も新しい年度へと移り変わり、桐山や川本家の次女ひなたの学校生活にも変化が訪れる。

 島田八段の地元・天童での人間将棋や勝負に対する棋士の心構えなどのエピソードを交えつつ、幸田香子と後藤九段の関係、零やひなたの学校での出来事が描かれる。香子がこれまでの印象と違い子供っぽく可愛らしいところや、ひなたの真っ直ぐさが零の呪縛を断ち切るシーンなど、とても印象的な描写が多い。
 零のエピソードと香子のエピソードは、実は表裏一体なのだろうと思う。幼少期に両親を事故で失い、両親の愛情の代わりに養父母の関心を惹かなければ生きていけないと思っていた零。そして、その影響もあり、特に父親の愛情を感じられなくなった香子は後藤に父性を求めてしまっている気がする。そんな構造がとても強調された構成に今回はなっていたように思う。

 ひなたの苦しみもあり、ひとつ乗り越えた感がある零。6巻では大暴れしてくれそうな予感がある。一方で、香子の呪縛が解かれる時は来るのか。
 あと、あかりの扉カットは妙に色っぽい。

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偶然の出会いがなければ今頃

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 二階堂晴信にしても、川本あかりやひなたにしても、万全に幸せな人々という訳ではない。それぞれに他人から憐れまれたり悲しまれたりするようなことを抱えて生きている。でも、そういうものを全部抱え込みながらも、なんでもない事のように普通に生きている。そんな人たちに囲まれて生きていられる桐山零は、本当は幸せ者だと思う。
 将棋監修は先崎学八段。現在活躍中の中堅から若手の棋士の中で、この物語の監修には最適な人物ではなかろうか。将棋盤面に込められた想いをコラムで語る以上に、桐山零を深めるのに活躍して欲しい。

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