【セット商品】テルマエ・ロマエ 全6巻セット　≪期間限定26%OFF!!≫　≪完結≫

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投稿者：みなとかずあき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

特に何か根拠があるわけではないが、ベストセラーとか評判作品とかは読まないようにしている。と言うか、読む気が失せてしまうのだが。
なので、この『テルマエ・ロマエ』も本屋で平積みされるようになり、カバーを見た時にはすごく気になったのだけれど、読まずにいた。このギリシア彫刻のような人物の絵はすごく気になったし、タイトルも「この意味がわかる人だけわかればいい」と言っているようですごく気になったのだけれど。
それから何年経ったのか、手塚治虫文化賞を取ったり、映画化されたりして、いやおうなく作品についての情報が耳に入るようになって、これはやはり読んでおくべきかと思ったのだが、直接的なきっかけは電子書籍だった。手軽に読めるならば読んでも良いかと思ったし、ちょうど映画化第２作に併せて値引きしているのだから、これはもう読めと言っているようなものだ。ちょうど東京へ行く用ができた時に、「新幹線の中で読み切ってしまうのにちょうどいい」なんて思ってしまって、全巻購入してしまった。
でも、新幹線の中だけでは読み切れなかった。けっこう内容が詰っているし、最初の頃は１話完結のマンガのあとに著者のエッセイがついているので、これをきちんと読もうとすると結構軽く読み飛ばすことができなかった。
話自体は、前半と後半で大きく雰囲気が変わる。雑誌連載当時、最初は１話読切連作だったようだが、後半は連載物になっていたので、そのせいもあるだろう。
また、主な舞台がローマだったところから、日本になってしまったりという違いもあるかもしれない。
どちらも面白いには面白いが、当初の１話完結で、主人公ルシウスが時空を超えて風呂を作る話の方がインパクトがあったように思う。
そうであったにしても、ローマ時代の浴場と日本の風呂・浴場との異同に目をつけた著者の眼力と、それをマンガにしてしまった力量はすごいと言わざるを得ない。