紙の本
秘密の上に成り立つ秩序
2006/07/30 23:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界観の外枠がようやく見えてきた。そんな気がする。
伝説的「本」屋、ラスコール・オセロ。その存在が敵対組織、神溺教団の秘密を暴く鍵であるとにらんだ武装司書ミレポックは、館長代理ハミュッツの決定にそむき、休暇をとってその正体を探ることにする。武装司書にとっても、教団にとっても禁忌であるラスコールが守る秘密とは…
真人とは何か、天国とは何か、バントーラ図書館上層部と教団の関係は、そもそもなぜ「本」が作られるのか?そんな謎の一端が読者に対して開示される一方で、ラスコールを追うミレポックとアルメ、二人の少女が自分自身を理解していく…
幸せの実現を他人に託して生きるもの、幸せに至ることによって幸せを無くしたもの、幸せを公平に分配しようとするもの。この世界では幸せが「本」に仮託されている。
二人の少女の物語は一応の終結を見たが、代わりに物語を閉じさせる謎が提示された。この謎が背負っているものは世界の秩序か、それとも悪夢なのか。
紙の本
淡々と謎が明かされる
2006/07/29 20:27
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎の「本」屋ラスコール・オセロを追う武装司書ミレポックと神溺教団の裏切り者アルメ
この二人の過去と現在をメインに少しづつ世界の謎が明らかになってゆきます
二人ともまじめと言うか一途と言うか、単独のキャラクターとしてはいまいち面白みに欠ける感じで、もっと他のキャラクターと絡ませ魅力を引き出して欲しかった
過去編と現在編のつながりもごく普通でサプライズがなく、恋愛的な要素もなくて艶っぽさがなく、いささか淡々とした印象
マットアラストの「ミレポックを騙し真実から遠ざける」という役割を、もっとストーリーに組み込んで欲しかった
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人の一生を現す『本』をめぐり戦い合う教団と武装司書。武装司書ミレポックと神溺教団の裏切り者アルメ。敵同士である二人が追うは、「ラスコール・オセロ」なる謎の人物。だが彼は『人』なのか。闇に葬られる真実に二人は辿り着けるのか。
前巻までの話を伏線として、物語を展開する手法は一緒。誰もが過去の傷を引き摺っていて、一歩ずつ前へ進もうとあがいている。
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今回は派手な能力の持ち主同士の戦闘がない分、迫力に欠ける作品でした。でも、今作でこの物語の核心に触れる話が出てきたので、それなりの評価ができる。代行の出番がほとんどなかったのが残念だ。
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ラスコール・オセロを追う者は死ぬ___という噂が流れるくらい謎の人物、ラスコール。
武装司書のミレポックは事件の鍵を握るであろうと確信した彼を調査する為、独自に行動を開始する。
その行程の中で自分と同じくラスコールを追っているという少女に出会い___?!
急展開を見せる戦う司書シリーズ第4弾。
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戦う司書シリーズ4作目。やっと世界観が見え始めてきました。今まで謎の人物だったラスコール・オセロについてちょっと触れます。
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ミレポックが主役のストーリ。悪くはないのだけれど、どこか淡々としていて、あまり引き込まれないまま読了。
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『認めるわ。あなたには勝てない。たった一人きりで、戦い抜こうとするあなたには』
『戦う司書』シリーズ第4弾。
今回の主人公はミレポック。そしてテーマはたぶん主従愛。
『神の石剣』は今までの中で一番楽しくなかった。
そして、腹立たしい。
なんて言うんだろう。今までは一応必ず何かそれが正しいとか正しくないとかそんなことは関係なく、一本筋が通ってる感じがしたんですけれど、今回はそれがない。
簡単にぶれる。けれど言ってることはどこか偉そう。
私の癇に障ります。
けれど、アルメの『卑怯とは、言わない。一人では戦えない。それがお前の強さだから。』にはなんというか、びっくりした。
そういった強さもあるのか。と
決して一人きりで戦える人だけが強いわけじゃないんですよね。
もちろん、一人でも戦えるに越したことはないけれど。
誰かと協力して、誰かに助けてもらって戦うというのも、強さの一つなのだと。
この物語って、どうなったら終焉を迎えるのでしょう?
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一人で戦う強さと、一人で戦えない強さ。
少女2人が自分にない強さを認め合うまでの、生き方が交差する物語でした。ラスコール=オセロという人物には最後まで振り回された感じで、期待(予想)を裏切られたのか裏切られてないのか、今後も目を離せない人物です。
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3日連続で購入、読破。
先が読めないので、どうしても途中で止めることができず一気に読み切りました。
初めに何かあるな~と見せかけて、モヤモヤした中で話は展開。
また最後に「そんな!」な流れで、また続きが気になってしまいました。
これを新刊で買っていたら、次が待ち遠しくてたまらなかったはず。
早く知っておきたかったけれど、出そろった今の方が読むには良い環境かも。
明日は予定があるので本屋には寄れず。
次巻以降は来週までお預け。
[2009年11月11日購入]
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私の好みではなかった。
とゆーそれだけですね。
敵と利害が一致すれば協力し合うのは
管理人とマットアラストしかり
アルメとミレポックしかり。
しかし結局敵は敵…で正しさがどうとか。小難しく。うなー。
というか私はバカなのでノロティとエンリケとか
そういうわかりやすい感じが好きです。
でもハミさんが今回で一気に女(人間)らしく感じられました。
内容的にはけっこう重要な巻なのはわかりますが。
しかしシガルってイケメン。そして子供。
一欠けらも欠けない幸せは、子供にしか手に入らないのかしら。
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「「欠けることなき幸福を手に入れるまで、あなたの物語に終わりはございません」神は何も答えない。「なれど、欠けることなき幸福など、この世には存在しないと、思うことはございませんか」神は何も答えない。「あなたの物語に、果ての来る日はあるのでございましょうか」」
物語の謎の部分が少しずつ見えてくる、第4巻。
黙々と一人で読み続けているのだ。
今のところ、同行者はいない・・・。
この巻では、ミレポックの成長が見れて、その点でも面白かった。
そういえば、ハミュッツは全然出てこなかったなー。
一体これはどんな方向に行くんだろう?
全く、この4巻でも分からないよぅー。
一気に読みたい衝動を抑えつつ、また淡々とこっそり、読んでいきますよ。
【7/9読了・初読・個人蔵書】
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これは結構巧妙な伏線が隠れてたりして、面白かった。
ただ、納得できないのが、アルメをなぜ殺さなくてはいけなかったのか。
結局ラスコールの正体自体はばれてなかったのだからいいやんとおもってしまいました。
なんぼ裏切りもんやからって、殺さなくても・・・。ここはそれぞれの解釈でしょうね。
ただ、この出来事により、ミレポが少し変わってくれることを願います。
マッドの嘘つきっぷりにはびっくりだけどね。まぁ、そこがイイ!ということで・・・。
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とりあえず視点に立った人どちらかが死ぬんじゃないだろうか? と
疑い始めた3巻でしたが、疑いは確実になってきそうな4巻です。
今回は自分を人だと思ってる…人? でいいんでしょうか?
しかし自らを相手にささげている人、ではあります。
それはそれで幸せだと思います。
が、相手があれ…。
再登場、といいますか何といいますか…。
狭い世界(?)ですから、死んでもまた再登場。
人によって、幸せは色々だと思いますけど…どうなんでしょう?
どれほど不幸な状態でも、ちょっとした楽しみや幸せは
あるように思えますが。
こう思う時点で、それは傲慢なのでしょうか?
とりあえず、己を知るのはよい事だと思います。
過剰評価は、後が大変ですから。
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シリーズ第4弾。
ミレポの成長が面白かった。マットアラストも良いキャラクターですねぇ。この巻でマットのイメージが掴めてきました。清濁併せ持った頭のいいキャラクター大好きです。
ミレポと敵対するアルメという少女も、一途で可愛らしい人物だったのですが、その一途さを向ける対象が悪役だったので、まったく報われず可哀そうでした。しかし、このシリーズで一番幸福を感じていた人物ではないだろうか、と思います。
生きていたら、後々ミレポのライバルになりそうなのに、お亡くなりになって残念です。
さて、このシリーズ。毎巻主人公なり副主人公なり重要人物が死んでいますが、死んだら本になる世界だから、1冊の本ができあがることで1人のキャラクターの話が完結ということなのかしら?
確か10巻で完結だと聞いているのですが、未だにシリーズの大筋が全く分からない。