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日本人へ リーダー篇(文春新書)

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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2011/04/28
  • 販売開始日:2011/04/28
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春新書
  • ISBN:978-4-16-660752-5
一般書

電子書籍

日本人へ リーダー篇

著者 塩野七生 (著)

2000年に及ぶ歴史のなかで、ローマ帝国は何度となく重大な危機に陥り、そのたびに大胆な方法で危機を脱した。日本には、なぜ古代ローマ皇帝カエサルのような、リスクをとる真のリ...

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日本人へ リーダー篇

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商品説明

2000年に及ぶ歴史のなかで、ローマ帝国は何度となく重大な危機に陥り、そのたびに大胆な方法で危機を脱した。日本には、なぜ古代ローマ皇帝カエサルのような、リスクをとる真のリーダーが現れないのか? いま、この国になにが一番必要なのか? 文明の栄華と衰退を知り尽くした塩野七生だから語れる、危機の時代を生きるための深い智恵。小林秀雄や司馬遼太郎がそうであったように、歴史と対話しながら、この国のあり方を根本から論じるエッセイ集。

著者紹介

塩野七生 (著)

略歴
1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。「海の都の物語」でサントリー学芸賞、菊池寛賞、「わが友マキアヴェッリ」で女流文学賞、司馬遼太郎賞を受賞。2007年文化功労者に。

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みんなのレビュー107件

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評価内訳

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選挙に行く前に

2010/07/08 08:35

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 月刊誌「文藝春秋」に連載されている人気時事エッセイである。本書にはそのうちの、2003年6月号から2006年9月号分までが収められている。
 ちなみに2003年といえば、小泉純一郎総理の頃で、念のために書きとめておくと、与党といえば自由民主党の時代である。ここから7年の間に、日本のリーダーは現在の菅総理まで含めて5人も変わっている。

 本書のなかで塩野七生はこんなことを書いている。「危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、人々は夢見るのであろうか。だがこれは夢であって現実ではない」(「継続は力なり」)。
 この文章が初出誌に掲載された内容から推測すると、2003年の9月前後の文章だと思われるが、当時小泉総理の人気は絶大なるものがあったように記憶している。それなのに、塩野がまるでその後の政治の世界を予言するような文章を書いていたことに驚く。
 総理が変わるたびに、一時的に与党の支持率があがる。それは、もちろん、期待をこめた数字であるが、その後のおそまつな政治のなりゆきに支持率は下降をつづける。そして、また、総理を変えることで、支持率をあげる。
 なんだかすべてが選挙のための人気投票としか思えない。
 政治家は選挙に明け暮れ、本来の政治ができていない。政治のできばえの評価ではない。
 先に引用した文章は予言めいて刺激的だが、それよりももっと重要なことがその前に書かれている。「誰が最高責任者になろうと、やらねばならないことはもはやはっきりしている」と、塩野はいう。 

 いまの日本がやらねばならないことは、大きな観点でいえば分散されることはないはずである。
それなのに、政治の争点がはっきりしないのはどういうことだろうか。
 やらねばならないことの自分たちの立ち位置を明確にすることで、支持率が落ち、選挙に戦えなくなるからだろうか。これではまるで仕事もせずに給料をさげるなんてとんでもないといっているダメな労働者と同じである。
 政治家だけが問題ではない。彼らを変えうる力をもっているのは、有権者である私たちのはずである。
より正しい判断を選択できるよう、本書を読んで政治とは何か、リーダーとは何かを考えてみるのもいいにちがいない。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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示唆に富んでいる現実主義

2010/10/17 14:44

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 識見・達見である。日本の現状と問題点を的確に見通している。イタリアに在住し「ローマ人の物語」というローマ史、世界帝国史を書いていたからであろうか、冷徹とか透徹というほど客観的、冷静に国際政治における現在の日本の実情を捉えて、意見を述べている。高尚な理想は理想として尊重しても、いろいろな利害が絡み合い衝突する国際政治の現実にどう対処するのか。示唆に富んでいる現実主義である。
 世界帝国史を学ぶということは、現代の社会や政治情況を的確に分析し、把握できるようになる方法でもあるようだ。個人の能力にもよるという制約があるにしても。世界帝国史には多民族、多文化、多宗教の人々をどのようにまとめていくかという手法が豊富に備わっているものなのであろう。中国史、ローマ史、オスマン帝国史を学ぶ必要性をあらためて認識する。

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ときどき「おお、これは鋭い」と思えるような指摘がある

2010/06/06 15:39

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は表題のテーマであらたに書き下ろされたものではなく、月刊「文藝春秋」の巻頭言を時系列で集めたものだ。本書には、2003年6月号から2006年9月号までの約3年分の文章が収められている。
 いずれも時事的なテーマをネタに書かれた文章であるから、いまから考えると「ああ、そんな事もあったなあ」という感慨にとらわれる。本書に収められた文章は、私はリアルタイムではまったく読んでいなかたので、現時点で過去をリアルタイムに再体験する意味では面白い読書となった。

 長年にわたって塩野七生の読者であはあるが、必ずしも熱狂的なファンではない私には、本書に収められた文章のすべてがすばらしいとは思わない。しかし、ときどき「おお、これは鋭い」と思えるような指摘があるので、結局最後まで読んでしまう。

 なによりも、巻頭におかれたカエサルの名言は噛みしめるべきものである。

 「人間ならば誰でも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと思う現実しか見ていない」(ユリウス・カエサル)

 もちろん著者自身、このワナにはまる危険を十二分に意識しつつも、完全には逃れ得ないという自覚をもっているように思われる。そもそも人間がかかわる以上、それは避けてとおれないものであろう。

 著者は自らを「歴史研究者」ではなく、「歴史家」であると自己規定している。事実関係を明らかにするのが歴史研究者であるとすれば、「人生で蓄積したすべて」を深く関与させて「文献をどう読み解くか」(P.200)が勝負の世界に生きているのは歴史家である。
 現在では、インターネットで検索すればたいていの情報は入手できるというのに、人によってアウトプットに大きな差がついているのは、情報を解釈するチカラの差であるのだ。これは重要な教訓である。

 『ローマ人の歴史』執筆がまさに終わろうとしている時期に書かれた文章を読んでいると、その後の「帝国」であった英国も、米国も、中国もローマ帝国とはまったく異なる存在であることが指摘されており面白い。
 その意味では、専門家ではない著者の中国に対する「ものの見方」が非常に新鮮に感じた。中国人を「政治外交小国」と断じている著者の視点は専門歴史研究者にはできないものだろう。こういう文章を読んだ瞬間、読書のよろこびを感じるのである。

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結局、塩野の現実的な世界の見方というのは、保守や権威筋に対するけん制ではあっても、それが機能してれば、革新よりそっちを選ぶっていうことだったわけで、最後は自民党支配と皇室の復権になってしまうとは・・・

2010/12/22 19:34

7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本の出版ニュースを知った時、あ、これは昔出た『イタリア共産党讃歌』の日本版かな、それとも最近の漫才師がエラソーに政治を論じる、あんな空疎なものなのかな、と迷い、一時は読まなくてもいいか、と思ったものです。私はいろいろな作家の作品を読んできましたが、世界や政治を文学者が論じるようになったら現役引退だな、というのが正直な気持ちです。

ただし、塩野が文学者か、といえばこれが怪しい。小説もエッセイもありますが、彼女の著すものは基本的には歴史小説であり、古代の政治を読み物にした歴史エッセイといっていいので、政治史学者というのがいいようですが、塩野を学者と呼ぶのは相応しくない。第一、学者というのは塩野のように柔軟で公平な視点を持つことは出来ませんし、人付き合いもできない。もっと言えば、塩野のように分かりやすい文章がかけない。結論、政治史文学者、なんのこっちゃ!

いえ、言いたいのは塩野にとって政治を論じることは偉くなったからでも、大御所になったからでもなくて、古代ローマや中世ルネサンスを論じることと全く同じことでしかないということなんです。でもねえ、『日本人へ』っていうタイトルは、少しも塩野らしくありません。新潮社や中央公論社だったら絶対にこんなタイトルはつけなかった。右寄り雑誌「文藝春秋」「諸君!」の出版社らしいものではありますが、塩野にとってはイメージダウンもの。

それはさておき、カバー折り返しの言葉は
         *
日本人へ リーダー篇
なぜ日本にはカエサルのようなリー
ダーが現われないのか――二千年に及ぶ
ローマ帝国、そして中世ルネサンス期の
栄華と衰退を知り尽くした著者だか
ら語れる、危機時代を生きるための
ヒント。月刊「文藝春秋」の看板連載
がついに新書化。
         *
です。初出は、文藝春秋2003年6月号~06年9月号です。先ほど、右寄り雑誌「文藝春秋」と書きましたが、右寄りかどうかはともかく、極めて現実的な話が多いことは事実で、日本の政治の三流ぶりをズバリ指摘しますが、同時に、経済状況が思わしくない時は、政権の安定こそが望ましい、とこれまた現実無視の夢見政治家では言えないようなことを堂々と言います。

基本的にはエッセイ同様極めて分かりやすいものなのと、各話が短いので立ち読みで確認してみてください。意外だったのは、まず塩野が小泉純一郎を高く買っている点。これには驚きました。ま、私も最初の頃は好きだったんです、小泉純一郎。でも、人気を背景にやったことは一体なんだったのか。いくら政権が安定していたからといって、それだけでいいとは思わない。ま、それ以外のことでも塩野は小泉を褒めていますが、ともかく私には意外。

それと、紀宮様の人間性を高く評価し、結婚して民間人になってしまうのは勿体無いとしている点。ま、皇室関係の情報というのは基本的にバイアスがかかっていて、御当人に会ったことも無い私たちが良いも悪いもいえないので、ああそうですか、でも私、皇室嫌いだし、としかいいようが無いのですが。やはり意外でした。ただし、塩野の言う意味は良く分かります。

きちんとした教育と躾を身につけた女性で、それに相応しい家柄の人というのは思ったより少ない。頭のいい人はいます。美女もいる。立ち居振る舞いの美しい人もいます。家柄がいい、ここになると家柄ってなんだ、っていう問題はあります。元華族だ、貴族だ、子爵だ、男爵だ、公爵だといったところで、所詮は明治維新でうまく立ち回った人間で、元を正せば政治音痴の公家か、殺人専門の武士でしょう。どんぐりの背比べをでるものではありません。

でも、わけの分からない外人に、日本人で家柄、なんていえるのは皇室意外にないのも事実。そこできちんと育った紀宮様は、様々な親善役を引き受けるに相応しい数少ない人間である、というのも理解できます。結婚して、民間人になったからといって、何もしないのではなく、できることがあるのじゃないですか、という意見があってもいい。そういうきちんとした人が使節として色々行動したら・・・

でも、です。それを紀宮様は望んでいるかしら。雅子さんだって、そうです。知らないうちに、皇室をなにかすごく有難いものだと思い込んでやしませんか。私たちが普通に生きていることが、皇室の生活より劣るなんてことありますか? 私たち民間レベルの交流が、ごく一部の選ばれたと称される人々の交流に劣る、なんてことがありますか? 

そう、なんだか塩野も知らないうちにエラソーになり、権威を頼りに物事を判断していませんか? 古代も今も人間の本質は変わらない、だから政治も変わらない、権威、権力、武力は今も力を持ち続けている、それは分かります。日本人は、そういう現実を見ようとしないでムードでものごとを判断する。だから、世界を知っている自分が、それじゃあ駄目だよと教えてあげるんだ、塩野の気持ちが理解できないわけではありません。

でも、その行き着く先が、自民党の安定支配であり、皇室の復権であり、軍備をもつことだとするならば、やはり私はそれに肯くことはできません。それって若き日の塩野が最も嫌っていたことじゃないんですか。年をとったから考え方も変わった、成長の結果、考え方も変わった、そういわれれば反論のしようもありませんが、でも私はそれには「ノー」といいたい。政治を深く知ることが、政治に無知な人間を馬鹿にすることでしかないなら、そんな知識は要らない!

そんなことを思いました。最後は目次。


イラク戦争を見ながら
アメリカではなくローマだったら
クールであることの勧め
イラクで殺されないために
「法律」と「律法」
組織の「年齢」について
「戦死者」と「犠牲者」
戦争の大義について
送辞
笑いの勧め
若き外交官僚に
文明の衝突

想像力について
政治オンチの大国という困った存在
プロとアマのちがいについて
アマがプロを超えるとき
なぜこうも、政治にこだわるのか
どっちもどっち
気が重い!
「ハイレベル」提案への感想
カッサンドラになる覚悟
倫理と宗教
成果主義のプラスとマイナス
絶望的なまでの、外交感覚の欠如
はた迷惑な大国の狭間で
帰国中に考えたこと

歴史認識の共有、について
問題の単純化という才能
拝啓小泉純一郎様
知ることと考えること
紀宮様のご結婚に想う
自尊心と職業の関係
文化破壊という蛮行について
乱世を生きのびるには……
負けたくなければ……
感想・イタリア総選挙
歴史事実と歴史認識
国際政治と「時差」
「免罪符」にならないために

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いつのころからか日本人にリーダーと呼ばれる人が少なくなりました。

2010/08/09 18:32

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

いつのころからか日本人にリーダーと呼ばれる人が少なくなりました。

極力、責任を回避する。人との交流も最小限にする。リスクをとらない。

戦後、日本は世界に対して経済力だけを頼りに発言力を増そうと努力してきました。ある面では、それは成功したかもしれません。しかし、その成功も軍隊を持たない、「普通の国」ではない日本では限界に達しています。

しかも、唯一の力の源泉である経済力も怪しくなっている今、どうしたらよいのか。本書では、その解決策としてローマ帝国の盛衰に基づく提言をいくつかしています。

本書を読んでいて、もっとも感じたのは日本人のあいまいさが諸悪の根源ではないかということ。

なんでも、あいまいにすることで周囲との摩擦を極力なくすのは、反対に物事に対するコンセプトが明確でないことの裏返しです。

摩擦は少ない方がよいですが、日本としての考え方は明確にする必要があります。

現在のこの国がローマ帝国の末期でないことを祈りつつ。

龍.

http://ameblo.jp/12484/

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2010/07/03 12:45

投稿元:ブクログ

本の内容はともかく、新書であれば雑誌の内容をそのまま流用していいというものではない。この本はここ10年ぐらいの雑誌連載を抜粋したものと思われるが、その時のそのままの記事を載せるはどうかと思う。少なくとも今の時代にあわせて、再編される壁ところではないだろうか。文春新書の儲け主義と捉えられる。
この本について話題を戻す。塩野七尾さんの意見は革新すぎないか?組織で戦う日本人に、強烈なリーダーシップは必要ない。今の時代にあわないかも会いれないが、日本にカエサルは必要ないと思う。
塩野七生さんの本は、ローマ人の物語の内容が引き合いに出されるが、私の勉強不足で知らないことも多かった。ローマ人の物語は読んだことあるし呼んでいるが、高引き合いがローマ人・・だけだとちょっとどうかなと思う。その分塩野さんの本は偏りがちであることを念頭に読む必要があるのであろう。

2010/10/10 10:47

投稿元:ブクログ

塩野姉さんが説教してます。
まあ、歴史から学ぶことは多いと思うので、おっしゃることもごもっともな感じです。変な自己啓発本よりは読みごたえがあります。

2013/01/09 22:12

投稿元:ブクログ

(2013.01.06読了)(2012.03.06購入)
【1月のテーマ・[日本人を読む]その①】
題名に「日本人…」という風についているのが、手元に4冊あるので、年頭にあたり読んでしまうことにしました。
文芸春秋に2003年6月号~2006年9月号まで掲載したものです。
塩野さんが、ローマ、ヴェネツィア、フィレンツェ、等の歴史を書きながら学んだことを、日本人が国際社会のなかで、どうすればいいのかをアドヴァイスしてくれている本です。
アドヴァイスの妥当性はわかりませんが、イタリア人ならどう考え、どう行動してきたかについては、興味深く読めました。

【目次】
Ⅰ 危機の時代は、指導者が頻繁にかわる。
  首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、
  人々は夢見るのであろうか。
  だがこれは、夢であって現実ではない。
イラク戦争を見ながら
アメリカではなくローマだったら
クールであることの勧め
イラクで殺されないために
「法律」と「律法」
……
Ⅱ 自己反省は、絶対に一人で成されねばならない。
  決断を下すのも孤独だが、
  反省もまた孤独な行為なのである。
想像力について
政治オンチの大国という困った存在
プロとアマのちがいについて
アマがプロを越えるとき
なぜこうも、政治にこだわるのか
……
Ⅲ 歴史に親しむ日常の中で私が学んだ最大のことは、
  いかなる民族も自らの資質に合わないことを
  無理してやって成功できた例はない、という事であった。
歴史認識の共有、について
問題の単純化という才能
拝啓 小泉純一郎様
知ることと考えること
紀宮様の御結婚に想う
……

●他民族との共生(15頁)
アメリカ合衆国は多くの人種の混合体であり、ゆえにアメリカ人は他民族との共生に長じているとの見方は、私には大変疑わしい。アメリカ人は、自分たちの国に来て仕事をしたいと願っている他民族との共生には慣れていても、アメリカには行きたくなくあの国とは関係を持ちたくないと思っている他民族との共生となると、その成果としては半世紀昔の日本を持ち出さざるをえなかったことが示すように実績にとぼしい。
●戦争と外交(29頁)
戦争は、血の流れる政治であり、外交は、血の流れない戦争である
●イタリア軍の海外派兵(33頁)
イタリア軍の海外派兵は、昔のベイルートからはじまって湾岸戦争、ソマリア、ボスニア、東チモールにまで及び、その後もアフガニスタン、イラクと、小まめに実績を重ねてきた。世界中の紛争地帯に送っている兵士の合計は、今年に限ったとしても一万に及ぶという。このイタリアこそが参考になると私が思う理由は二つある。
一、これだけの歳月、しかもこれだけの数を派兵していながら、戦死者がゼロであること。
二、戦死者ゼロでありながらイタリアは、経済上の負担もしていない。もちろん派兵の費用はイタリア持ちだが、それ以外の経費負担は求められたことがない。
●法の見方(42頁)
ユダヤ教:神が人間に与えたものだから、神聖にして不可侵。
古代ローマ人:「法」と��人間が定めたものであり、必要に応じて改めるもの
●犠牲者(57頁)
「戦死者」というイタリア語が「犠牲者」という日本語に変ってしまう
●非難でなく期待を(120頁)
人間とは、期待されるや自分では思いもしなかった力を発揮することもあるという、不思議な生き物でもある。だから、国の政治とはいかに重要か、それゆえにあなた方に期待しているのだとでも言って、激励してみてはどうであろうか。今のように、欠点をほじくり出しては軽蔑と非難を浴びせるのではなくて。
●教科書(171頁)
ローマ史が政治の教科書になるのなら、中国史もなるはずだ。教科書とは、学んだほうがよい事柄だけでなく、学ばない方がよい事柄も記されてあってこそ、本当の意味の教科書になるのだから。
●職を失うこと(210頁)
「人は誰でも、自分自身への誇りを、自分に課された仕事を果たしていくことで確実にしていく。だから、職を奪うということは、その人から、自尊心を育む可能性さえも奪うことになるのです」
●「終戦」でなく「敗戦」(230頁)
「終戦」でなく「敗戦」と言おうではないか。敗戦となれば、なぜ敗北したのかを考えるようなる。

☆塩野七生さんの本(既読)
「ルネサンスの女たち」塩野七生著、中公文庫、1973.11.10
「神の代理人」塩野七生著、中公文庫、1975.11.10
「海の都の物語(上)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10
「海の都の物語(下)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10
「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」塩野七生著、新潮社、1992.07.07
「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」塩野七生著、新潮社、1993.08.07
「ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷」塩野七生著、新潮社、1994.08.07
「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサルルビコン以前」塩野七生著、新潮社、1995.09.30
「ローマ人の物語Ⅴ ユリウス・カエサルルビコン以後」塩野七生著、新潮社、1996.03.30
「ローマ人への20の質問」塩野七生著、文春新書、2000.01.20
「ローマの街角から」塩野七生著、新潮社、2000.10.30
(2013年1月9日・記)

2010/06/29 19:59

投稿元:ブクログ

『文藝春秋』の連載をまとめた新書。
2003年~2006年に連載されていたものなので、今の時点で読むと違和感を感じたり「塩野先生の提言とは真逆に進んじゃったなぁ~」と思う箇所もありますが、スパイスの効いた文章で面白かったです。

2012/05/21 18:01

投稿元:ブクログ

塩野さんが2006年頃に連載していた記事。経済力を高めることに注力みたいな簡単にそんなこと言えるのは素人だからなってゆうとこと、やっぱローマ史やイタリア生活を通して養われた人物を見る力ってのは参考になる。

2010/09/22 14:40

投稿元:ブクログ

リーダー篇とはあるものの、日本人個々人に宛てたメッセージであることは
間違いない。(そもそも文藝春秋だし)

世界のそれぞれの大国が自らの国益(極々ついでに世界益)を通しながら、
国際社会の立場を固めている中で、軍事力・外交力・政治力がない日本が
如何にあるべきかを著者の専門であるローマ史と重ねながら書いております。

また、今の日本が抱える問題点をずばりと指摘しており、この本に書かれている
主体性なり、大儀なりを国民が認識すれば、その問題の解決の大いなる一歩に
なるのにね、というところ。

その中で特に印象に残ったのは巻頭のユリウス・カエサルの名言

『人間ならば誰にでも現在のすべてが見えるわけではない。
 多くの人は見たいと思う現実しか見ていない』

他者の、自分以外の現実を許容できないのならば、それは自身に起こる
壊死に気付かない。

2010/07/29 22:43

投稿元:ブクログ

何ごとでもそれを成しとげるには、強い意志が必要になる。しかもその意志は、持続しなければ効果を生まない。意志を持続させるには必要なエネルギーの中で、最も燃焼効率が高いのが私利私欲である。誰でも、自分のためと思えば真剣度がちがってくるだろう。
これが人間性の現実だが、だからといって絶望することはない。私益でも公益に合致すればよいのだから。
いかなる事業といえどもその成否は、参加する全員が利益を得るシステムを、つくれたか否かにかかっている。みんなをトクさせることで、自分もトクしましょう。
情報に接する時間を少し節約して、その分を考えることにあててはいかが。
人は誰でも、自分自身への誇りを、自分に課せられた仕事を果たしていくことで確実にしていく。だから、職を奪うということは、その人から、自尊心を育くむ可能性さえ奪うことになるのです。つまり経済的援助だけでの解決にはならない。
歴史認識は異文化で共有はできない。歴史事実はできる。

2010/07/25 13:55

投稿元:ブクログ

小泉政権時代の話なので少し古いのだが、イタリアに暮らす著者から見た当時の日本の政治家たちのリーダーシップについての鋭い批評。民主主義の原点としてローマ帝国の政治を振り返り、その興亡の事象を基準にして現代民主主義を考察するスタンスが興味深い。納得する点も多い。

2011/03/24 15:32

投稿元:ブクログ

ヨーロッパ視点での日本人への提言。 小泉郵政改革選挙の頃のエッセイだが、既に状況がかなり変化していて読み難くなっている。タイトルの他に掲載年月、その頃の日本社会情勢等が明記されていると有難い。

2010/06/08 22:52

投稿元:ブクログ

ローマの歴史は政治を学ぶには恰好の教科書だ。
著者は、イタリアに住みながら、日本の政治状況を考えると、ローマ帝国の衰退期に似ている。
著者は政治の専門家ではないが、核心をついている部分が少なからずある。

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