電子書籍
檸檬夫人
著者 団鬼六 (著)
「ああっ、何をなさいますっ、これ以上、私に恥をかかせるのはおやめ下さい」――親の仇である憎き男と、使用人であった下郎に、お志津は全裸に剥がされ後手に緊縛された。割り裂かれ...
檸檬夫人
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
檸檬夫人 (新潮文庫)
商品説明
「ああっ、何をなさいますっ、これ以上、私に恥をかかせるのはおやめ下さい」――親の仇である憎き男と、使用人であった下郎に、お志津は全裸に剥がされ後手に緊縛された。割り裂かれた両足首を棒杭に繋がれ、2人の男に上半身と下半身とを執拗に愛撫される。屈辱感と汚辱感、しかしそれと並行して突き上げて来るこの快美感は一体……「卑怯な、自由を奪った女を辱めるなど――」血走った声はやがて甘美な喘ぎ声に……武士の妻が2人がかりで嬲られる『卑怯者』など、緊縛の文豪による全5篇。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
爽やかな嗜虐の世界
2002/02/20 23:31
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
団鬼六氏というと、どうしても無惨なSM小説作家というイメージがある。SMでも、当事者同士が好きで行っているのなら悲壮感は無いのだが、団氏の作品ではそうではなく、ひたすら悲壮であり、終わり方も無間地獄に堕ちるように救いの無いものという認識があった。その為どうしても敬遠しがちだったのだが、今回初めてまともに読んでみた、本書「檸檬夫人」。濡れ場は描かれてはいるもの、肩肘張らずさらりとした描写で、不思議なほど爽やかな魅力がある。これらは最近の作品だからであろうか(収録作品中の一編「卑怯者」の作中作は、過去に書かれた物らしく、表現もどぎつい)。団氏も年を重ねられて、作風が変わったのか……(もともとは純文学を書いていらしたそうだが)。
これぐらいなら、普通に読めそうである。読める作家が増えるということは、活字中毒者としては嬉しいものだ。「花と蛇」などは、やはりまだ読めないのだが……。