優しい獣
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優しい獣 (リーフノベルズ)
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紙の本
子供の返事を待ち続ける獣。
2002/02/23 10:25
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投稿者:kaede - この投稿者のレビュー一覧を見る
嫌いではないけれど、それが恋愛感情かというとわからない。どういう好きなら恋愛感情としての好きになるのか。好きという感情のあやふやさに戸惑う三波。一方有田は、プライベートでは三波を男という戸惑いもなく口説くくせに、仕事のときにはまったくそぶりも見せず、ベンチャー企業の社長としての手腕を見せ付け、魅力的に描かれている。
その後紆余曲折を経て三波は答えを出すが、その感情を有田に誤解して信じてもらえず、わかって欲しいのに信じてもらえない三波がとてもせつなかった。
でも三波が本当に恋愛感情の「好き」という答えを出したらしいシーンは、読んでいて私も有田と同様、まだ恋愛感情の好きではないように感じ、その後それが本気であったことがわかり違和感を覚えたし、でも有田が仕事での融通のため、と誤解したようにも感じず、私には有田が親友の弟、という不安定な絆以上のものが身体を繋げることで得られるなら、それでいい、というような、恋愛感情というより、まだ幼い独占欲みたいなものに感じた。
あと、最後に有田が、やっと欲しい三波の心までを手に入れ、歯止めがきかずに「獣」になってしまう、というあたりは、その前の初めて戸惑いながら有田が三波を抱くくだりで、存分に歯止めが利かない、という部分を描いてしまっているせいか、なんとなくそこまでこだわって「獣ぶり」を強調させる必要があったのかな? という違和感が残った。
有田の、三波を焦がれるほど待ちながら、それでも本当に三波の気持ちが自分に向かってしまえば、その気持ちを信じていいのか戸惑うシーンや、三波の、有田に信じて欲しい、どうして信じてくれないのだろう、という感情が激しい行動になってあらわれるシーンなど、いい場面も多かったけど。