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大菩薩峠(4)
著者 中里介山 (著)
甲府勤番に左遷されて、なお悪行を企む神尾主膳。その邸に身をひそめ、夜ごと辻斬りにでる机竜之介。はからずも竜之介と結ばれる、傲慢な馬大尽の娘お銀様。からくも囚われの獄を脱出...
大菩薩峠(4)
大菩薩峠 4 (ちくま文庫)
商品説明
甲府勤番に左遷されて、なお悪行を企む神尾主膳。その邸に身をひそめ、夜ごと辻斬りにでる机竜之介。はからずも竜之介と結ばれる、傲慢な馬大尽の娘お銀様。からくも囚われの獄を脱出する宇津木兵馬。兵馬を慕う娘お松。さらには、もと女芸人お君、異形の槍の達人米友、盗賊がんりきの百蔵等々、悪縁善縁があやなして甲府に展開される人間模様……。「如法闇夜の巻」「お銀様の巻」「慢心和尚の巻(一~七)」を収録。
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女性たち。
2002/05/10 19:53
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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中里介山は、昔の作家とは思えないほど人物描写が巧みだと思う。特に昔の時代小説などは勧善懲悪ばかりだが、「大菩薩峠」はそうではない。勧善懲悪どころか、主人公(というわけではない、と介山は言っていたそうだが)の机竜之介からして、「人を斬らねば生きてはゆけぬ」と辻斬りを繰り返す快楽殺人者である。それでいて彼の悲壮感も表しているのが好い。
女性も、お銀様はさることながら、お浜や、次第に無垢な心を歪めてゆくお君など、時代小説につき物の、まさしく「もの」のような「純情可憐な美女」や「男に都合の好い女」がいないのが凄い。