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電子書籍
USTREAM 世界を変えるネット生中継
著者 川井拓也
個人が簡単に動画をウェブ配信できてしまうプラットフォーム、それがUSTREAM。個人が映像を発信し共有するこの革新的なプラットフォームが私たちのライフスタイルやビジネス、...
USTREAM 世界を変えるネット生中継
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USTREAM世界を変えるネット生中継 (SB新書)
商品説明
個人が簡単に動画をウェブ配信できてしまうプラットフォーム、それがUSTREAM。個人が映像を発信し共有するこの革新的なプラットフォームが私たちのライフスタイルやビジネス、メディアのあり方をどう変えるのか? 進化するウェブの究極の形がここにある!
目次
- 第一章 ユーストリームとは何か?
- 第二章 ユーストリームを視聴する
- 第三章 ユーストリームでライブ配信する
- 第四章 ストリームメディア論
- 第五章 ユーストリームのキーパーソンに聞く
- 第六章 まとめ──ユーストリーム一〇のポイント
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紙の本
Ustreamは個人の情報発信のあり方を変えてしまう可能性がある
2010/12/22 08:49
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
Ustreamという新たなネットメディアがまた登場した。2010年はその元年かも知れない。
何しろ、動画中継は特別な機材と専門のカメラマン、編集者がいなければできなかったのが、だれでもiPhoneやAndroid携帯などを使えば可能となったのだから。
これは革命的なテクノロジーシフトだ。既存の放送局は気をつけておかないといけない。発展途上の新たなメディアが力を付けてきたときには、よほど付加価値の高いものを提供しなければ、その立場が危うくなりかねないから。
「だだ漏れ」という編集作業の加わらない現場の中継は驚異と言っていい。既存のメディアに必須の取捨選択というフィルターをかける作業のない情報の流布は、メディアのあり方を一変させてしまう可能性がある。
とはいえ、だだ漏れとはいっても、どれを中継するか、どこにカメラを設置し、どれに注目して流すかを決めている時点で、中継者の判断が介在している。
だから実際には、本書がいうような一次情報の流通伝達というわけではない。著者はどうやらこれ知らないようだ。本書はメディア論として読むには物足りないところがある。
ともあれ、一次情報に近い情報を流してくれることはありがたい。テレビ中継のないイベントや、スポーツの試合経過を流してくれるなら、既存のテレビ局にはできない機能を果たすことができる。事業仕訳けを流した試みも面白かった。
ただ、落とし穴もある、既存のジャーナリストは報道の自由を闘いの歴史の中で勝ち取っており、権力に都合の悪い情報でも流してくれる。既存メディアは国民の知る権利に応え、国民に不都合な施策が実施されないかチェックをしている。
一方、Ustreamに可能なのは、権力者が許す会見等の機会になりかねない。既存メディアのように権力に切り込むことはあまりないようだ。その意味で、権力者によって、自分たちの情報を都合よく流すメディアとして利用されてしまう危険性がある。しかもそれが一次情報だと誤解されたまま。
いずれにせよ、Ustream自体はまだ未成熟なメディアであり、炎上、失言の垂れ流しといった失敗をいくつも乗り越えて、新たなメディとして成長していきそうだ。
だれしも簡単な機器の準備だけで情報発信できるメディアとして、Ustreamの今後に期待してみたくなった。
Twitterとの連携によって、新たなコミュニティが形成されるという点は、特に注目できる視点だと感じた。
紙の本
USTREAM のつかいかたと大切な点の指摘
2010/10/29 02:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
Twitter での著者の USTREAM スタジオ開設の提案がただちにソフトバンクの孫社長にうけいれられてからの 「めくるめく 2 ヵ月」 をもとに書かれた本だ. 孫社長との会話も何回かあらわれていて,その決断のはやさやユーザ目線がえがかれている. わずか 2 ヵ月の経験だというが,USTREAM のさまざまなつかいかたが紹介されている. 興味ぶかい指摘もいろいろあるが,とくに視聴者はずっと USTREAM の映像をみているわけではないので 「映像より音声のクオリティーが大切」 という指摘が興味ぶかい.
紙の本
オーガニックメディアのスリリングな可能性
2010/06/28 00:23
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:24wacky - この投稿者のレビュー一覧を見る
ユーストリームとは一言でいえばネット生中継のことであると著者の川井氏はいう。そこがユーチューブとの違いだと説明すれば、さらに分かり易いだろう。しかし、その魅力はそれだけではない、いや、それだけであるはずがない。本書はそれだけではないユーストリームの革新的な可能性を、入門書として極めて分かり易く記している。
とはいえその魅力は、視聴者としてのものと配信する側では異なるはず。インプットする側とアウトプットする側では捉え方も違ってくるだろう。しかし強いていうならば、その区分けはあまり重要ではない気がする。これは両方の立場を多少は経験した私自身の率直な感想である。なぜならばそれは双方向のコミュニケーション・ツールとして想像以上の働きをするから。このことを著者は「番組ではなく動画付きコミュニティー」と簡潔に言い当てている。
その豊かなコミュニケーションを可能にするのがツイッターとの連動である。本書にも書かれているが、動画生中継サービスはユーストリームを含め、これまでいくつかのサービスが存在した。しかしながら、なぜここへきてユーストリームが盛り上がっているかといえば、それこそツイッターとの連動がその大きな理由なのだ。
これはもう体験してみれば一目瞭然。ツイッターのアカウントを持つ人が、たまたま目に留まったツイッターのタイムラインでのユーストリームの番組に入り、視聴しているうちに自分もついつぶやいてしまう。同じ番組内容について、他の人と意見を交わす。それらを配信側が受け、返事を返すこともある。そうなると番組の進行方向も予定調和とはいかない。受動的に一方向から情報を得ているだけの従来のメディア状況からすれば、ただひたすらスリリングなのだ。
それでもまだ体験したことのない人を納得させ気を惹かせるために、著者はこの新しいメディアを「オーガニックメディア」とお洒落に名づける。「無添加・無編集・産地直送」だからだという。それは「中継用に作り込んだものではなく、本来はクローズしていたものをダダ漏れ」してしまう。
「無添加や産地直送はさておき、無編集を挙げ奉るとはいかがなものか?」と訝る人がいるかもしれない。そんなものを人様に見せるのはけしからん。あるいはそんなものはただ退屈なだけではないかと。しかしながら、これが意外とそうでもない。この無編集=ダダ漏れをついつい時間を忘れて見入ってしまうのだ。信じられない人がいれば、試しにユーストリームの番組を視聴してみてほしい。しばらくするとあなたはつぶやきたい衝動にもぞもぞと駆られ、終いにはあなたの身のまわりのことを配信してみたいと思うようになるかもしれない。