電子書籍
反逆者たち
著者 保阪 正康
いつの時代でも新しい時代を拓いたのは「反逆」のエネルギーだった! 江戸時代から昭和期までの十人の先達を選び、彼らはなぜ「反逆の道」を歩んだのか、その時代背景と彼ら十人の心...
反逆者たち
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反逆者たち 時代を変えた10人の日本人
商品説明
いつの時代でも新しい時代を拓いたのは「反逆」のエネルギーだった! 江戸時代から昭和期までの十人の先達を選び、彼らはなぜ「反逆の道」を歩んだのか、その時代背景と彼ら十人の心情を解析する。
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紙の本
西郷は反逆者だったのか。
2018/06/26 18:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:気まぐれネット購入者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
西南の役で、なぜ西郷は挙兵したのか。
大義なき反逆者として描かれているが、維新の功労者であったことに異論はない。
やはり、晩年の西郷をどう見るかで評価が分かれるところだろう。
薩摩武士である西郷と大久保は盟友関係にあったが、その性格は対比される事が多い。維新におけるスクラップアンドビルドがなされる中で、西郷はスクラップを大久保はビルドを担ったようだ。
そして、士族という人材の活用を地方分権に見つけていた西郷に対し、まずは中央による専制を推し進めるとした大久保との主張の違いが、やがて対立を招いてゆく。
維新の功労者である士族をどのように処すべきかというのが大義名分であったのだろうと思えるのだが、本書では乱には向くが平には向かないとする主張で、あっさりと整理されている。
西南の役の大義名分は何だったのか、これが反逆者と見るか否か問題の所在であろう。
紙の本
「人生の選択肢を順逆に二分して歴史を一刀両断する」
2000/12/07 14:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風紋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、人生の選択肢は恭順と反逆の二つしかない、という観点から、反逆者を江戸時代から昭和期までの日本史から10人拾い出し、その時代背景と彼らの心情の解析を試みている。
しかし、時代背景の解析は、成功しているとは言いがたい。そもそも時代はごくあっさりと言及されるだけだし、それも常識的な知見によりかかっている。
つまり、力点は反逆者たちの心情の解析に置かれているのだが、これも解析というよりは著者の思い入れの吐露と呼んだほうがよい。この点、「2 道義を貫いた革命家・宮崎滔天」において顕著である。
要するに、本書は、著者が幾度か参考文献として引く『歴史読本』ふうの読みものである。そう割りきって読めば、反逆というキーワードによって拾い出された人物小伝を楽しむことができるだろう。
10人の反逆の対象は、それぞれ異なる。たとえば、石原莞爾は旧陸軍内部で「国際協調の秩序に最初に反旗を翻し」、出口王三郎は軍国主義に逆らい、田中正造は古河鉱業とそれを支援する中央集権国家に抵抗する。
ただし、何に対して反逆したと著者が見ているのか、よくわからないケースもある。大石内蔵助がそれだ。幕藩体制に対してか? しかし、「幕府内部の無言の支援を背景に決起」したと書かれている。吉良上野介か? だが、仇討ちは私闘であり、反逆とは異なる。赤穂藩を見捨てた浅野本家か? いや、これは筋違いというものだ。
せっかく人生の選択肢を順逆に二分して歴史を一刀両断しながら、曖昧な点が残る。
(旅人/本の旅人)