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命もいらず名もいらず
2012/06/27 18:26
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投稿者:Hide - この投稿者のレビュー一覧を見る
大感動
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その昔、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んで坂本竜馬って凄い男だなって感動したのを思い出した。
それに匹敵するぐらい山岡鉄舟の魅力がたっぷりと詰まった素晴らしい作品です。
生まれてから死ぬまでとことんまっすぐに全力を貫いた男。
地位や名誉や財産などにはまったく執着せずにただただ自分自身に恥じないように生き抜いていく。
こんなとてつもない日本人がいたんだということに深く感動を覚えました。
オススメです。
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上巻の、剣の修行やら色の道やら酒やら自分の正直さに明け暮れる、
鉄太郎青年のぱっとしない地味な生き様が一転、
幕府が官軍に負けを認めてからの大活躍。
断然下巻の方がおもしろい。
駿府にいる西郷隆盛に慶喜の恭順を伝えるため、命がけで談判に行くところ。途中、清水の次郎長の協力を気迫で得たり。
徳川の家臣幕臣たちを静岡に移らせるのにどうやって食わせてやろうかと奔走するところ。
彰義隊を止めに上野に駆けつけるところ。
明治になると茨城や伊万里へ行って元武士たちの不満を治めにいったり。
明治天皇の侍従になったり。
一方で自分の道としての剣術、禅、書もきっちり究める。
自分にも、周囲にもまっすぐ真摯に生きるとはこういうことなんだな、と久々に歴史小説読んで学んだ。
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何となくですが、この本での山岡鉄舟の考え方が内田樹さんの本の内容とも重なるところがあるように思いました。
わが身がかわいい。
それが人の本性であろう。
だからこそ、他人の身になって考えるのが大事なのだ。
「精神満腹」
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下巻は幕末〜明治の動乱記の鉄舟の活躍が描かれています。
上巻は人間・山岡鉄舟形成に至るまでの話でしたが、
下巻は、それを踏まえて鉄舟の取った行動が描かれていて興味深かったです。
特に明治天皇との関係は面白かったです。
清々しい位の一生を終えた山岡鉄舟という人物を改めて好きになりました。
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旧幕臣、剣術を学び無刀流を創始。江戸で浪士隊を結成した山岡鉄舟の生涯を描いた歴史小説。
江戸無血開城へと導いたとされる勝海舟と西郷隆盛の会談は、聞きかじっていたが、
戊辰戦争の際、勝海舟の意を受け西郷隆盛を説得し、講和条件のすべてを決め
根回しというか、仲立ちをした立役者が、山岡鉄舟であるというのを恥ずかしながら知った。
西郷は云う「命もいらず名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困りもす」と、
後年、新政府に出仕し静岡、茨城、伊万里の県知事を経て侍従となり明治天皇の側近となり
禅と書と剣術をひたすら極め、どこまでも真っ直ぐな心意気に共感する。
歴史小説にハマりそうだ!
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一刀流の奥義を印可をもらうシーンで一刀流の奥義を伝えられるのだが、結構普通。伊藤一刀斎といえば、バガボンドのやんちゃなイメージがあったのだが、「敵の実相をみて、その無相を明察すべし」とは。
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最後のサムライとも言われる山岡鉄舟の史実をもとにしたフィクションである
西郷隆盛・勝海舟・清水の次郎長などとの交流も魅力的に描かれており、まるで大河ドラマを読んでいるような感じがする
谷中の全生庵にも行ってみたくなった
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山岡鉄舟の生涯を描いた作品の下巻。「明治篇」。己の信ずるままに突き進んだ生涯。人を愛し、国を愛した。剣に書に禅に打ち込み、悟りの境地を目指した。ときには色の道さえ解き明かそうとして、妻を嘆かせた。困った人を助けずにいられない、そんな鉄舟の生き方は実に清々しかった。とても真似はできないが、こんな志をもった男がいたことを心に留めておきたいと思った。銀座にあるあんぱんで有名な木村家。明治天皇に差し上げたのは鉄舟だったそうだ。木村家の看板の文字は鉄舟が礼として揮毫したとあった。今度その文字をよく見てみたいと思った。
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「人のために、全力をつくす」という信条で行動した、山岡鉄舟の生き方に感服した。しっかりとした信念があるから、体だけでなく、心も強い。だからこそ、勝海舟、西郷隆盛、清水次郎長、明治天皇といった人達からの信頼を得たのだろう。それにしても、自分の足と馬しかなかったのこの時代に、よくもまあ、あちこちいったり来たりしたもんだ。そして、酒の飲み方が尋常ではない。明治篇の出だし第4章は感動である。
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激動の時代を生きた山岡鉄舟の物語下巻。下巻では新たな時代が生まれ行く日本の中での鉄舟が描かれており、さらに西郷隆盛、勝海舟、清水次郎長、そして明治天皇まで、この時代の役者たちが勢揃いだ。
どんな相手にも心でぶつかって腹で話せば分かる。それは剣・禅・書を極めることによってはもちろん、何より鉄舟の人柄がその態度に滲み出ている。
この時代を築いてきた鉄舟たちのような熱い志、これが今の時代にもあれば…と思ってしまう。
最後の武士の姿とは何か。正座して読ませていただきました。
ちなみに。
木村屋のあんぱんを食べ、その看板を今一度よく見たくなります。
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この豪快な人物について自分は書家くらいの印象しかなかった事を恥じる。今の世に山岡鉄舟がいたら何と言うだろう。
嘆くか、落胆するか...いやとてつもない力を発揮し国を動かすであろう。歴史は言ったモノ勝ちなのか?勝海舟は時流を旨く見極め乗った男であったか。
そして何よりも鉄舟の妻、英子を讃えたい。
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「お腹がすいたら、心を満腹にしなさい。」
心の底からこんなこと言えるってすごい。
鉄舟のような人は、身内には欲しくないけど(笑)、人間としては学ぶことが多いなぁ!
あ、あと、牧の原台地をお茶畑として開墾した人でもあったんだ!
意外と知らない地元のこと、ひとつ知識が増えました☆
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幕末で天才・高杉晋作と並んで好きな無私の人「山岡鉄舟」。二人とも『春風』のよう。江戸城無血開城を実質的に地ならしし、天皇の侍従として「忠臣とは山岡の真似をすればよい」と言わしめた鉄舟。
西郷隆盛の鉄舟評「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。」は有名だが、鉄舟のいう武士道は、日本の精神的原理、武士だけでなくすべての国民が踏み行うべき道。
神渡良平「春風を斬る-山岡鉄舟伝」とは違う感覚だが、山兼ならもっと人物を物語として掘り下げて欲しかった。面白い伝記だが、有名なエピソードをちりばめすぎて物語としての面白さには少し欠ける。
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上巻が如何に修行した、ということに対し下巻は如何に修行をさせたのか、ということがテーマかと思って楽しみに読んだ。
まあ面白かったが
もう少し西南戦争の西郷隆盛との話や明治天皇との話を書いてほしかった気もします。
鉄舟のイデオロギーを如何に磨き上げたか、ということは細かく書かれていたが、組織にどう生かしたかというのがいささか物足りなく思いました。