読割 50
電子書籍
逆説の日本史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎
著者 井沢元彦
「破壊王」信長がニッポンを変えた!日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!「足利将軍義昭との抗争」「一向一揆はじめとする抵抗勢力の大虐殺」「安土城建設」そして日本の歴...
逆説の日本史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎
逆説の日本史 10 戦国覇王編 (小学館文庫)
商品説明
「破壊王」信長がニッポンを変えた!日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!
「足利将軍義昭との抗争」「一向一揆はじめとする抵抗勢力の大虐殺」「安土城建設」そして日本の歴史史上最大の謎である「本能寺の変の真相に迫る」“破壊王”信長こそニッポンという国家像を描き、天下一統のグランドプランを実現していったのである。しかし。思いなかばで本能寺に斃れた一代の梟雄の栄光と挫折を描く。歴史学会の定説を覆し、「信長論」の新たなる地平を切り開く第10巻!
目次
第1章 織田信長の変革編-「政権の三要素」を巡る将軍義昭との抗争
第2章 信長vs宗教勢力の大血戦編-安土宗論に見る「宗教弾圧」の正当性
第3章 新しき権力の構築編-信長の「大坂遷都」計画と安土城の謎
第4章 本能寺の変-神への道の挫折編-明智光秀「信長暗殺」の真相
年表
※お使いの端末によっては、図の一部が読みづらい場合がございます。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
信長の天下統一の本質
2020/11/23 09:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
○信長の変革
天下人としての条件
“意志”“行動”→将門・清盛
“変革恒常化の具体的プラン”→頼朝・信長
政権の三要素
→権威・賞罰権(人事権)・軍事力
この時代の権威は将軍足利義昭、軍事力は信長、そして賞罰権は“殿中御掟”“五ヶ条の事書”により信長が手に入れる
天下布武の実現のために朝倉義景を狙い、中央固めをはかるが、同盟者の浅井長政に裏切られる
この敗戦の殿軍を務めたのが“秀吉と家康”
姉川の戦いで浅井・朝倉連合軍には勝つがとどめは刺せなかった
三好三人衆が摂津で挙兵
石山本願寺が決起
伊勢本願寺勢力の尾張進行
信長生涯最大のピンチを迎えるが、
将軍義昭を説得により、浅井・朝倉との和議が成立し、ピンチを脱した
○信長vs宗教勢力
信長は、決して宗教を弾圧していない
宗教団体を弾圧したのであって、思想の弾圧はしていない
一神教の原理主義者は教義に反する行為は“神の命令に背く悪人”となる
テロリストは原理主義者の一部である
戦国時代の日本も宗派原理主義の戦いの時代だった
・比叡山延暦寺(日蓮法華宗)
・石山本願寺(親鸞浄土真宗)
比叡山は信長の新経済政策により脅かされた利権を守るために武力交戦した
本願寺は信長が教団を潰そうとしているとして戦争を仕掛けた
安土宗論
法華と念仏との争いが最も深刻であり、「妙」1字をめぐり争った
浄土宗vs法華宗の公開討論を行い、法華宗が負けた
宗教に対する信長ルール
宗教人および宗教団体が平和的に宗教活動をしている場合は一切干渉しない
宗教を使用して人を騙したり、その武力をもって教勢を拡大しようとすれば断固叩き潰した
○新権力の構築
信長は法華宗の“牙”を抜き、あらゆる宗教を統制し、天下に平和を確立するために“危険な道”(神になる)に踏み込んで行く
将軍義昭は、天下統一のためには必ず乗り越えなければならない壁であった
三方原の戦いで信玄に敗れた信長は、義昭に信玄との講和を申し入れたが、義昭はこれを拒否
講和に応じないため上京を焼き払い義昭は降伏、信長は義昭を追放した
信長の一大プロジェクトは、自らの政権構想を具現化した城・城下町の創造だった
“平安楽土”はこの世の理想郷という信長の「政治的主張」である
石山本願寺の抵抗がなければ、西国攻略だけでなく貿易拠点としても安土は大阪にしたかったはず
秀吉は信長構想の痕跡を抹殺し、自分の計画として大阪城を建設した
安土城は標高112m城高46mの高さにある
信長は自分の権力を正統なるものにしたく、神にこだわった
安土城内装は、神・仏・キリストの3宗教の方式で、信長という神の出現を表現した城である
○本能寺の変-神への道の挫折
安土城の建設は、軍事拠点としてだけでなく、新しき権威を構築するという“神殿”を作ることが、武力征服(天下布武)と同じくらい重要であった
信長は自己神格化にあたり、義昭からの副将軍の官職辞退、正二位の官位は保持するが官職は辞職し、伝統的権威からの束縛を拒否
本能寺の変がなければ、秀吉がライバル潰しにかけた9年間は必要なく、2~3年で天下統一が実現できただろう
秀吉の大陸侵攻は信長が計画したものであり、東アジアの覇王の座につくことで、天皇家の事実上の消去を図った
家康は東照大権現(アヅマテラス)という関八州の神になることで、西のアマテラスに対抗した
本能寺の変は、信長の独断専行に対し、典型的日本人の光秀が、四国征伐というきっかけはあったものの、後先考えずに単独で「正義」を実行したと考えるのが妥当だと思われる