読割 50
電子書籍
偽神譜 考古探偵一法師全の追跡
著者 化野 燐
奇怪な人面をかたどった“邪視紋銅鐸”の鋳型が北九州で発見された。女子学生の依頼を受けて現地を訪れた一法師と荻原、佳織は、発掘現場にただよう不穏な空気を感じる。そこでは50...
偽神譜 考古探偵一法師全の追跡
偽神譜 考古探偵一法師全の追跡 (角川文庫)
商品説明
奇怪な人面をかたどった“邪視紋銅鐸”の鋳型が北九州で発見された。女子学生の依頼を受けて現地を訪れた一法師と荻原、佳織は、発掘現場にただよう不穏な空気を感じる。そこでは50年前の発掘調査の際に、関係者6人が殺される事件が起こっていた。依頼してきた女子学生の失踪、現場で相次ぐ死者。感染症の危険から隔離施設に閉じ込められた一法師たちは、見えない敵との戦いに挑む……。絶好調、考古探偵シリーズ第3弾!
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紙の本
考古学探偵第三弾!!!これぞ毒をもって毒を制すがなせる技(誉めてます)!!
2011/12/21 11:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『葬神記』、『鬼神曲』に続く考古学探偵シリーズ第3弾。
『蓮丈那智シリーズ』が読めなくなった代わりにと
手に取ってみたのだけれど、
本書はとってもライトな読み物なので
「代わり」にはならなかった。
しかしこれはこれで、なかなか面白い。
文章も軽いし
場面展開が強引だし、
独特の構成はなかなかなれない上に、
考古学についての蘊蓄は少なめ、
キャラもそれほど立ってはいないからキャラ読みできない。
でも!
それでも全体的に見たら、なんだか楽しいのだ。
そこに深い理由はない。
あるのは感覚的直感だけ。
今回は前作『鬼神曲』と同じ時刻に起ったお話である。
しかし『鬼神曲』はアルバイトの古屋メインの
ストーリー展開(@島根県)に対して、
本書は考古学探偵一法師がメインとなって
北九州を舞台に物語が進んでいく。
一法師サイドのお話のせいか、考古学に関する蘊蓄も
前作、前々作と比べて多め。
この点は嬉しかった。
ネタばれになるので詳しくは書けないが、読み終えて実感したのは
「善ほど厄介なものはない」ということ。
「あなたのために」と本気で思っているひとほどタチが悪いものはない。
3作読んで気づいたのだが、
本書(或いは著者)の独特の構成はおそらく、
一種の「技術」なのだろう。
やろうと思えばいくらでももっとすっきりさせられると思う。
しかし、構成をきちんと固めてしまったら、
文章の粗さや表現の乏しさが露呈してしまうだろう。
これぞまさに「毒をもって毒を制す」。
すごい荒業だ。
次作はどうやらこれまでにも仄めかされた
「京都のあの方」のお話のよう。
軽い読み物が故にすぐに内容を忘れちゃうので、
出来るだけ早く刊行してもらいたいなぁ…。
なんて思っていたら、年明け早々出るらしい。
楽しみだ。