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月の松山
著者 山本周五郎 (著)
あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供...
月の松山
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月の松山 改版 (新潮文庫)
商品説明
あと百日の生命と宣告された武士が、己れを醜く装うことで師の家の安泰と愛人の幸福をはかろうとする苦渋にみちた心情を描く『月の松山』。口論の果てに同僚を斬ってしまった男の子供を身ごもっていた女の、数奇な運命とそれを見まもる周囲の暖かな眼を情感ゆたかに謳った『初蕾』。ほかに『お美津簪』『追いついた夢』『おたは嫌いだ』など、話術の巧みさを存分に発揮した10編を収める。
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紙の本
現代劇の周五郎も楽しめる
2016/02/14 08:46
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
『初蕾』花がさかりまでのものなら、散るまで好きにいきるだけさ。と息まいていた女性が成長してゆくさま。『壱両千両』貧乏人の弱さは肝の据わらないところだ。だから弱い。『おたは嫌いだ』は滑稽もの。しかし門太は我儘すぎやしないかい?『月の松山』不治の病にかかった主人公が、憎まれる演技をして親友と許嫁を結ぶ友情もの。最後に本意が分かるのですっきりするが、この手法の話はいつもどきどき。憎まれながら死んで行く覚悟というのは、自己犠牲の最たるもの。なかなかできることではない。最後現代劇1編で、洒脱な周五郎を楽しもう。