電子書籍
魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~(1)
著者 原案:山田典枝 , 漫画:よしづきくみち
「魔法遣い」と「人間」が共存する現代日本。ある秘密を抱えた女子高生の鈴木ソラは、国家資格である「魔法士」の研修を受けるべく故郷・美瑛を旅立つ。亡き父との約束を果たすため…...
魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~(1)
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魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜 1 (角川コミックス・エース)
商品説明
「魔法遣い」と「人間」が共存する現代日本。ある秘密を抱えた女子高生の鈴木ソラは、国家資格である「魔法士」の研修を受けるべく故郷・美瑛を旅立つ。亡き父との約束を果たすため…。青春ファンタジーの傑作再び!
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紙の本
ソラの物語のはじまり
2008/09/06 23:23
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Azuma - この投稿者のレビュー一覧を見る
よしづきくみちが描く、魔法遣いに大切なことシリーズ第三弾の一冊目、それが本書です。
この「魔法遣いに大切なこと」シリーズは、魔法遣いが当たり前にいる世の中の話で、作中には魔法士という魔法を使い依頼を解決する公務員が出てきます。
本作の主人公である鈴木ソラも、そんな魔法士を目指して一人上京し研修を受けることになった一人の少女です。
彼女は授業を受けつつ、依頼人の依頼を解決するという実地研修をすることになります。
この「魔法遣いに大切なこと」シリーズで自分が気に入っているところは、魔法が万能ではないと言うことです。
今作の主人公であるソラは、前作の松尾ナミと違って魔法自体が使えないと言うことはありませんが、それでも魔法はただ便利な物として彼女に利益ばかりをもたらしてくれるわけではありません。
彼女の担当指導員である原誠一郎の言うように、「人の心に寄り添った魔法」がプロの魔法士に求められる魔法です。
そしてそれは簡単にできるものではないからです。
例え魔法が使えたって、色々な問題が上手く解決することはないと語りかけてくるこの作品は、個人的に価値があると思います。
魔法が自由に使えてドキドキわくわくのファンタジーも良いのですが、魔法が使えるのに問題は解決しないと言うところに一種のリアリティーのような何かを感じます。
話の内容に関わってくることなので詳しくは言えませんが、「言葉尻をなぞった解決」ではなく、「依頼者の心をくみ取った解決」が必要なのだとそう言う話があります。
また、ソラは依頼を解決するために敢えて「依頼された魔法を使わない」という判断も迫られます。
また、上京したばかりの主人公は魔法を使うことに白い目で見られることが多いのだという事実にも遭遇します。
実際に世の中で何か特別な力を持った人がいたとしたら、人々はその不可解な力を見るたびに冷たい視線を浴びせるのだろうなと納得したり。
上のような要素が、このシリーズを普通の魔法物の漫画と一線を画しているものにしているのだろうと思います。
「魔法遣いに大切なこと」シリーズと描きましたが、実際にはこの「魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~」だけ読んでも十分楽しめるので、既刊を読んでいない方でも手軽に手に取ることが出来るでしょう。
まだ一巻と言うことで物語がどう転ぶかは分かりませんが、続きが楽しみであるシリーズです。
正直、前作より好きかもしれないと思っています。
ソラの夏が、どういう風な終わりを向かえるのか見届けたいとそう思わせる第一巻でした。