紙の本
死人が出ない!?
2015/12/14 21:16
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大量に死体を作り出す作者にしては人が死なない。それはそれでちょっと物足りないとか感じちゃう自分に反省(笑)
紙の本
何が面白いんだか?
2018/08/03 01:14
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人事件のないミステリです。
サラリーマンものというか企業ものでもあります。
私の読んだ他の石持浅海氏の作品でもそうでしたが、
登場人物の中に必ず「神」のごとき人物がいて、
彼なり彼女なりには世界の全てが見えているのですから、
物語を読み進めていくときにドキドキ感が私には感じられません。
ストーリー的にもこれと言って面白いところもありませんでした。
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限定された情報・条件の中、論理を武器に推論を積み重ねて真相に迫っていく石持浅海の真骨頂。
石持作品に見られる特殊な設定も殺人もないが、形は倒叙ミステリーに近く、早い段階で各種犯人が読者には見当がつくが、どのように何を材料にそこにたどり着くのか、徐々に真相に近付く様子を丁寧に描き良質のサスペンスが感じられる。
多少のご都合主義にも一応の説明はつけられており、それでも周囲が主人公に甘過ぎると感じないではないものの、充分に楽しめた。
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サラリーマンの拓真くん 社内の出来事に推理力を発揮する。
そうですね 普通に仕事をするにも想像力と推理力はあったほうが良いと思います。お客様の応対をするときも同じですね。相手のことを想像し推理するとお話がしやすくなると思います。
さて 拓真くんは出世できるでしょうか??
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現役会社員の石持さんならではの発想だなぁと。
一枚の事故報告書だけで、これだけの作品が書けることに素直に感心してしまいます。
「会社の論理」が非常に印象的で、同じ会社員としては身につまされるものがありました。
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8月15日。お盆真っ只中で会社ものんびりムード。
そのはずだった。。。
深雪は例年この日に行われる役員報告会議に
課長のサポート役として出席することになる。
それはいつものぬるい会議になるはずだったのに、
「工場事故報告書」が紛れ込んだせいで
なぜか役員同士の競争を煽る場と化して・・・
同じ日、深雪の恋人、拓真は別件で立ち寄った総務部で
万年係長が部長に詰め寄っている場に出くわす。
そして、なぜか係長に巻き込まれてその場から
離れられない状況になると、自分の上司もやってきて
さらに逃げ出せない状況に。
そんな中、会議の最中のはずの深雪から救いを
求めるような無言の電話が。
拓真は覚悟を決め、恋人を救うために論理の闘いの場に
身を投げ出していく。
いやー、面白かったです。
こういう論理の展開が繰り広げられるミステリはいいね。
どっちかというと、「とりあえずやってみよう」という
タイプの自分じゃできないけど。
論理の展開に関わる社員たちが有能過ぎる。
そんな気がしないでも無いが、そんなのは些細な事だと
思えるくらいに、素晴らしい一冊でした。
主要人物、役員たちのキャラと名前が一致するまでは、
ちょっと苦労するかもしれないけど、そこにめげずに
ぜひとも最後まで読んでもらいたい!
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なんとも石持さんらしいというか。
どうでもいいことを練りに練る、みたいな。
スケールの小ささが、心地よいです。
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私の中では石持作品は「静」のミステリーというイメージ。
こちらも「静」だけど、次の展開が気になって目が離せなくなる。
ミステリーというよりビジネス小説とも言えるかも。
ロジックの展開は秀逸。
こんな考え方できるようになれば、物事の見方がかなり変わるかも。
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す・げぇーな。
ものすごく溜めて、本心こう思った。声も出ちゃった。いやまじで。
石持浅海さんの作品は基本、シチュエーションにそって論理の構築力で読ませる、独特の技の美しさにあると思っている。人はあまり死なない。大きな事件は起こらない。
例えば青井夏海さんや加納朋子さん、坂木司さんの作品もそうと言えば、そうね。状況が提示され、条件が与えられ、実際にことが終わったあとで、始めて探偵はそこに現れ、ひとつひとつの手がかりを拾っては違う、そう、と分別しながら仕分けをし、真相を見つけ出す。スタイルはその点、非常に近いと思う。ただ石持浅海さんがそれらと全く異なるのはおそらく、石持さんが男性である点(これ、ちょっとバイアスかかってるかも?)と、彼が会社員だと言う点だと思う。
青井・加納・坂木の3氏の作品を図式化するとしたら多分:
解決にいたるロジック&アプローチ=論理+人間心理を斟酌した誤謬の排除
比較して今回の作品に顕著な石持氏のアプローチは:
解決にいたるロジック&アプローチ=論理+(会社員としての常識+会社の論理)を
斟酌した誤謬の排除
だったんだと思う。
いやこれ、すげーわ。正直会社員でかつ、割としっかりした組織に働いていない限り、判りづらい所もあると思うけど、もしこの本を読むあなたがその「資格」を持っていたならば、底意地の悪いカイカンとともに、この本の良さがじわじわ判る、そう思います。
本当にものすごく、目の前で丸め込まれるカイカン。すげー。しかも前段の言葉を翻すようでなんだけど、多分読者は何度か、おいおいそんなにうまくいく訳ないじゃん、所詮出てくるのは「偶然紛れ込んだ」パワポ資料(しかも事故報告書と書いてあるたった一枚の「表紙」)だけなんだよ?大の大人が?と、思うだろう。もちろんその通り。だけどこの物語がすごいのは、おそらく作者もそれがわかっていて、ノン・サラリーマン読者へもきちんとフォローしてくれているのだ。補ってあまりある、ワトソン役の女性の素人視線によって。
彼女が何度も何度も繰り返し感じる違和感、それの昇華を追体験することで読者はきちんと、作者がどんと転がしてくるこのロジック戦争に被弾せずに、なんとかストーリーに戻してもらうことができる。いやはや。ここまで懇切丁寧な推理小説がかつて、あったんだろうか?
すんごいなこの話。サラリーマンなんてクソ面白くもない、ってぶつぶつつぶやく人に一度、読ませてあげたいね。あたしが社長なら新入社員にこの本、研修で読ませてもいいと思うわ。
どんだけ会社ってくだらないのか。
どんだけ人って愚かしいのか。
どんだけ人って操られるのか。
つまりは逆に、それが判ってプレイできれば会社って場所は、多分すごく面白い知的なゲーム会場(あるいは戦いのコロシアム)なんだって、判ると思うんだけどね。
なんて、会社に対する尊敬とか愛とかが、さっぱりない発言、失礼しました!
サラリーマンがつまらない、と、嘆く前に、ぜひご一読を。
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割と前に読了、なので感想も少し曖昧、70点。
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洗剤メーカー・オニセンの役員会議で、報告されていない「工場事故報告書」が提示され、役員同士が熾烈な争いを始めた。同じころ経営管理部員の小林拓真は、総務部の万年係長が部長に同じ報告書を突きつけるのを目撃。たまたま役員会議に出席し騒動に巻き込まれた、恋人の美雪からのSOSも届く。拓真は限られた情報だけで“存在してはいけない文書”の謎に挑む。
「BOOK」データベースより
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石持作品、私が好きな箇所は通常ミステリのテーマにはなり難いものでかつ興味深いものをエンターテイメントとして読ませてくれる点と、ロジックで真相を解明する点などが挙げられると思います。
前者に関して本作品はテーマは非常に稀有なものだと思いますが、興味深いかと言われれば素直には同意し難い。
サラリーマンの常識、として語られる部分や企業内での人事の力関係など面白いと言えば面白いですが、石持作品の中で随一とは言えないように思います。
後者に関しては別の作品の感想でも書いたと思いますが、ロジックで攻め続けるには当然ながらそれを"無理のない展開"と読者に感じさせる必要があります。
なぜわざわざそんなことを議論しているんだろう、事態を解決するもっと簡単な方法があるじゃないか、と感じてしまった瞬間物語の流れから弾かれてしまいます。今回の作品でもそう感じてしまう部分がありそれがやや微妙な評価になってしまいました。
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平凡な会社の平凡なサラリーマンがロジックのみを武器に、ある一日を乗り越える物語。この作品限定条件にもとづくロジックが多いが、日々のサラリーマン生活でも多少なりともある話だな。官僚的な会社と付き合う時と、停滞気味の社内では特に。
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誰がなんの目的で事故報告書をプレゼン条件資料の中に紛らせたのか、小林は謎解きができるのか、わくわくして読み進めた。
深雪がこっそりと小林に電話をし、混乱する会議の様子を伝えるのは強引な気もするけど、面白かったからよし。
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頭の中で仮説と検証を繰り返す思考実験的な展開は石持作品の代名詞ですが、舞台が企業でテーマが背任容疑であるところがやや異質。
少なくとも自分の経験では役員会議でこんなつまらない足の引っ張り合いは現実の上場企業ではないと思いますが、読み物としてはそれなりに面白かった。
元カミソリの松本係長がいい味出しています。
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はーーー。
面倒くさかったーーー。
『仕事できる人の考え方はこうですよ』ってずーっと説明されてる感じ。
もうちょっと作者がどう考えてたのかとか想像させない本がいいなぁ。
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石持作品らしさの固まり。
登場人物の脳内の、これでもかの記述と、
会社内のパワーバランス云々、
分るんだが、少々冗長で食傷気味。
思い当たる節があるシーンは多いが、
若干ナナメヨミになってしまった。